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【2024年最新】保育園での不審者対応訓練のポイント!園児への「いかのおすし」の伝え方

【2024年最新】保育園での不審者対応訓練のポイント!園児への「いかのおすし」の伝え方 maroke/stock.adobe.com
全国で子どもたちへの声かけやつきまといなど不審者に関する情報が寄せられています。保育園での危機管理体制を整えるためにも、不審者対応訓練を行い、子どもの安心・安全な生活を守りましょう。自分の身を守る合言葉「いかのおすし」の伝え方などもまとめているので、参考にしてみてくださいね。

目次

    不審者対応訓練とは

    不審者対応訓練とは、実際に不審者が現れた場合の対応方法や園内に不審者が侵入した場合の避難方法を確認するために行うものです。

    災害時の避難訓練と同様、園児に危険が及ばないよう、定期的に不審者への対応の訓練が大切になります。

    園児のなかには「不審者ってなに..?」と、知らない人が現れたときに危険が及ぶことを知らない子もいるかもしれません。

    保育園での不審者対応訓練を行う際の目的やポイント、合言葉「いかのおすし」の伝え方などを把握し、安全な生活を守るために対策を立てていきましょう。

    保育園で不審者対応訓練を行うときの目的

    まずは、保育園で不審者対応訓練を行う目的をみていきましょう。

    園児に向けた目的

    • 保育士の話をよく聞き、不審者への対応を学ぶ
    • 園内に不審者が現れた際の避難の手順を把握し、落ち着いて行動する
    • 不審者から身を守る術を学ぶ

    いきなり不審者が現れると、子どもたちはこわくなって泣き出してしまうこともあるでしょう。

    定期的に訓練を行うと、不審者が現れた際の対応の仕方を覚えることができます。訓練の大切さを話し、落ち着いて行動することを伝えられるとよいですね。

    保育士に向けた目的

    • 子どもたちにわかりやすい言葉で、不審者への対応方法を説明する
    • 不審者が現れた際に冷静な判断をして、適切な指示を出す
    • 保護者への連絡方法や子どもの引渡し方法を確認・練習を行う

    不審者はいつ現れるのか想定することはできません。保育士は非常時の対応に備えて、冷静な判断を行うことが重要になります。

    訓練時は、子どもたちの誘導の手順や職員との対応方法などを確認する必要があるでしょう。

    また、訓練の際に「避難がスムーズに進まない」「子どもたちの誘導経路を変えたほうがよい」などの問題点が見つかった場合は、解決策を職員同士で話し合うことが大切です。

    保護者に向けた目的

    • 不審者対応について、子どもたちと話し合うきっかけを作る
    • 不審者が現れた際に園との情報共有方法を明確にする

    訓練時には、保護者との情報を共有する方法や園児の引き渡し方を確認する必要があります。

    園だよりやクラスだよりなどでも、定期的に不審者対応の注意喚起を行い、子どもたちの安全を守る大切さを伝えていきましょう。

    保育園の不審者対応訓練で「いかのおすし」を伝えよう

    不審者対応訓練を行う際に「いかのおすし」という合言葉を活用する園は多いもの。

    小学校でも使われているため、保育園で言葉の意味をわかりやすく説明していきましょう。

    • 「いか」:知らない人について「いか」ない
    • 「の」:知らない人の車に「の」らない
    • 「お」:助けてと「お」おごえで叫ぶ
    • 「す」:こわいことがあったら「す」ぐ逃げる
    • 「し」:どんなことがあったのか保育士や保護者に「し」らせる

    子どもたちには、知らない人がいきなり近づいてきたり、声をかけられたりした場合は、「いかのおすし」の合言葉を思い出して、対応することを話しましょう。

    ここで、園児にひとつひとつの言葉の意味を説明するときの例を紹介します。

    具体的に不審者が声をかけそうな言葉を考えて話すと、伝わりやすいかもしれません。

    「いか」

    「知らない人の中には、優しい人もいるけれど、みんなのことがかわいいなあ、どこかに連れて行ってしまいたいなあと話しかけてくる人もいます。『いっしょにお菓子を食べない?』『好きなおもちゃが車にあるからいっしょに行こう。』などといわれても連いて『いか』ないことが大切だよ。お家に帰れなくなってしまうこともあるからね。」 

    「の」

    「知らない人がいきなり『おかあさんが呼んでいるから車に乗ろうね。』『おじさんの家に猫がいるから見に来ない?』と自分の車に乗ってほしいと話しかけてくることもあるかもしれなません。こわいことがあっても車に乗っていると、逃げられないよね。知らない人の車には『の』らないようにしようね。」

    「お」

    「知らない人がいきなりみんなの手や服を引っ張って、こわいことをすることもあるかもしれません。そのときはおもいきり『助けて!』『こわいよ!』と『お』おきな声を出して、他の人に助けを求めようね。こわいと声がでなくなってしまうかもしれないけど、そのときは先生の言葉を思い出して、頑張って声を出そう。」

    「す」

    「公園や道でこわい人がいきなり話しかけてきたら、まずは『す』ぐに走って逃げようね。他の人に助けを求めたり、お家に急いで帰ったりして、危ない目にあわないようにすぐ、逃げられるように頑張ろう。」

    「し」

    「知らない人に話しかけられたり、こわくなったりしたら先生やおかあさんたちにできごとを『し』らせよう。こわい人の中には、だれか連れていくことができる子どもはいないかな?と、公園や道で連れ去る子どもを探していることもあるよ。みんなが危ない目に合わないように、知らない人に話しかけられたことや変な人がいたことを大人に伝えようね。」

    上記の例のように話し、「いかのおすし」の合言葉を朝の会や帰りの会などで日頃から確認して、園児が覚えられるように工夫できるとよいですね。

    保育園で不審者対応訓練を行うときのポイント

    最後に保育園での不審者対応訓練を行うときのポイントを紹介します。

    「不審者」についてわかりやすく話す

    不審者対応訓練を行う際はまず、不審者とはどのような人物か、子どもたちにイラストなどでわかりやすく話すことが大切です。

    「サングラスをかけていたり、フードをかぶっていたりと自分の顔を隠そうしている人はこわい人かもしれないね。」「何度も同じ道をうろうろしたり、みんなの顔をじっと見ていなくなったり、変な動きをしている人はこわいことをする場合があるよ。」など、不審者の特徴を説明するとよさそうです。

    年長児クラスでは、「不審者ってどんな人かな?」とクラスで話し合いの場を設け、不審者への対応についても意見を出し合う機会を設けるとよいでしょう。

    子どもたちの年齢に合わせて、訓練に向けての導入方法や説明の仕方を工夫して防犯意識を高められるとよいですね。

    不審者への対応方法について職員同士で共有する

    園内で不審者が現れた場合に対応の訓練を行うこともあるでしょう。訓練時の情報共有の仕方や避難経路は園によって違いがあるため、対応方法などを各園で確認することが大切になります。

    不審者が現れた場合の対応方法の手順例は以下の通りです。

    1. 不審者と考えられる人物が顔見知りか行動をよく観察し、チェックする
    2. 「保護者の方ですか?」などと、声をかけて用件を尋ねる
    3. 園に関係のない人物の場合は退去を求める
    4. 退去に応じないなど不審な行動を取る場合は「110番通報」する
    5. 子どもたちに声をかけ、避難を誘導する
    6. 保護者へ連絡を行い、引き渡しをする

    子どもたちの安全を守ることができるように、対応方法について定期的に職員同士で話し合いましょう。保護者への連絡をスムーズに行うためにも、情報を整理しておくとよさそうです。

    訓練への事前準備をしっかり行う

    不審者対応訓練の前には、不審者が現れた場合を想定して、職員同士の情報共有や避難の仕方などをまとめた対策マニュアルを作成しましょう。

    子どもたちへの声かけ方法などの意見を出し合い、園全体の防犯意識を高めることも大切ですね。

    また、準備の際には、園の防犯対策を話し合うこともあるでしょう。

    • 園のドアの鍵が壊れていないか
    • セキュリティー機器に不具合はないか
    • 不審者が侵入しやすい場所はないか
    • 防犯ブザーやホイッスルなどは設置してあるか

    上記のような点をチェックして、訓練の前に防犯対策の徹底を図りましょう。

    不審者情報の共有や訓練に向けてICTシステムを活用!

    不審者対応訓練に向けて環境を整備することも大切になります。

    電子システムの導入などを検討し、セキュリティー対策に取り組みましょう。

    近年は、園の労務管理や園児の情報管理などにICTシステムを活用する園も増加しています。

    活用することで個人情報の漏洩などの防止に役立ち、職員同士の不審者情報の共有もスムーズに進みそうです。保護者へのお知らせ機能も備わっていることから、緊急時にメールを一斉送信することも可能です。

    ICTシステムは保育士さんの職員配置、シフトなども一括管理できるため、なにかトラブルがあった場合もいち早く園の状況を把握することができます。ICTシステムの活用もふまえ、防犯意識を高めていきましょう。

     

    不審者対応訓練を行い、子どもたちの安心・安全な生活を守ろう

    園児の安全を守るためには、保育園での不審者対応訓練はとても重要な行事となります。防犯対策も徹底し、警察と連携して各地域で積極的に取り組む必要があるでしょう。

    保育士さんは、子どもたちにわかりやすい言葉で不審者に関する事柄や合言葉である「いかのおすし」の説明して訓練の大切さを伝えられるとよいですね。

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