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保育園経営者必見!保育士確保のために保育園経営者がやるべき6つのこと!
目次
保育士不足の深刻化が進み、保育士の離職率も年々増加している傾向にあるといわれています。
その中で、2019年10月から保育・幼児教育無償化がスタートし、保育施設に子どもを預ける家庭が増えたことで、
これまで以上に保育の質を担保しながら、きちんと子どもと向き合えるだけの保育士の人数を確保する必要が出てきました。
厚生労働省「保育を支える保育士の確保に向けた総合的取組」の公表 」の資料によると、
保育士として就業しない理由として、以下のような理由が挙げられています。
出典:保育を支える保育士の確保に向けた総合的取組の公表)/厚生労働省p17から抜粋
このように、保育士として就業しない理由はさまざまあるようです。
一方で、このような原因が解消されれば、保育士として働きたいと考えている方も多いようです。
そこで保育士として働きたい、働き続けたいと考える保育士を確保するために、保育園経営者がやるべきこととして、
以上の6つがポイントとなるでしょう。
保育経営者が保育士確保に向けてやるべきことについて解説していきます。
保育園経営者が保育士確保のために行うべきことの1つ目は、
「労働環境の改善」です。
そもそも労働環境の改善で一番はじめに考えなければいけないことは、労働者にとって働きやすい環境はなにか、ということです。
保育業界でいうと、保育士の仕事は子どもを保育する以外にも数多くの事務作業を抱えているため、
といった意見が多く聞かれます。
そのため、現状の保育施設の労働環境は、保育士にとって働きやすい環境であるとはいえず、
離職につながってしまう場合もあるようです。
このような労働環境を改善するためにも、保育園経営者は職員に対して、
現状業務の洗い出し・見える化をするよう働きかけたり、ヒアリング等を実施することが大切です。
現状の業務を把握することによって、業務量に偏りがないか、業務を自動化できるものはないかなど、
課題に対する対策を練ることができるようになります。
そして現状の課題をもとに、
といったことを行うと、労働環境の改善にもなり、保育士確保につながるでしょう。
保育園経営者が保育士確保のために行うべきことの2つ目は、
「職場の人間関係への配慮」です。
保育現場では、
など、さまざまな場面でコミュニケーションが発生します。
そのなかで、コミュニケーションがしやすい環境であったり、職員同士が協力しあって、
業務等を補える環境であれば、人間関係を豊かに築くことができるかもしれません。
そこで保育園経営者は、
などといった、積極的に職員同士が話せる場を設けると、職員間の理解も深まり、
豊かな人間関係を構築することができるでしょう。
保育園経営者が保育士確保のために行うべきことの3つ目は、
「管理職のマネジメント研修」です。
施設長や園長、主任保育士など、施設やチームを管理する職員がきちんとしたマネジメントができていないと、
など、さまざまな面で問題が発生し、職員の不満やストレスにつながってしまうでしょう。
そこで、施設長や園長、主任保育士などの管理職を対象にしたマネジメント研修を実施することで、
マネジメントを行う意味を知ることができたり、理解を得ることができます。
前例として、
などといったマネジメント研修が実施されています。
保育現場では、新人保育士から中堅保育士、ベテラン保育士(園長・主任保育士などの管理職)など、
年齢や経験が異なる保育士がさまざまいるでしょう。
そのなかで、管理職に向けたマネジメント研修を行うことで、園の運営や環境等をよりよくしていくためには何が必要かを、
再確認することができるでしょう。
また、新人保育士や中堅保育士の育成に力を入れることができたり、
職員のモチベーションアップやさらなるキャリアアップの構築にもつながり、
保育士として働き続けたいと考える職員を確保することができるかもしれません。
また、保育園経営者自身も自分のマネジメントスキルを高める努力を行いましょう。
保育園経営者が保育士確保のために行うべきことの4つ目は、
「処遇の改善」です。
処遇改善は保育士確保に大きくかかわってくるでしょう。
保育士は仕事量が多いものの、賃金が一定の公定価格で決まっており、収入が変動しにくいという状況であり、
「賃金が低い」「仕事量と給料が見合っていない」と感じる保育士が多く、離職につながるケースもあるようです。
そのため、給与の見直し等の処遇改善を行う必要があるといえるでしょう。
処遇が見直され、給与が上がれば、保育士として働きつづけたいと考える方も増えてくるかもしれません。
また政府では、処遇改善制度といった施策を実施しています。
厚生労働省「平成 30 年度 子ども・子育て支援新制度 市町村向けセミナー資料」の資料によると、
職員の経験年数に応じて給料をアップさせる仕組みのものや、
自分の経験年数に応じてキャリアをめざすことができ、
給与アップだけでなくキャリアアップも実現できるといった仕組みもあるとしています。
このような政府の取り組みも、現場に反映させながら処遇の改善を行うことができれば、保育士確保につながっていくでしょう。
関連記事:【保育士・幼稚園教諭の処遇改善制度】待遇面や給与面で保育士の処遇はどう変わる?
保育園経営者が保育士確保のために行うべきことの5つ目は、
「多様な働き方を取り入れること」です。
これまで保育士は、フルタイムの正社員・契約社員という働き方が一般的だったでしょう。
働き方の選択肢が少なかった分、育休明けで職場復帰したい場合は、子どもの送り迎え等の時間に考慮しながら働くことが難しかったり、
仕事とプライベートを両立させたいと考えていても、責任の重さや仕事量を考えるとなかなか思うように働くことができない
という状況もあったのではないでしょうか。
しかし最近では、パートタイマー労働者、派遣労働者、アルバイトなどの雇用形態や短時間正社員、
朝夕出勤の労働者といったさまざまな雇用形態や勤務体系を取り入れている園が増えているようです。
雇用形態や勤務体系が異なる職員を増やすことは、保育士を確保する上でとても重要となりますが、
まずは保育園経営者自身がそれぞれの働き方について、十分に理解することが大切といえるでしょう。
勤務時間等が異なっていても、うまく組み合わせることができれば、子どもの人数にあわせて配置人数を確保することができます。
しっかりとそれぞれの働き方を理解したうえで、多様な雇用形態・勤務形態の職員を受け入れるようにしましょう。
保育園経営者が保育士確保のために行うべきこと、
6つ目は「適切な人事評価制度をつくること」です。
保育士の場合、成果物があるような仕事ではないので、評価の基準がわかりづらく、見えづらいといえます。
日々の頑張りが正当に評価されなければ、将来への見通しがもてず、モチベーションも下がってしまうでしょう。
そのため、保育士を確保するためには、適切な人事評価制度をつくることはとても大切になります。
保育士にとって、日々の保育に目標を立てることは、仕事を意欲的にこなすための材料になります。
そのなかで、経営者から適切な人事評価があると、
さらなるモチベーションアップにもつながり、やりがいを感じることができるでしょう。
適切な人事評価制度をつくるためには、
などが必要となるでしょう。
決められた評価基準に沿って、職員としっかり向き合い、職員のモチベーションを保ちながら評価を反映させることができたら、
保育士という仕事にやりがいを感じる職員が増え、保育士確保につながるかもしれません。
保育士不足を解消するためには、まだまだ多くの課題が残されている状況です。
しかし、保育園経営者が率先して、
「保育士を確保するためには何が必要か」「保育士を確保するために、何をしなければいけないのか」を、
しっかり理解することで、現状の課題が明確になり、保育士不足を解消することができるかもしれません。
現状をしっかり把握し、行うべきことを実践しながら、保育士確保に努めていきましょう。
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