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【2023年最新】ICT補助金とIT導入補助金の特徴と違いとは?メリットと補助金申請の注意点

【2023年最新】ICT補助金とIT導入補助金の特徴と違いとは?メリットと補助金申請の注意点 miya227/stock.adobe.com
保育現場のICT化をお得に進めるうえで「ICT補助金」「IT導入補助金」の違いは理解しておきたいポイントです。補助金を活用することで、コストを抑えて登園管理システムやシフト調整ツールなどを導入できるため、保育士の業務負担だけでなく経費削減にもつながります。この記事では、ICT補助金とIT導入補助金について詳しく丁寧に解説します。

目次

    ICT補助金とIT導入補助金の違い

    ICT補助金とIT導入補助金ではどのような違いがあるのかを紹介します。

    ICT補助金とは

    IT導入補助金とは

    対象となる事業が異なる

    ICT補助金とIT補助金では、対象となる事業が異なります。

    ICT補助金の場合、自治体によって異なるものの、保育所や幼保連携型こども園、地域型保育事業、児童館などが補助金の対象です。

    一方、IT導入補助金の場合は保育事業だけでなく、飲食や宿泊、卸売・小売、医療や看護といった幅広い業種の中小企業・小規模事業が補助を受けられます。

    補助金を扱う管轄が異なる

    ICT補助金とIT導入補助金では、管轄が異なっています。

    ICT補助金は厚生労働省が管轄しており、補助額や申請時期などは自治体によって異なります。

    IT導入補助金は経済産業省が管轄のため、地域によって補助額や対象となるツールが異なるものではありません。

    補助される金額が違う

    ICT補助金とIT導入補助金では、補助される金額が異なることが大きな違いです。

    ICT補助金は、補助金額が上限1施設あたり最大100万円の補助金になります。

    IT導入補助金では枠によって違いがあるものの、30万円~450万円以下の補助が受けられます。

    今、使える補助金一覧はこちら

    ICT補助金とは?

    ICT補助金とは、保育士の業務負担の軽減や効率化を目的に保育施設のICT化の推進に必要な費用の一部を補助するものです。

    保育士は書類仕事が多く、子どもの登園管理や個人記録の作成、保護者の方へのお便りなど多岐に渡ります。

    また早番、遅番などシフト調整、職員の出勤や残業時間の記録などさまざまな労務業務にも時間がかかります。そんな保育士さんの業務の削減や労務管理の簡略化などを目指し、ICTシステムの導入が進められているのです。

    ICTシステムの導入にあたり国や自治体から支給されるのがICT補助金です。

    ICT補助金制度は厚生労働省の管轄ですが、都道府県や市町村によって補助される金額や条件は異なります。

    また、予算の都合上補助金がない地域もあるため、お住いの自治体で補助内容の概要を確認する必要があるでしょう。

    ICT補助金の対象施設

    ICT補助金の対象となる施設は、以下の通りです。(東京都の例)

    • 認可保育所
    • 幼保連携型認定こども園
    • 認証保育所
    • 認可外保育施設
    • 病児保育施設
    • 地域型保育事業の各事業
    • 定期利用保育事業
    • 児童館

    ※自治体により、異なることがあります。

    今まで児童館は補助金の対象外の施設でしたが、2022年度第2時補正予算によって追加されました。

    2024年IT導入補助金 7次追加公募受付開始

    7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定

    追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠

    ※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
    ※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
    ※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。

    補助金に関するお問合せ

    ICT補助金の対象となるITツール

    ICT補助金では対象となるITツールが決められています。

    以下の3つの機能のうち、1つでもシステムを導入すれば補助金の対象となります。

    1. 保育に関する計画・記録
    2. 園児の登園・降園の管理
    3. 保護者との連絡

    2022年までのICT補助金の対象となるITツールは、上記全ての要件を全て満たすことが求められていました。

    しかし、2022年の第2次補正予算によって条件の拡充が行われ、上記のいずれかの要件を満たすシステムを導入することで補助金が認められるようになりました。

    また厚生労働省の「2022年度保育関係予算案の概要」の資料に示され保育施設関連の対象項目は以下の通りです。

    (1)保育士の業務負担軽減を図るため、保育の周辺業務や補助業務(保育に関する計画・記録や保護者との連絡、子どもの登降園管理等の業務)に係るICT等を活用した業務システムの導入費用及び外国人の子どもの保護者とのやりとりに係る通訳や翻訳のための機器の購入にかかる費用の一部を補助する。

    (2)認可外保育施設において、保育記録の入力支援など、保育従事者の業務負担軽減につながる機器の導入に係る費用の一部を補助し、事故防止につなげる。

    (3)病児保育事業等において、空き状況の見える化や予約・キャンセル等のICT化を行うために必要なシステムの導入費用の一部を補助する。

    (4)都道府県等が実施する研修を在宅等で受講できるよう、オンラインで行うために必要なシステム基盤の整備に係る費用や教材作成経費等の一部を補助する。 

    出典:2022年度保育関係予算案の概要/厚生労働省から抜粋

    また、この他に児童館における入退館や子どもの記録管理、職員の業務負担軽減につながる機器の導入、相談支援や利用者同士の交流の支援を目的とした機器の導入もまた、補助金が助成されます。

    補助金申請に関する資料はこちら

    ICT補助金の補助額

    ICT補助金の補助金額は導入の機能数によって異なります。

    1. 保育に関する計画・記録
    2. 園児の登園・降園の管理
    3. 保護者との連絡

    上記3つの機能の補助金額は以下の通りです。

    1機能:1施設当たり20万円(併せて端末購入等を行う場合:70万円)
    2機能:1施設当たり40万円(併せて端末購入等を行う場合:90万円)
    3機能:1施設当たり60万円(併せて端末購入等を行う場合:100万円)

    ※翻訳機等の購入の場合は15万円

    認可外保育施設の機器の購入には20万円、認可外保育施設における機器の導入では20万円の補助金額が設定されています。

    なお、登園管理システムの普及を促進するため、システムに関わる費用について2023年末までの時限的措置として補助率の嵩上げが行われいます。上記の内容も含めて自治体に確認してみましょう。

    ICT化推進補助金を活用すると費用は抑えられますが、実際に必要な備品、活用する場合の費用などを試算することが大切です。

    導入の際はICTシステムを取り扱っている民間企業からの購入となるため、経費や補助金の概要なども含めて、相談するとよいでしょう。

     

     

    出典:東京都福祉保健局

    出典:2023年度保育関係予算案の概要/厚生労働省

    出典:2022年度保育関係予算案の概要/厚生労働省

    ICT補助金を活用するメリット

    ICT補助金を活用する最大のメリットは、対象となる経費の幅が広いことが挙げられるでしょう。

    主にリース料や工事費、備品購入費など導入にかかるさまざまな費用が対象となるため、制度を利用すると、経費を抑えることに役立ちそうです。

    また、ICT補助金は保育業務の支援が目的となるため、保育園などでICT化による業務の効率化について検討してみるとよいでしょう。

    IT導入補助金とは?

    IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者などの事業者に対してITツールを導入する際に費用の一部の補助を行う制度です。

    事業の目的として「通常枠(A・B類型)」「セキュリティ対策推進枠」「デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)」の3つに分かれています。

    <通常枠(A・B類型)>

    Tツールを導入する経費の一部を補助することで、業務効率化や生産性の向上、売上アップのサポートを目指しています。

    <セキュリティ対策推進枠>

    サイバー攻撃に備えてセキュリティ対策を強化し、阻害するリスクの低減を目的としています。

    <デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)>

    会計ソフトや受発注ソフト、決済ソフト、ECソフトといった経費の一部の補助を行い、インボイス制度への対応など企業間取引のデジタル化を進める目的があります。

    IT導入補助金について詳しく見ていきましょう。

    IT導入補助金の対象企業

    補助対象者は中小企業の飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育などのサービス業の他、製造業や建設業などです。

    制度に規定された資本金や従業員数などの条件を満たすことで補助が受けられます。

    IT導入補助金の対象となるITツール

    通常枠やデジタル化基盤導入枠の場合は、ソフトウェア購入費やクラウド利用料(最大2年分)、導入関連費、ハードウェア購入費(デジタル化基盤導入枠のみ)が対象となっています。

    セキュリティ対策推進枠ではセキュリティに対するサービス利用料(最大2年分)が対象です。

    IT補助金の補助額

    IT補助金のICT補助額は以下の通りです。

    【通常枠(A・B類型)】
    ・A類型の上限・下限額:5万円~150万円未満
    ・B類型の上限・下限額:150万円~450万円以下
    ※補助率は全体の1/2以内

    【セキュリティ対策推進枠】
    補助額は5万円~100万円
    ※補助率は全体の1/2以内

    【デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型】
    補助額は(下限なし)~350万円
    ※補助率は全体の3/4~1/2以内

    補助金申請に使える資料はこちら

    IT導入補助金を活用するメリット

    IT導入補助金は最大450万円と補助金の上限額が高く設定されていることが、大きなメリットといえるでしょう。

    また、通常枠やデジタル枠など用途に合わせて補助金を活用できるため、明確な目的を掲げたうえで導入することができますね。

    保育業界でのIT導入補助金支援事例

    保育業界でのIT導入補助金支援事例

    保育業界では情報共有・連絡ツールの導入支援が事例としてあり、実際に帳票・書類作成をIT化し、書類作成・提出までの時間が短縮されたそうです。

    今後も引き続き保育業務のICT化が推進されるため、今後もIT導入補助金を活用する保育園や認定こども園などは増えていくでしょう。

    出典:IT導入補助金2023

    ICT補助金とIT導入補助金の違いを理解して適切に活用しよう!

    保育業界では、保育士の人材確保に向けた取り組みとして、保育業務のICT化は欠かせないものでしょう。

    その中で、ICT補助金やIT導入補助金の制度の内容や違いなどを理解し、適切に活用することで業務負担の削減や働きやすい職場環境の構築を目指しましょう。

    また、ICT補助金に関しては2023年の時限的措置として、登園管理システムの補助率の嵩上げが行われているため、今こそ経費を抑えて導入できるチャンスです。

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