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学童保育とは?種類や料金、待機児童状況、選び方のチェックポイント
目次
学童保育とは「放課後」「夏休み」や「冬休み」などに保護者の代わりに小学生を預かり、適切な遊びや生活の場を提供するサービスです。
別名「放課後児童クラブ」「学童保育所」とも呼ばれています。
支援員が宿題をみたり子どもと遊んだりして、子どもたちが安心して過ごせる「居場所」をつくりあげます。ご家庭の仕事と子育ての両立支援を行うことも大きな目的です。
小学校の入学を控えているご家庭は「どんな施設があるのだろう?」「申込はいつ?」など不安を抱く場合もあるでしょう。
申込については随時行っている施設もあれば、申請期間が決まっているケースもあるため、お住まいの地域の該当施設に確認することが大切です。
ただ、中には待機児童が多く、施設の利用が難しいケースも…。
2022年の学童保育を希望したものの利用できなかった児童数は1万5180人。
その中で最も多いのは小学1年生の待機児童で2117名となります。
保育施設での待機児童問題が企業型保育所や認定こども園などの拡充により解消されつつある中で、小学生の受け皿の整備が追いついていない状況です。
低学年の子どものご家庭の中には学童保育を利用できなかったことで、子どもを自宅でひとりで過ごさせるわけにはいかないという理由から、仕事を辞める方もいるよう。
小学生が安心して過ごせる居場所を作り、子育て支援に取り組むためにも学童保育の拡充が求められています。
学童保育を主に3つの種類に分けて概要を紹介します。
公立学童保育には2つの種類があります。ひとつ目は「公設公営」という自治体が運営する施設になります。ふたつ目は自治体が設立後に運営をNPOや民間企業に委託する「公設民営」の学童施設になります。
総称として別名「放課後児童クラブ」と呼ばれ、学童保育全体の約70%が「公設公営」または「公設民営」の施設となるため、多くの方が利用しています。
児童館や学校内を使用し、従業員は資格を有する放課後児童支援員や保育士を配置していることが特徴です。
平日:14:00~18:30
土曜日または長期休み:8:00~18:30分
開所時間は施設によって違いがありますが、18時前後まで保育を行っているところが多いようです。帰宅時間に応じて保護者が迎えにくる場合や年齢によって子どもがひとりで自宅に帰ることもあります。
厚生労働省の資料によれば、月額平均利用料は4000円~6000円の方が全体の約27%、6000〜8000円未満の方が20.9%の状況です。約5割の方が月額4000円〜8000円内で利用しています。(厚生労働省調べp27)
中にはお菓子代のみを徴収しているところもあるため、確認が必要でしょう。
本を読んだり、絵を描いたりと子どもたちが興味のある遊びを中心に取り組むことが多いでしょう。みんなで鬼ごっこや縄跳びを行い、身体を動かす時間を設けることもあるようです。
宿題は各自で行い、わからない部分は職員に聞いたり、子ども同士で教え合ったりします。
民間学童保育は民間企業が設立した施設です。公立の学童とは違い、学校外に設置されていることが多いようです。
スタッフによる送迎サービスが利用可能で、英語教室や学習塾を併設する施設もあります。習い事に通いながら保育も受けられるという点では需要が高い施設もあるでしょう。
開所時間は曜日に関係がなく、「8:30〜19:00」「14:00〜20:00」など施設によって違いがあるようです。比較的公立学童保育よりも開所時間が長く、不登校の子を受け入れるフリースクールとして運営する施設もあります。
平均月額利用料は地域や施設によってばらつきがあります。
約3万円〜8万円前後と公立学童保育よりも高額なことが多いでしょう。
音楽や英語などさまざまなプログラムが用意され、「ハロウィン」「クリスマスパーティー」といったイベントを行う施設もあります。
また、食事の提供を行っている施設があり、仕事が忙しい保護者の方は利用しやすいかもしれません。
放課後子ども教室は文部科学省の管轄の学童保育のひとつです。すべての子どもを対象として、地域の住民とともに学習やスポーツ・文化芸術活動、交流をすることを目的としています。
小学校の敷地内を使用し、従業員は地域の協力者等が指導者として子どもを見守ることが多いようです。
小学校授業終了後、2〜3時間と開所時間は短いでしょう。活動日も学校によって異なります。
無料
昔遊びやそろばん、学習指導、スポーツなど多様な活動を行います。放課後児童クラブと連携して子どもたちの交流を広げる活動にも取り組んでいます。
出典:各事業の評価/文部科学省
出典:2022年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況/厚生労働省
学童保育を利用する際、小学校内に設置しているのであればそのまま活用される方がほとんどでしょう。
ただ、中には小学校内に設置されてなかったり施設を探さなければならなかったりする場合もありそうです。
見学に訪れる際は以下のポイントをチェックして施設の利用を検討するとよさそうです。
✅開所時間帯(長期休み中の時間も確認)
✅施設の設備(ホールや体育室があるか・清潔な環境かなど)
✅プログラム・イベント内容(子どもが興味のある内容かなど)
✅スタッフの人員状況(スタッフが足りているか・目が行き届くかなど)
✅アレルギーやケガ、感染症への対応
✅職員や子どもの雰囲気(安心して預けられそうな環境かなど)
✅習いごとの中抜け対応(習いごとまで送迎をお願いできるところもあり)
中には学校や自宅への送迎を対応する民間の学童保育もあるため、ご家庭のライフスタイルにあう施設を選ぶことが大切ですね。
学童保育を利用する際の注意点を紹介します。
幼児保育ではコミュニケーションツールのひとつとして「連絡帳」がありますが、学童保育ではそういったツールを設けていない場合が多いようです。
そのため、送迎時などで子どもの様子や体調をやり取りして信頼関係を育むことが大切になります。また、学童専門スタッフの場合は学校のことを聞いても不明な点が多いかもしれません。担任などに尋ねるなどして臨機応変に行動しましょう。
7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠
※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
学童保育の利用時間をきちんと守るようにしましょう。特に長期休み中は遅刻する方も多いようです。子どもたちが規則正しい生活を送るためにも利用時間に気をつけて、遅れる場合は早めに施設へ連絡しましょう。
中には学童保育施設で働きたいという方もいるでしょう。放課後児童支援員は専門資格として、人材配置が義務づけられていますが、この資格がなくとも勤務することは可能ですが、資格があれば就職や転職が有利に進みそうです。
放課後児童支援員になるためには厚生労働省の「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」に記載している条件を満たしたうえで、研修を受講する必要があります。
条件内容は以下の通りです。
<実務経験がない方が満たす要件>
<実務経験を要する方が満たす要件>
都道府県が実施する研修を受講し、必要単位を修了することで放課後児童支援員に資格を取得できるでしょう。
出典:放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準/厚生労働省
出典:「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準について」の留意事項について/厚生労働省
待機児童問題の解消に向けて学童保育の受け皿の拡充が必要になる一方で職場環境の改善に目を向けることも大切です。
近年はタブレットやパソコンを活用したICTシステムを導入する学童保育施設が増えています。ICTシステムには児童の情報管理の他職員の労務管理、保護者へのお知らせ機能が備わっていることから、業務の効率化が期待できます。
保護者の方もそういったシステムがあれば、緊急時もメッセージをすぐに受け取ることができるため、安心して利用できるでしょう。
学童保育を利用する際は待機児童問題などもあることから、利用について学校や自治体に確認することが大切です。
施設を選ぶ際は自身のライフスタイルや子どもの興味などを充分考慮することが大切ですね。
学童保育の概要を把握して、子どもたちの健全な育成を支えていきましょう。
ご入力のメールアドレスに資料を
お送りいたします。
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