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幼稚園の先生の役割や仕事内容は?保育士との違いや資格の取得方法
目次
幼稚園の先生は正式に「幼稚園教諭」と呼び、満3歳児から小学校入学前の子どもたちに「教育」を行う役割を担います。
文部科学省が定めた「幼稚園教育要領」に基づいたカリキュラムをもとに、英語や運動、音楽といった園独自の方針や特色を教育理念として取り入れ、子どもたちの健全な育成を支えています。
教育時間は基本的に4時間となりますが、園によって多少前後することもあるようです。
幼稚園での具体的な仕事内容は以下の通りです。
この他にも延長保育や電話対応の園によってさまざまな業務を行うことが考えられます。特にクラスだよりや指導案といった書類作成や園児の出席確認など、事務作業が多いでしょう。
このように幼稚園の先生は子どもたちの幼児期の成長をサポートする重要な役目があり、多くの園で必要とされる存在です。
幼稚園の先生と保育士はどのような違いがあるのか、次の表にまとめてみました。
保育士は保育園などで子どもたちの「生活全般をサポートする」一方で、幼稚園は学校という枠組みのもとで、「教育を行う」ことが中心のため、その点に大きな違いがあるでしょう。
保育士と幼稚園教諭の二つの資格を取得すると、さまざまな保育施設で働くことができ、転職活動も有利になる可能性が高いかもしれません。
2019年度の厚生労働省の資料によると、私立幼稚園の先生の平均給与は28万7492円となります。保育士の平均給与は30万1823円のため、収入が少ないと感じる方は多いかもしれません。
私立・公立幼稚園の先生の各役職ごとの平均給与は以下の通りです。
公立幼稚園との給与の格差は大きいものの、役職を得ることで昇給が期待できるため、キャリアップを目指すことが大切になるでしょう。
出典:令和元年度幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果<速報値>【修正版】/内閣府
幼稚園の先生になるためには、国家資格となる幼稚園教諭免許を取得することが必要です。
幼稚園教諭免許は一般的に、高校卒業後、大学や短大、専門学校などに入学して、所定の単位を修得することで得られる免許状です。一種、二種、専修の3種類があり、それぞれの取得方法は異なります。
また、二種免許状をお持ちで一種免許状に切り替えを希望する場合は、幼稚園で5年以上の実務経験を積み、大学や認定講習などの必要な単位を修得することで切り替えが可能となります。
保育士資格のみをお持ちの方が幼稚園の先生になるためには、短大や大学、専門学校で学び直さなければならないのではないかと考える方もいるでしょう。
2024年までに「幼稚園教諭の普通免許状に係る所要資格の期限付き特例」を利用すれば、
3年以上かつ4,320時間以上実務経験がある場合(複数施設での合算も可能)は、幼稚園教諭免許状の取得が可能となります。
指定養成施設で最大8単位を通信制又は通学制で受講する必要があるでしょう。
幼稚園の先生のやりがいについて詳しく見ていきましょう。
幼稚園の先生は子どもたちの教育に携わり、成長する姿を間近で見ることが一番のやりがいかもしれません。
「おかあさんと会いたくて泣いていた子が、元気いっぱいに遊んでいる」「運動会で誰にも負けたくないと一生懸命走っていた」など、子どもたちの著しい成長や変化を感じられることで、職員同士でよろこびを分かち合うことも多いでしょう。
日々子どもたちのたくましい姿やかわいらしい姿を見ることで、仕事へのモチベーションも高まりそうですね。
幼稚園の先生は子どもたちの遊びの指導や健康管理など、学びや生活のサポートを行うことが主な仕事となりますが、その他にもたくさんの業務をこなすことが考えられます。
壁面製作や園内清掃、行事の計画・立案、保護者への電話対応…など仕事を任される可能性があるため、多様な業務を行うことでさまざまなスキルが身につくでしょう。
コミュ二ケーション能力やスケジュールの管理能力の向上も期待できることから、幼稚園での経験は、他の職種に就く際も役立つ可能性があるかもしれません。
先述の通り、幼稚園の先生は子どもたちの教育活動以外にもたくさんの業務に取り組むでしょう。
多忙なあまり、「体力が続かない」「精神的な負担が多い」などの理由から退職する方もいるようです。
このような幼稚園の先生の業務の軽減や効率化を図るために、いま注目されているのが保育ICTシステムです。
このシステムはパソコンやタブレットを使用して、園児の情報や職員の労務管理を一括管理できることから、多くの保育施設で導入されています。
職員の残業や休日管理に役立つだけでなく、幼稚園の先生が行う園児の出席管理などもタブレット端末にICカードをタッチするだけで打刻が可能です。
保護者へのお知らせ機能も備わっていることから、園のおたよりやお知らせを一斉送信する際に役立つでしょう。
保育ICTシステムの導入は、国からの補助金制度も活用できるため、幼稚園での導入を検討してみてください。
幼稚園の先生は子どもたちの幼児期の教育を支える大切な存在です。
日々、業務に携わる中でかわいらしい子どもたちの笑顔に癒されることも多いでしょう。
幼稚園の先生になるための資格の取得方法や業務内容を知り、就業について考えてみてくださいね。
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