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保育園・学童の申請に必要な「就労証明書」とは?記入例や間に合わない場合の対処法

保育園・学童の申請に必要な「就労証明書」とは?記入例や間に合わない場合の対処法 Mangostar/Shutterstock.com
保育園や学童への入所に必須となる就労証明書とは、どのような書類なのでしょうか。どこでもらうのかや誰が書くのかが煩雑でわかりにくいうえ、「提出が間に合わない」「求職中の場合はどうする?」など不安を抱く保護者も多いでしょう。今回は、就労証明書の提出方法や書き方、働いていない場合の対処法などもあわせて紹介します。
この他に保護者の記入欄として、児童名や希望する保育園を記載する必要があるでしょう。

目次

    保育園や学童に提出する就労証明書って何?

    保育園や学童に提出する「就労証明書」とは

    就労証明書とは、保育園や学童を利用するために必要な「就労を証明する書類」のことです。在職証明書や就業証明書などさまざまな呼び方があります。

    保育園や学童は家庭に代わって子どもを保育・教育する施設のため、子どもを預ける理由を書いて提出することが義務づけられています。

    特に認可保育園(国が定めた基準を満たした保育施設)へ入園する際は必須となる重要な書類です。各自治体は書類を基に保育の必要性に応じて選考を行い、入園を決定します。

    書類内容に偽造などが発覚した場合、入園取り消しとなる可能性もあるため注意しましょう。

    就労証明書はいつ提出する必要があるのか

    先ほども説明した通り、認可保育園や学童などの利用申し込みにあたって、自治体への提出が必要になります。

    入園前に一度だけ提出するのではなく、「園を継続的に利用する」「転職して勤務先が変わった」といったケースでは再度提出する必要があります。

    中には「提出期限までに間に合わないかもしれない」「自営業で書き方がわからない」など、不安を抱く方もいるかもしれません。

    就労証明書の概要や記入例を前もって把握したうえで、スムーズに提出できるように準備しましょう。

    就労証明書がいらない保育園がある?

    自治体が入園の審査を行う認可保育園では就労証明書が必要ですが、利用者と園とが直接利用契約を結ぶ認可外保育園に預ける場合は不要です。

    認可外保育園の例としては、託児所や小規模保育園、ベビーホテルなどがあるので、近隣の施設をチェックしてみるとよいかもしれません。

    就労証明書の提出時期はいつ?

    就労証明書の提出時期は、一般的に以下の通りです。

    • 入園時に提出する場合:新年度の4月に入園する場合は前の年の11月頃
    • 通園の継続を伝える場合:毎年1月頃

    また転勤や転職が決まった場合は、その都度就労証明書を提出する必要があるため、前もって認識しておくとよいでしょう。

    就労証明書を提出するまでの流れ

    就労証明書の提出までの流れは以下の通りです。

      • 就労証明書を各自治体や希望する保育園などで入手する
      • 勤務先に記入を依頼する。(自営業の場合は自身で記入)
      • 各自治体の窓口に郵送、もしくは直接提出する

    基本的に証明書は締切日から3カ月以内に発行したものが有効になります。早めに用意しても無効となる場合があるため、その点に気をつけましょう。

    就労証明書の提出期限に間に合わない場合の対処法

    自治体が設定した提出期限までに就労証明書を用意できない方もいるかもしれません。

    提出期限までに書類が揃わない際は、各自治体によって対応方法が異なるため、窓口に相談してみるとよいですね。

    書類が間に合わなくても、「とりあえず保育園に入りたい意志を申告すればよいのでは?」と考える方もいるかもしれません。

    実際、提出が遅れる旨を窓口に申し出ると「不足・不備の書類を〇日までに提出してください」と説明を受けるケース、受付不可となるケースなど自治体によって対応が異なるようです。

    期限までの提出が難しい、特定の書類だけ準備を忘れていたなど気になる点があれば、各自治体の窓口に相談することが大切ですね。

    就労証明書がもらえない!求職中・出産・疾病での保育園利用に必要な書類は?

    保育園を利用する方の中には、求職活動や出産・疾病、また就学などを理由に入園を希望する方もいるでしょう。

    ただし、こうしたケースでは就労証明書は発行されないので、どうするべきか気になりますよね。

    自治体によって異なりますが、ケース別に必要な書類の一例を紹介します。

    求職中の場合

    中には、子どもを預けたいものの現在は求職中で仕事をしていないという方もいるかもしれません。仕事が決まらないと就労証明書を提出することができず、困ってしまいますよね。

    その場合、求職活動をしている旨を証明するために「求職活動申立書」という申請書を提出します。

    求職活動申立書には、「ハローワークに通っている」「面接〇社実施」など求職活動の詳細を記入することが多いようです。

    自治体によってフォーマットや記入内容が異なるため、申請方法を確認するとよいでしょう。

    出産や疾病・就学などの場合

    保育園への入所を考えている方の中には、出産や疾病を理由に入園を希望する方もいるでしょう。自治体によって必要な書類の内容は異なりますが、一例を紹介します。

    • 【出産】

      母子手帳の表紙や出産(予定)日がわかるページのコピー

    • 【疾病】

      締め切り日から3カ月以内に発行された診断書のコピー 

    • 【障害】

      障害者手帳のコピー

    • 【介護・看護】

      以下の3つ全て必要

      • 非介護や看護者の診断書、介護保険証または障害者手帳のコピー
      • 介護・看護のタイムスケジュール
      • 介護、看護の実態がわかる書類(居宅サービス計画書など)
    • 【就学】

      以下の2つ全て必要

      • 就学(予定)証明書
      • 就学の実態がわかる書類(時間割、カリキュラムなど)

    それぞれの事情にあわせて書類の不備がないように用意しましょう。求職中の方は就業先が決まり次第、就労証明書を提出することが大切です。

    就労証明書はどこでもらう?

    就労証明書を手に入れるためには、以下の3つの方法が考えられます。

    • 各地域の自治体の窓口でもらう
    • 入所を希望する保育園でもらう
    • 内閣府サイト「就労証明書作成コーナー」でダウンロードする

    就労証明書のフォーマットは自治体ごとに異なるようです。

    内閣府サイトに掲載の「就労証明書作成コーナー/内閣府 」を利用すれば、市区町村ごとのフォーマットを簡単に検索してダウンロードすることができますよ。

    出典:就労証明書作成コーナー/内閣府

    就労証明書は誰が書く?

    就労証明書を誰が書くかは、働き方によって異なります。

    【就労証明書の記入者】

    • 一般企業に勤務の場合:勤務先の担当者が記入する(※パートや派遣なども含む)
    • 自営業・フリーランスの場合:自身で記入する

    共働きの場合、父・母それぞれの勤務先で就労証明書を書いてもらう必要があるため注意しましょう。

    次に、書類の依頼や準備について詳しく紹介します。

    一般企業に勤務の場合

    就労証明書を手に入れて、勤務先の担当者の方に渡しましょう。その際に、書類の提出期限を伝えるとともに、記載内容をきちんと確認するとよさそうです。

    自治体の中には書類の提出期限は厳守と定めている場合もあるため、早めにお願いしておくとよいかもしれません。

    会社の担当者が多忙な場合は、書類と提出期限を記入したメモをファイルに入れて渡すとスムーズですね。

    自営業・フリーランスの場合

    自営業やフリーランスの方の場合は、就労証明書ではなく就労状況申告書の提出が必要になります。

    一般企業の方と書式が異なり、自分で申告します。書類のフォーマットについては、各自治体の窓口に相談しましょう。

    それぞれの書き方について、具体的に紹介します。

    就労証明書の書き方:企業に勤務している方(パートアルバイト含む)

    企業で働いている方の就労証明書の書き方について見ていきましょう。

    形式は各自治体によって異なりますが、内閣府による資料の標準形式をもとにフォーマットを紹介します。

    項目内容

    就労証明書の項目内容の例としては、以下が挙げられます。

    • 就労氏名、住所
    • 雇用(予定)期間
    • 勤務先事業所名、住所、電話番号
    • 雇用の形態
    • 就労時間(固定就労、変則勤務の場合)
    • 就労実績
    • 産前・産後休業の取得(復職期間など)
    • 希望園・児童氏名

    この他に保護者の記入欄として、児童名や希望する保育園を記載する必要があるでしょう。

    標準形式(フォーマット)

    内閣府の就労証明書の標準的様式についての資料をもとにフォーマットの例を紹介します。

    就労証明書

    上記の形式を使用する場合、給与については3カ月の支給額を備考欄に記載することが必要です。

    また、家事手伝いなど給与の支給がない就労は、保育園の入園条件を満たしていないため、注意しましょう。

    出典:就労証明書の標準的様式について/内閣府

    就労状況申告書の書き方:自営業・フリーランスの方

    自営業やフリーランス、在宅ワークの方は就労証明書ではなく、就労状況申告書を作成します。

    また勤務先が複数ある場合は、就労証明書と申告書の両方の書類提出が求められる可能性もあるため、自治体に必要か否かの確認をするとよいでしょう。

    項目内容

    就労状況申告書のフォーマットの例として、以下に項目内容をまとめました。

    • 就労氏名、住所
    • 勤務先事業所名、住所、電話番号
    • 業種
    • 業務内容
    • 事業形態
    • 就労日数・時間(固定就労、変則勤務の場合)
    • 就労状況(就労中・求職中・産休中・育休中など)
    • 希望園・児童氏名

    上記の申告書のほか、就労状況を具体的に示した1週間の業務内容を時系列ごとに記入する必要があります。

    その他にも、就労の実績(請負契約書、登記事項証、開業届)や収入がわかる書類(確定申告書など)の提出を求められるでしょう。

    自営業で父・母が共働きの場合は、どちらも就労状況申告書を作成する必要があります。

    地域によっては民生委員の状況報告欄や署名欄があるようです。民生委員とは、地域の生活や福祉に関する相談や援助などを行う地方公務員となります。

    記入を依頼する必要があるため、余裕をもって書類を準備するとよいでしょう。

    就労証明書の提出方法

    提出方法

    就労証明書の提出方法について紹介します。

    持参または郵送

    各地域の自治体の受付窓口に持参する場合や郵送して提出する方法があります。

    郵送は届くまでタイムラグがあるため、提出期限を考慮して余裕をもって送りましょう。

    自治体によって受付時間が異なるため、直接手渡す場合もきちんと確認するとよさそうですね。

    オンライン提出

    オンライン提出については、政府が運営する「マイナポータル(ぴったりサービス)」から入手・申請することが可能です。

    パソコンやタブレット、スマートフォン(機種によって違いがある)などを活用して行政手続きを行うことができるサービスで、利用するためには利用者証明用電子証明書を搭載したマイナンバーカードが必要です。

    出典:マイナポータル(ぴったりサービス)

    就労証明書を提出する前のチェックポイント

    就労証明書の提出前に不備がないよう、以下の点に注意して確認しましょう。

    • 誤字脱字の有無
    • 記載漏れ
    • 押印の有無
    • 保育の必要性の該当項目の確認(勤務時間・労働日数など)

    特にアルバイトやパートの方は短時間勤務の方が多いため、入園を決定する理由となる「保育の必要性」の該当項目をチェックします。

    勤務時間や労働日数が認可基準に満たない場合、入園の許可がおりない可能性もあるため、各自治体の認可基準と照らし合わせてきちんと確認することが大切です。

    就労証明書の提出後、保育園が決定するまでの流れ

    入園に必要な書類を提出後、入園先の保育園が決まるまでの大まかな流れは以下の通りです。

    11月頃:必要書類提出

    ¦選考開始

    2月〜3月頃:選考結果通知→面接→健康診断

    4月:入園

    入園は保育の必要性が高い方から順番に決定します。都市部など待機児童が多い地域では、希望する方が多く、入園できないケースもあるでしょう。

    選考結果がわかるまでに認可外保育園も候補に入れて、いくつか見学に参加しておくとよさそうです。

    就労証明書をスムーズに提出しよう

    保育園や学童に提出する就労証明書は、子どもの保育・教育の必要性を証明する重要な書類になります。

    定期的に提出が必要となるため、以前の書類のコピーをとっておくと、記入漏れの確認などもしやすいかもしれません。

    手続きがスムーズに進むように、提出までの流れをきちんと把握して就労証明書や就労状況申告書を用意しておくとよいですね。

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