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保育の質とは?質の高い保育には保育士の環境改善やICTシステムの導入が必要!
目次
待機児童問題の解消に向けて保育施設が多様化する中で、子どもたちを健全に育成するためにも保育の質の維持、向上が求められています。
そもそも「保育の質」とはどのような概念があるのでしょうか。
厚生労働省の「保育所等における保育の質の確保・向上に係る関連資料」を引用すると、
保育の質とは、
「子どもたちが心身ともに満たされ、 豊かに生きていくことを支える環境や経験」
としています。
相対的・多元的なものであり、一元的に定義することはできないとしながらも、保育の質の向上は、未来を担う子どもたちの成長を支える大切な要素であることが分かります。
また、質の高い保育を目指すためには、実際の保育現場の状況を把握し、どのような取り組みが必要なのか明確化することが重要です。
子どもたちの環境整備以外にも、成長を見守る保育士の労働環境の改善、ICTシステムの導入による業務の効率化などが挙げられます。
具体的にどのような取り組みが必要なのか、詳しく見ていきましょう。
子どもたちが安心して質の高い保育を受けらるような施設で過ごすためには、保育活動の環境整備が重要となります。
安全な保育環境を確保するためにも
などが重要となります。どのような取り組みが必要なのか見ていきましょう。
子どもたちを保育する中で、事故防止(予防)の配慮は大切です。
内閣府では事故を未然に防ぐことができるよう、「教育・保育施設等における事故防止及び 事故発生時の対応のためのガイドライン」を策定しています。
睡眠中の窒息リスクの除去やプール活動や水遊びの際の充分な監視体制など、さまざまな観点から子どもたちの安全を確保することが求めれるでしょう。
また、保育施設は面積や設備などは施設によって異なります。
園独自のマニュアルの作成や実際に合った事故事例を職員間で共有し、再発防止への取り組みも必要となるでしょう。
その他にも緊急事態に応じた保育士の応急手当研修などを定期的に行い、職員の安全意識への向上も大切でしょう。
また、現場に根差した事故防止方法を確立するためにも、各保育施設で定期的に会議を行い、意見交換などを行うことが園内の安全環境の維持に努めることに繋がるでしょう。
各保育施設では、国による配置基準に沿って職員の配置を行っています。
認可保育園や地域型保育園など、施設の形態によって配置基準が異なるため、子どもたちの安全の確保、保育の質の維持を行うためにも、適切な職員の配置が求められるでしょう。
保育施設の中には、人材不足により、無資格の保育者を募集している場合もあります。
保育者が子育て経験豊富な方の場合は、安心して保育活動を任せられるという一方で、充分な保育の質が維持できるのかと、預ける側の保護者は不安に感じることもあるでしょう。
無資格の保育者が勤務している場合は、定期的な研修会や園のフォロー体制の強化を行い、保育の質の向上に向けて取り組む必要があるかもしれません。
保育施設が多様化していることから、施設によって子どもたちの遊びの環境は異なるでしょう。
運動を重視している園もあれば、英語教育に熱心な園もあり、保育方針もさまざまです。
園独自の保育観を突き詰めることは大切ですが、他の保育施設の視察を行い、良い面は取り入れるなどして、保育の質の向上に役立てましょう。
子どもたちは多くの可能性を秘めているため、遊びを通して、表現力や発想力、自主性などを育めるように、経営者や保育士の視野を広げていくことも重要かもしれません。
出典:保育所等における保育の質の確保・向上に係る関連資料/厚生労働省
出典:教育・保育施設等における事故防止及び 事故発生時の対応のためのガイドライン/内閣府
「子どもたちの成長を見守りたい」「子どもたちにさまざまな遊びを提案し、笑顔があふれる保育活動を行いたい」などの想いから、保育士さんの多くは子どもたちと共にすごす喜びを感じていることでしょう。
しかし、保育士は業務が多く、給与が安いという職種といわれ、体力や気力が続かずに離職してしまう方も少なくありません。
保育の質の維持、向上に向けた取り組みを行うためには、このような保育士さんの離職を防止し、職場の環境改善を目指す必要があります。
具体的には、
などが挙げられます。どのような取り組みが必要なのか見ていきましょう。
保育士は保育活動以外にも、行事の企画・運営、指導案の作成、事務作業、園内の衛生管理などさまざまな業務内容が考えられます。
持ち帰り残業も多く、土日に行事がある施設も多いことから、なかなか休日の取得が難しいようです。
このような業務を軽減するためにも、事務作業の効率化につながるICTシステムの導入や複数担任制による責任量の分割など、さまざまな取り組みが求められるでしょう。
7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠
※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
保育士は、仕事量や責任量を考えると賃金が割に合わない職業だといわれています。
国としても保育士の待遇面の改善に向けて、2019年時点で約1%改善(月額約3000円程度)、技能・経験に応じて月額5000円から40000円の昇給の取り組みを行っています。
しかし、依然として離職率が高い職種であることから、園独自で経費節減などを行い、保育士の賃金の増加を模索する必要があるでしょう。
また、交通費全額支給や家賃の補助の増額などを行い、保育士の生活に寄り添った待遇改善を行うことも大切です。
保育士の離職理由において、職場の人間関係に悩み、辞めるケースも少なくありません。
保育施設は小規模な園もあり、保育士が少人数で協力して保育活動を行っている施設も多いようです。
その際に一人の保育士と連携が上手くいかなかった場合に、全体の職員間の雰囲気が悪くなってしまうということも考えられます。
保育士の環境改善を目指すためにも、良好な人間関係を築くことが大切となるでしょう。
職員間の交流会の開催や職員を精神的にケアする人材の配置、職員のストレスチェックなどを行い、健全な職場環境の維持を目指して、さまざまな取り組みが求められます。
潜在保育士とは、「保育士の資格を保有しながら、就業をしていない人」、「保育士資格を取得しても一度も保育士として働いていない人」をいいます。
厚生労働省の資料によると、2015年には約76万人の潜在保育士が存在しているとしています。
保育士人材が不足する中で、保育の質の向上を目指すためにも、各施設の保育士の確保は大きな課題となっています。
潜在保育士が「保育士として復職したい!」というきっかけを作るためにも、地域での復職フェアの開催や再就職に向けた実技研修の強化などの取り組みが必要となるでしょう。
また、潜在保育士が復職後も安心して働くことができるように、各施設ではフォロー体制の整備も求められます。
教育指導計画の作成や復職フォローマニュアルの策定などを行い、人材の定着化に役立てていきましょう。
保育士は、業務の中で製作や歌、指導案の文書作成、保護者との連携などを行う必要があり、多才な方が多いでしょう。
さまざまな能力の向上に向けて、「コミュ二ケーション能力を高めたい」、「PCスキルをのばしたい」などスキルアップを考えている方もいるのではないでしょうか。
現場でスキルアップを支援するためには、園独自の読み聞かせの研修会やPCスキルの共有会などを開き、職員間でさまざまな能力を磨くことができるような取り組みが求められるでしょう。
その他にも、保育施設で資格や講座の紹介などを積極的に行うことで、保育士のスキルアップのきっかけとなるかもしれません。。
保育士一人ひとりのスキルの向上は、自分の自信となり、保育の質を高めることにつながるでしょう。
子どもたちの個性を大切にするように、働く保育士の個性を大切にし、スキルアップできるような声かけができるとよいですね。
近年は保育ニーズの多様化により、さまざまな施設が誕生しています。
主な保育施設としては、
などがあり、設置形態や保育方針などは各施設で異なるでしょう。
女性の社会進出が進む中、保護者が安心して子どもを預けられるように、施設の多様化が今後も活発になることが考えられます。
しかし、保育ニーズが多様化する一方で、保育の質が低下しないような取り組みも必要となるでしょう。
「保育環境が健全に整備されているのか」など行政の点検、指導はもちろん、保育施設間で交流会を開き、どのような保育活動を行っているのか共有することも大切かもしれません。
また、子どもたちが保育園や企業内保育所を卒園後、小学校に行くことが考えられます。
子どもたちが卒園後も小学校で意欲的に勉強や集団活動を行うことができるように、一定の保育の質のもとで乳幼児期をすごすことも重要となるでしょう。
近年、ICTシステムの導入を行う保育施設が増加しています。
ICTシステムは、園児の情報管理、保護者へのお知らせ機能、職員間の連絡共有などを行うことができる電子システムです。
PCやタブレット、携帯電話を活用することで連絡がとりやすかったり、情報管理画をスムーズに行うことができたりと業務の効率化にも役立ちます。
ICTシステムの導入によって、保育士が手作業で行った事務作業も簡略化され、空いた時間を保育活動に充てることができ、保育の質の向上につながるのではないでしょうか。
また、職員間や保護者との連携しやすいことから、人間関係が円滑に進み、保育士の精神的な負担の軽減となる可能性もあります。
国からの補助金制度も確立しているため、各保育施設でICTシステムの導入に向けて検討する必要があるでしょう。
保育の質の向上を目指すためには、施設の「利用者側」、「保育士側」、「雇用側」がどのような保育を求めているのかを考え、現場に根差した環境を整備を行うことが大切でしょう。
また、保育業界の人材不足が懸念される中、保育士の労働環境の改善は急務となります。
環境整備を行う際に、ICTシステムの導入の検討は重要です。
保育に特化したICTシステムであるキズナコネクトは、保育の現場の「タイヘン」を「カンタン」にすることを目指したシステムです。
保育士がより働きやすい環境となるよう、業務の効率化や保育の質の向上に向けて、キズナコネクトの導入をご検討をお願い致します。
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