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ICTとは通信技術でコミュニケーションを円滑にすること!導入事例やメリットなど
目次
ICTとは、「Information and Communication Technology」(インターネット・コミュ二ケーション・テクノロジー)の略でパソコンやスマートフォン、タブレットなどさまざまな形状のコンピュータを活用した情報通信技術の総称です。
簡単に説明するとパソコンやスマートフォン、タブレットなどを利用し、人と人、物と物、人と物を繋ぐコミュニケーションツールのことで、多くの企業がICTシステムを導入しています。
例えば、保育施設では、今まで手作業で行っていた保育士さんのシフト作成・出勤管理、児童の個人情報作成・管理などをコンピュータで一括入力・管理し、集計の自動化や業務の効率化を図っています。
また、ICTシステムの機能を使うと、インターネット上で簡単に職員間で報告や連絡ができることから、業務の共有がスムーズに進む可能性があるようです。
国は導入に向けてさまざまな補助金制度を確立しており、労働者が働きやすい社会を作り上げるための環境整備事業として、ICTシステムの推進に取り組んでいます。
ICT(Information and Communication Technology)の他にもIT、IoT、DXといった言葉を目にすることもあるでしょう。
まずは、3つの用語の意味やICTとの違いについて説明します。
ICTがインターネットを活用したコミュニケーションツールという位置づけに対して、ITとは、Information Technology(インフォメーション・テクノロジ-)の略で、コンピュータやインターネットなどの「情報技術」そのものを指す言葉です。
例えば、パソコンやスマートフォンなどの情報の取得や保存、伝達の技術の総称をITと呼び、生活やビジネスの中で幅広く利用されています。
ICTと言葉は似ていますがIoTとは、Internet of Things(インターネット・オブ・シングス)の略で、世の中のさまざまなモノに対して通信機能をもたせ、自動的にインターネットとつながる機能のことをいいます。
例えば、スマートフォンの位置情報サービスや電化製品のスマート家電などはこのIoTの技術が活用されています。
コミュニケーションがメインであるICTとは違い、DXとはDigital Transformation(デジタル・トランスフォーメーション)の略で、定義についてはさまざまな解釈があります。
その中で経済産業省では定義について、
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
と示しています。
簡単に説明すると、「デジタル技術を活用してビジネスモデルの変革し、企業間で競争してクオリティを高めていきましょう」ということを指すようです。
また、製品開発などを行う際に、デジタル技術を活用してデータの収集を行い、戦略を立てるといった一連の流れをDXと呼ぶ場合もあるそうです。
ICTシステムに関連するさまざまな専門用語の意味を解説したところで、実際の活用事例について詳しく見ていきましょう。
ICTシステムは、社内の業務の効率化やコミュ二ケーションの円滑化を図るために、一般の企業はもちろん、医療や介護、保育現場などで導入されています。
例えば、医療現場では手書きで患者ごとにカルテを作成していましたが、ICTシステムの導入による電子カルテによる記録や管理に移行した企業は増加しているようです。
電子カルテを活用することで、職員同士の看護記録の共有や記録の入力作業が効率化され、職員の負担軽減につながっています。
また、同様に保育現場においても保育士さんの業務負担の削減に向けて、ICTシステムの導入が増えています。
実際の保育現場の導入事例について紹介します。
保育施設では、ICTシステムで出退勤や残業・休憩申請などの勤怠を記録・管理することで、業務の簡略化に役立てているようです。
システムに向けてカードリーダをかざすだけで簡単に記録でき、自動的な集計機能が備わっているため、正確に職員の業務実態について把握することができるでしょう。
保育士は仕事量が多いことから「休憩時間がない」、「勤務時間が長い」ことから、離職してしまう方も少なくありません。
ICTシステムに導入により、きちんと勤務状況をデータ化すると、残業時間の削減や休憩時間の確保など、現場の状況に合わせた労働環境の改善に向けて取り組みやすくなるでしょう。
保育園では、国の配置基準をもとに子どもの人数に対する保育士さんの数が決まっています。
適切な人材の配置が求められていますが、シフトパターンが複雑だったり、正社員とパートが混在していたりすることで、勤務調整に時間がかかるケースもあるようです。
ICTシステムの機能を活用すると、あらかじめ設定したルールやパターンに合わせてシフトを作成することができるため、シフト作成や管理の時間が削減されることが考えられます。
事務員を配置していない保育施設などは、保育士さんが職員のシフトを作成しているケースもあるようです。
業務負担を減らすだけでなく、人材の配置ミスなども防ぐことができるため活用するとよいでしょう。
医療現場に看護記録があるように、保育施設においても園児の情報を記録する書類が存在します。
園児台帳と呼ばれ、個人の成長や所在地などさまざまな情報を記録・作成するものです。
園児が0歳から6歳まで入所している場合などは、6年間の記録となり、内容が膨大になる可能性もあるでしょう。
そのため、書類を管理する際にスペースを要することも考えられます。
しかし、ICTシステムで園児台帳を一括管理すると、スペースが不要になるだけでなく、あらかじめ設定された項目ごとに情報が分類しやすくなるでしょう。
進級時に担任が引継ぎを行う際もデータ化しておくと、園児の保育記録の振り返りも容易となるため、業務の効率化にも役立ちそうです。
また、園児台帳を連携して保育計画や保育日誌の作成などに取り組むことで業務がスムーズに行われているようです。
保育現場に着目して、ICTシステムの導入に関してのメリットを紹介します。
人材不足が深刻化する中で、国の施策のうえでも保育士一人ひとりの業務負担の軽減の取り組みが行われています。
保育士の業務は子どもたちの食事や衣服の援助、遊びの指導などの保育活動、保育計画、指導案の作成、保護者対応、園の清掃業務など多種多様な仕事があります。
書き物も多いことから、仕事を自宅に持ち帰ることも少なくありません。
このような状況の中で、ICTシステムの導入することで、書類作成の負担が減り、業務の軽減が可能となるでしょう。
実際に厚生労働省で行われた調査研究事業報告書によると、ICTシステムの活用により、書類作成の負荷が軽減、導入の拡大を望む現場の声がありました。
保育士さんに向けて働きやすい職場を作り上げるためにも、ICTシステムの導入は大きなメリットがあるようです。
7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠
※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
ICTシステムで勤怠管理を行うと、職員一人ひとりの勤務時間や残業時間を集計し、データ化することが可能となるでしょう。
このデータをもとにシフト調整などを行うと、残業時間の短縮に役立つかもしれません。
残業時間が減る=経費削減にもつながるため、客観的にデータ化することは重要でしょう。
また、ICTシステムで情報管理などを行うと紙を使うことも少なくなることが考えられます。
ペーパーレス化となり、消耗品費の削減も期待できるでしょう。
保育現場では子どもたちの活動や行事の運営などを職員で協力して行うことも多いものです。
例えば、保護者の送迎時間の変更があった場合はメモなどで職員間で共有するケースもあるでしょう。
しかし、その際に伝達漏れやミスが起こる場合もあるでしょう。
ICTシステムを活用すると、1つの端末から情報を共有できることから、このような連携ミスを防ぐことにも役立つようです。
子どもたちの保育を行ううえで職員間の報告・連絡・相談(ほうれんそう)は不可欠です。
ICTシステム導入による効率的な情報共有は大きなメリットかもしれません。
出典:2019年度保育士の業務の負担軽減に関する調査研究事業報告書p28/厚生労働省
ICTシステムを活用する際の注意点を紹介します。
ICTシステムの導入を進めるために、自治体の補助金制度が確立されています。
しかし、導入にあたり費用がかからないというわけではないでしょう。
システムの機能についてはさまざまなものがあるため、選択したシステムがどのくらい費用がかかるのか提供先の企業に確認する必要があるようです。
年間の予算などを考慮して、コスト面をきちんと把握したうえで、導入を検討することが重要でしょう。
ICTシステムを導入しても機能が使いこなせないという施設も中にはあるようです。活用するためにも、提供先の企業との連携し、職員に向けて研修を行うことも必要でしょう。
システムの取扱いがスムーズに進むように、それぞれの施設向けに簡単な機能紹介のマニュアルなどがあると便利かもしれません。
初めは機能の活用に向けて操作に時間がかかる場合もあるでしょう。
できるだけ、簡単に操作できるものを選ぶことで作業の効率化に役立ちそうです。
多忙な業務の中で、ICTシステムを導入に向けて検討する時間がないという経営者の方もいるかもしれません。
しかし、職員の離職防止や職場環境の改善を目指すためにも、電子媒体を活用した業務の効率化は重要なことでしょう。
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