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院内保育所とは?院内保育の特徴と課題を解説!

院内保育所とは?院内保育の特徴と課題を解説! maroke/Shutterstock.com
保育施設が多様化する中で、院内保育所とはどのような施設なのでしょうか。保育士が働くうえでも、「少人数の子どもとじっくり向き合える」、「行事や残業時間が少ない」などさまざまなメリットが院内保育所にはあるようです。院内保育の概要、特徴や課題を含めて解説します。

目次

    院内保育所とはどんな施設?

    院内保育所とは、病院内で働く医師や看護師などの子どもを預かる保育施設のことをいいます。

    病院の勤務体制は24時間体制であり、病院内のスタッフは早朝や夜間などに子どもを預ける施設が必要です。

    このようなスタッフの子育て支援として、院内保育所が設置され、多くの医療スタッフの保育活動を援助しています。

    院内保育所の特徴

    近年では医師や看護師が不足していることから、国としても人材確保に向けて院内保育所の設置に取り組んでいます。

    院内保育所の特徴はどのようなものがあるのでしょうか。

    具体的に、

    • 院内保育所の設置形態
    • 院内保育所への支援策
    • 院内保育所の職員配置
    • 院内保育所の保育時間

    などが挙げられます。

    主な特徴について、見ていきましょう。

    院内保育所の設置形態

    保育施設には「認可」と「認可外」の施設があります。

    院内保育所は認可外保育施設であり、「児童福祉法に基づく都道府県知事などの認可を受けていない保育施設」のことをいいます。

    病院内に設置している保育所もあれば、病院に隣接された保育所もあり、設置形態はさまざまです。

    運営については、病院の直営、一般企業の企業内保育のように外部の運営会社に委託しているのように場合もあるようです。

    院内保育所への支援策

    院内保育所については条件を満たすことにより、国から保育施設の設置、運営などの費用を助成を受けられます。

    厚生労働省の「病院内保育所を設置する際の支援策について」を引用すると、

    1. 子ども・子育て支援新制度における事業所内保育事業(市町村認可事業)に対する給付
    2. 病院内保育所に対する都道府県による補助金
    3. 企業主導型保育事業に対する国による助成金

    の3つの補助のうち、いずれかを選択することが可能であるとしています。

    このように補助金制度を確立し、医療スタッフが子育てしやすい環境となるような整備が進められています。

    院内保育所職員配置

    院内保育所の職員配置については、認可外保育園基準に基づいて

    • 0歳の子ども3人に対して保育士1人
    • 1~2歳は子ども6人に対し保育士1人
    • 3歳は子ども20人に対し保育士1人
    • 4歳以上は子ども30人に対し保育士1人

    としています。

    上記は主な保育時間である11時間以内の場合のため、11時間以上の場合は保育されている児童が1人の場合を除き、常時2人以上の職員が必要です。

    院内保育所の保育時間

    院内保育所についての保育時間の規定は特にありません

    医療従事者は24時間体制で医療の現場に勤務していることが多く、院内保育所は朝、夜間などさまざまな時間帯で保育活動を行っているようです。

    保育所は病院と同一の建物内に設置している場合もあるため、休み時間などの仕事の合間にも子どもの様子が見られるので安心して働くことができるというメリットがあります。

    出典:病院内保育所を設置する際の支援策について/厚生労働省

    出典:認可外保育園基準/厚生労働省

    保育士が働く際の院内保育所の特徴

    保育士が院内保育所で働く際にどのような特徴があるのか、労働条件仕事内容から見ていきましょう。

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    7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定

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    ※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
    ※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
    ※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。

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    労働条件

    保育士が院内保育所で働く際の「労働条件」において、どのような特徴があるのかを紹介します。

    運営主体によっては待遇が良い可能性がある

    保育士は給与が安い職種だといわれていますが、院内保育所は運営主体によって給与や待遇が良いこともあるようです。

    大病院が院内保育所を経営している場合は、福利厚生や給与などが病院の勤務水準に合わせて設定されているため、一般的な保育園よりも高待遇が期待できます。

    また、夜間や早朝の保育活動を行うことで、給与とは別に手当てがつくこともあるかもしれません。

    シフト制を導入しているところが多い

    病院は24時間体制のため、院内保育所に子どもを預ける医療スタッフは変則的な勤務形態となることが多いようです。

    保育士も院内保育所の運営に合わせて、シフト制を導入し、きちんと時間を区切られたうえで勤務することが考えられます。

    次に勤務する保育士に連絡事項を申し送りし、残業を行うことも少ないようです。

    保育士は持ち帰り残業や労働時間が長いといわれている職種ですが、院内保育所に勤務する場合は、そのような心配が不要となる可能性もあるでしょう。

    行事が少なく、業務負担の軽減が期待できる

    一般的な保育園では、運動会や生活発表会、参観日など多くの行事を行うこともあるでしょう。

    その際に保育士さんは普段の保育活動以外にも、行事の企画や準備などがあるため、負担がかかる場合も考えられます。

    院内保育所は忙しい医療スタッフの勤務を考え、保育園の行事を少なくしていることも多いかもしれません。

    預けている保護者が働いている時間帯や日数も異なるため、全体で参加できる行事を行うことは難しいでしょう。

    年に数回、大きな行事を開催することもありますが、一般的な保育園よりも行事が少ないことで、保育士の業務負担の軽減が期待できるかもしれません。

    事務作業が任される可能性がある

    院内保育所は、小規模の園も多いことから雇用している保育士さんも少ない場合があるでしょう。

    その際に保育活動以外の子どもの登園管理、おむつ代、お菓子代の徴収、備品の発注などさまざまな事務作業を任されることもあるようです。

    パソコンやタブレットを活用して事務作業を行う場合もありますが、院内保育所の中には手作業で事務業務をこなさなければならないケースもあるでしょう。

    事務作業に不慣れな場合は、戸惑う保育士さんもいるかもしれません。

    仕事内容

    保育士が院内保育所で働く際の「仕事内容」において、どのような特徴があるのかを紹介します。

    少人数制で、子どもとじっくり触れ合うことができる

    一般的な保育園の場合は、クラス担任制の中で多くの子どもの保育活動を行うことも多いのではないでしょうか。

    院内保育所は、小規模な園では少人数の子どもを預かり、保育活動を行うことも少なくありません。

    少人数の子どもに対応するため、保育士は子ども一人ひとりとじっくりと向き合うことができるというメリットもあるようです。

    施設自体の面積も小さいことから、保育士が見渡せる範囲で子どもの活動を把握できることで保育をしやすいという意見もあります。

    保護者との連携が取りやすい

    院内保育所の保護者は同じ施設内に勤務していることから、預かっている子どもが怪我をしたり、風邪を引いたりと保護者に連絡が必要なときも、すぐに連携がとりやすいという特徴もあるようです。

    また、病院内ということで子どもの体調が崩れたときもすぐに受診できるという安心感もあり、保育士として働きやすいかもしれません。

    感染症などに注意する必要がある

    保育士さんが院内保育所で勤務する際は、感染症などに注意する必要があります。

    一般的な保育園も同様ですが、特に病院は多くの患者が入院していることから、保育所内で感染症が発生しても、すぐにまん延を防ぐ取り組みが必要となります。

    感染症の防止にあたっては、勤務する医療スタッフとの連携も欠かせないため、保育士同士だけでなく、医師や看護師との交流を大切にして、協力体制を築く必要があるでしょう。

    院内保育所の課題

    近年、院内保育所は増加傾向にあり、保育業界でも注目が高まっていますが、どのような課題があるのでしょうか。

    院内の保育ニーズに合わせた柔軟な対応が求められる

    院内保育施設は、さまざまな運営主体のもので活動が行われているため、保育時間や保育内容などに違いがあるでしょう。

    病院に勤務している保護者によって「子どもがのびのびと身体を動かせるような環境整備をしてほしい」、「漢字や英語など教育を取り入れたカリキュラムを設定してほしい」などの要望が出る可能性もあります。

    保護者からどのような保育活動を行うことが求められているのか、アンケートの回収や意見交換の場を設けるなどして、保育の質の向上に目を向ける必要があるでしょう。

    ICTシステムの導入の推進

    院内保育所で勤務する保育士は、早朝、夜間など幅広い時間帯で勤務することが考えられるため、職員のシフト管理が大切になるでしょう。

    職員間でシフトの管理や作成がスムーズに行うことができるように、ICTシステムの導入を検討することも重要です。

    ICTシステムとは、PCやタブレット、携帯電話などを活用し、園児管理や職員の勤務形態、保護者のお知らせ機能などを兼ね備えた電子システムです。

    保護者は、医療施設で変則的な勤務の中で、忙しい業務をこなしていることが考えられます。

    ときには子どものお迎え時間を伝えることを忘てしまったり、保育士からの連絡事項を見落したりと連携が上手くいかないこともあるかもしれません。

    その際もICTシステムを導入することで、保護者仕事の合間に文章を打ち込むだけで連絡を取り合うことができ、保育士とスムーズに連絡事項の共有を行うことも期待できるようです。

    このように、保育士の効率的な業務化、保護者との円滑なコミュニケーションをはかるためにもICTシステムの導入を考える必要があるでしょう。

    院内保育所にはICTシステムの導入が重要

    保育士の働く場所が多様化している中で院内保育所は、少人数の子どもに対して、じっくりと向き合うことのできる魅力的な保育施設でしょう。

    一方で保育士の人材不足が懸念されているため、院内保育所においても、保育士の待遇改善やICTシステムの導入による働きやすい環境の整備が求められています。

    特に業務の効率化や保育の質の向上において、ICTシステムは注目が高まっています。

    医療スタッフの方々が安心して子どもを預けられる院内保育所を目指すためにも、院内保育所もICTシステムの必要性を考え、検討することをお勧め致します。

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