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主任保育士の仕事や役割とは?主任保育士の仕事10選!

主任保育士の仕事や役割とは?主任保育士の仕事10選! siro46/Shutterstock.com
保育園や幼稚園でキャリアを積み、主任保育士として働く際はどのような仕事内容が挙げられるのでしょうか。園の保育運営や、保育士の職員配置、保護者対応などさまざま業務があるようです。主任保育士の仕事や役割、働く際の課題について詳しく解説します。

目次

    主任保育士ってどんな仕事?

    保育園や幼稚園で重要な役割を果たす「主任保育士」。

    厚生労働省の資料によると、各保育施設において平均勤続年数21年以上の方が主任保育士となり、保育運営や現場のリーダーとしての役割を果たします。

    保育施設によっては、主任保育士兼園長業務をこなしている方もおり、運営において重要な役目を担っているようです。

    主任保育士の厚生労働省の「令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果」の資料によると、私立保育園で主任保育士の平均月額は、賞与込みで42万2966円、私立幼稚園は34万9961円となっています。

    また、主任手当は保育施設に違いがあり、経験年数に応じた園独自の昇給システムなどもあるようです。

    保育士は賃金が安い職種といわれていますが、主任保育士となることで好待遇が期待できる園もあるため、キャリアアップを目指すことが大切となるでしょう。

    出典:厚生労働省 令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果/厚生労働省

    主任保育士になるには

    園によって主任保育士になるための継続年数に違いがありますが、20年以上と長年働いている保育士が主任保育士となるケースが一般的です。

    主任保育士となる基本的な流れは、各クラスの担任保育士→学年主任保育士→園全体の主任保育士となります。

    保育施設は主に0歳から6歳までを対象に保育活動を行うため、各年齢の担任をこなし、園全体の保育活動を支える立場となることで、主任保育士に昇格できるかもしれません。

    各保育園や幼稚園の保育方針に沿って健全な保育活動を行い、長年の保育経験を経て主任保育士を任される可能性があります。

    また、経験年数の他に「職員同士の信頼関係を築ける」、「保護者対応が上手」などそれぞれの保育士の長所を捉え、経験年数が浅い場合もリーダーとしての資質が評価された際、主任保育士に抜擢される場合もあるようです。

    主任保育士に就任した際の具体的な仕事内容について見ていきましょう。

    主任保育士の仕事や役割:園の保育運営

    保育園や幼稚園では、各施設によって保育運営が異なるでしょう。

    運動に力を入れている園があれば、音楽活動を重視している園など、独自のカリキュラムに沿って保育活動を行い、方針もさまざまです。

    主任保育士は統括的な立場として、現場で「自園の保育方針に沿って運営が行われているのか」、「園児を見守る中で問題はないか」などさまざまな視点から園全体を把握する必要があるでしょう。

    また、行事計画を立案し、企画や運営の中心人物として、行事を遂行する役割を担うこともあるようです。

    主任保育士の仕事や役割:園長の代理業務

    保育施設では園長、副園長、主任という3つの役職があることが一般的です。

    園長や副園長が行政とのやり取りや他園との交流会で不在な場合は、園長の代理業務をこなすこともあります。

    トラブルがあったときの保護者対応や職員の相談対応などさまざまな業務を担う可能性があるでしょう。

    代理業務をスムーズに行うことができるように、園と関りのある業者の確認や園児管理など園長が普段どのような業務を行っているのかを確認しておくとよいかもしれません。

    主任保育士の仕事や役割:保育士の職員配置

    保育園や幼稚園の多くは、クラス担任制であり、職員の配置業務は重要な仕事です。

    学年の年度替わりは主に4月となりますが、退職・入職を考慮して、保育士の配置を決定する必要があるでしょう。

    保育士の個性や人柄をふまえて健全な保育活動を行うためには、どのような人物をどこに配置すればよいのかと、悩む主任保育士の方もいるかもしれません。

    保育士の職員配置のポイントとしては、

    • 園児の年齢に応じた適切なクラス運営が可能か
    • 保護者や園児との保育士の相性が良いか
    • 各担任、副担任が良好な関係を築けるか

    などを配慮したうえで、職員の配置を考えることも大切です。

    保護者の中には子どもを心配するあまり、担任に対して要望が多くなる場合もあります。

    そのような保護者に対しても適切な対処を行える人物の配置を検討し、現場の状況に応じた配置が求められるでしょう。

    主任保育士の仕事や役割:フリーの保育活動

    主任保育士は、担任や副担任の代理や、クラス運営がなかなか上手くいかずにサポートが必要な場合など、補助として業務をこなすこともあるかもしれません。

    フリーの保育士としてスムーズに保育活動を行えるように、全園児の名前の確認や特性を把握する必要があるでしょう。

    主任保育士の仕事や役割:保護者対応

    主任保育士は、クラス担任と保護者がトラブルになった場合に間に入り、対応を行うこともあるかもしれません。

    また、クラス担任に対して不満があった際には、直接、主任保育士に相談する保護者もいるでしょう。

    保護者からの言葉に耳を傾け、真摯に向き合い、対処していく必要があります。

    保護者との信頼関係の構築は、保育業務を行ううえで重要なことです。

    笑顔で挨拶したり、積極的に声をかけたりと、普段から保護者との関わりを大切にするとよいかもしれません。

    主任保育士の仕事や役割:未就園児の対応

    基本的に保育園は0歳から6歳、幼稚園は3歳~6歳の子どもを対象に保育活動を行います。

    幼稚園は3歳~6歳の子どもを対象としているため、2歳~満3歳の子に向けたプレスクールを実施する園も多いでしょう。

    プレスクールは「慣らし保育」、「プレ幼稚園」とも呼ばれ、子どもたちが幼稚園に入園した際に、環境に慣れることができるような活動を行う場です。

    親と登園する場合もあれば、子どもだけで登園する場合もあり、園で製作やゲームなどを行い、さまざまな遊びを楽しむことが多いようです。

    主任保育士は、このようなプレスクールの活動の企画・運営を行うことも多いかもしれません。

    プレスクールは、未就園の保護者や園児に向けて、自園の保育方針や特色を知ってもらう大切な機会です。

    そのため、主任保育士のように自園のことを把握している人物が活動を担うようです。

    自園の入園を希望してもらうためにも、雰囲気の良い活動を行い、子どもたちや保護者が安心して園生活を行えるようにサポートすることを求められるでしょう。

    主任保育士の仕事や役割:保育士の精神的ケア

    保育士は保育活動だけでなく、指導案や園便りの文書作成、保護者対応、安全・衛星管理など多様な業務をこなす必要があるでしょう。

    ときには仕事量や責任の多さに思い悩み、離職するケースもあるようです。

    保育士が精神的に落ち込んだ際は主任保育士が相談に乗る場合も多いかもしれません。

    相手の立場に立って話を聞き、保育士が悩みを改善できるように寄り添うことも大切でしょう。

    主任保育士の仕事や役割:保育実習対応

    未来の保育士を育むためにも、実践で保育を学べる「保育実習」の場は大切でしょう。

    多くの保育施設では、短大や専門学校、大学などからの学生の保育実習を受け入れています。

    主任保育士は、実り多い保育実習となるように指導計画や実習生が入るクラスの調整などを行うことがあるかもしれません。

    実習は保育士としての心構えや指導案の作成などを実践的に学ぶ場となるため、現場の様子を見て、指導係の配置などを適切に決定する必要があるでしょう。

    主任保育士の仕事や役割:備品の管理

    主任保育士は園の保育活動に必要な備品の選定・管理を行うこともあるかもしれません。

    自園の保育方針に沿った絵本や玩具の選定、行事に必要な備品の調達などの役目を果たす場合もあるようです。

    その際は、インターネットの普及により、大手のサイトなどで備品を注文したり、値段を交渉を行ったりすることもあるため、スムーズに業務をこなすことができるように、基本的なPCスキルを身に着ける必要があるでしょう。

    主任保育士の仕事や役割:事務作業

    保育園や幼稚園の中には、事務員を配置している場合もありますが、事務作業を保育士や主任保育士が行っていることもあるようです。

    事務作業といっても園便りの作成や備品費用の入力、計算、職員のシフト管理や園児管理など多岐に渡ることが考えられます。

    手書きで行う場合もあるため、時間がかかる業務もあるかもしれません。

    事務作業が必要となる際は、PCやタブレットを活用するなどして、効率的に業務が進む方法を考えることも大切でしょう。

    主任保育士として働く際の課題

    主任保育士として働く際に、どのような課題に目を向ければよいのかを紹介します。

    職員同士が「人間関係」の円滑化

    保育士の離職率が高まる中、主任保育士は現場のリーダーとして人材の定着化を目指す必要があるでしょう。

    なぜ、「可愛い子どもの成長を見守ることができる、憧れの職業である保育士」を辞めてしまうのでしょうか。

    給与が安い、労働時間が長いなどさまざまな理由が挙げられますが、人間関係が悪いという理由から離職してしまう保育士さんも多いようです。

    保育士の職場の雰囲気が悪くなってしまう要因として考えられるのが

    • 担任、副担の保育観が合わず上手く連携が取れない
    • 保育士それぞれの子どもへの接し方に不満があり、互いの態度が悪くなってしまう
    • 園長や主任が威圧的で保育士が萎縮してしまう

    などさまざまな理由が挙げられるでしょう。

    主任保育士は、円滑な人間関係を目指すためにも、職員間の関係性を客観的に捉え、解決策を見出す必要があるでしょう。

    また、主任自身も一度立ち止まり、「他の職員に向けて横柄な態度をとっていないか」、「職員と充分なコミュ二ケーションがとれているか」など、さまざまな視点から自身の言動・行動を省みることで、良好な人間関係を作り上げる第一歩となるでしょう。

    ICTシステム導入に向けての取り組み

    保育士は仕事量が多く、手作業が必要な業務も少なくありません。

    保護者への連絡帳の記入や指導案の作成や、保育活動における製作準備など時間がかかることも多いでしょう。

    このような業務形態の中で、主任保育士として現場の保育士の業務を少しでも軽減する方法を模索している方もいるかもしれません。

    その際は、ICTシステムの導入の検討をお勧めします。

    ICTシステムはPCやタブレット、携帯電話を活用し、園児管理や保護者のお知らせ機能、職員のシフト作成などが簡単にできる電子システムです。

    手作業が多い仕事だからこそ、ICTシステムを利用し、業務を効率的に行うことで保育士の業務負担の軽減につながるかもしれません。

    現場の保育士の仕事量が分かっている主任保育士だからこそ、ICTシステムの導入に目を向けて提案してみてはいかがでしょうか。

    主任保育士による保育士が働きやすい環境の整備が重要

    主任保育士とは、園全体の保育運営や現場の保育士の精神的ケアなどさまざまな業務をこなす重要な役割を担います。

    保育園や幼稚園でキャリアを積み、長年の経験を生かすことができる主任保育士は魅力的な職務です。

    また、主任保育士として働く際は、保育の質の向上に向けて、充実した保育運営を行いたいという想いがある一方で、現場の保育士の職場環境の改善に目を向ける方もいるでしょう。

    円滑な人間関係の構築やICTシステムの導入の検討を行い、保育士が働きやすい環境を取り組んでいくことも大切かもしれません。

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