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【2024年最新】保育士に必要な働き方改革とは?3つのポイントや好事例、ICTの活用

【2024年最新】保育士に必要な働き方改革とは?3つのポイントや好事例、ICTの活用 maroke/stock.adobe.com
2019年にスタートした働き方改革は、時間外労働時間の上限規制や有給の確実な取得などを実現し、人々が働きやすい社会を作るために策定されました。保育業界においても保育士さんがやりがいをもって働ける環境を作りだすために、現場の実情にあわせた「改革」が求められます。保育士の働き方改革に必要な3つのポイントや好事例などを解説します。

目次

    保育士にどんな影響?働き方改革とは

    働き方改革とは、働き方改革関連法により2019年4月に定められた改革です。

    人それぞれの事情に応じてさまざまな働き方を柔軟に選択できるよう、働きやすい環境を作りあげるために策定されました。

    具体的な施策は以下の通りです。

    <時間外労働の上限規制>
    時間外労働の上限について基本的に「月45時間 年360時間」を原則とします。(特別な事情や臨時的に必要な状況によって上限を設定)

    <年次有給休暇の確実な取得>
    10日以上の年次有給休暇が付与される労働者には必ず「年5日」の取得をさせる必要があります。

    <中小企業の月60時間超の残業の割増賃金率引上げ>
    月60時間を超える残業に応じて割増賃金率を50%に引き上げ、支給が必要になります。

    <フレックスタイム制の拡大>
    働く人がより働きやすくなるためにフレックスタイム制の拡大をします。労働時間の調整期間を1カ月→3カ月へと延長しました。

    この他にも「産業医・産業保健機能の強化」や「勤務間インターバル制度の導入」「正社員と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差の禁止」などといった内容も組み込まれています。

    そもそも保育士さんは過度な業務負担や人材の定着化など多くの課題を抱えています。

    厚生労働省の資料によれば、10年以上の経歴を持つ保育士さんは全体の約20%。なかなか人材が育たず、辞めてしまう傾向にあることがわかります。

    働き方改革を機に現場の実状を踏まえ、保育士さんが働きやすい環境を整える必要があるでしょう。

    保育士の働き方改革に必要な3つのポイント

    過度な業務負担の削減が必要

    子どもが好き」「子どもの成長を見守ることができてうれしい」という思いで保育士の仕事に就いた方々の中には過度な業務負担に苦しむ方もいるようです。

    保育士さんは子どものお世話の他に保育日誌やおたより作成、連絡帳の記入などさまざまな書き物の他、行事の企画運営や製作準備など多様な仕事を任されます。

    その中で業務がスムーズに進まずに残業したり、業務を自宅に持ち帰ったりと仕事に追われる日々が続いた結果、適応できずに辞めてしまう方も少なくありません。

    保育に集中したくても他の業務が滞っていると精神的にも辛くなってしまいます。保育士さんの働きやすい環境を作り出すためには過度な業務負担の削減は急務でしょう。

    人手不足の解決

    保育士の慢性的な人手不足が続いており「せっかく採用しても辞めてしまう」と頭を抱える保育園も多いかもしれません。

    人手不足が解決しなければ、他の職員の負担はいつまでたっても解消されず、大量退職を招く危険性もあります。

    働き方改革の目的のひとつである「柔軟な働き方」を推進できるよう、雇用形態や労働時間の多様性について考え直す必要があるでしょう。

    対策例は以下の通りです。

    • パートやアルバイトの雇用パートやアルバイトの短時間雇用などを積極的に行う
    • 変形時間労働制の導入週休3日・週4勤務10時間勤務など勤務時間を調整する
    • シフト管理の徹底人材配置基準を確認できるICTをシステムを導入、シフトを一覧でチェックする

    早朝・夜間勤務専門の方を積極的に採用するなど、現在の採用方法についても見直す必要があるかもしれません。人手不足に悩まれている場合は、解決に向けて行動してみましょう。

    保育士のケアの優先

    保育士さんは、体力的にも精神的にも疲労が蓄積しやすい職業といわれています。

    担任の自分が休んでも代わりの人材がいない」と体調不良の中仕事に向かったり「子育てと仕事の両立が難しい」などといった不安を感じたりと、さまざまな悩みを抱えているようです。

    そのため、保育士さんのケアを運営者側が率先して行う必要があります。人材の定着化に向けて、有給休暇の取得への配慮や相談し合える関係性の構築に務めていきましょう。

    保育士の課題を解決!働き方改革事例

    保育士さんが働きやすい環境の整備に向けた事例について、厚生労働省の資料をもとに紹介します。

    業務負担の削減

    保育士の業務負担の軽減に役立った事例を見ていきましょう。

    例1

    全職員がパソコンを使用しており、日誌など全ての資料をパソコンで作成している。各クラスや事務室などにも設置し、誰でもすぐに使えるように工夫をした。業務時間が大きく削減し快適な職場環境を作り上げられた。

    例2

    毎日の清掃を週2回に軽減した。清掃の一部を園児と行う仕様に変更し、保育化した。清掃時間の削減によって負担の軽減が実現した。

    負担がかかっている業務を洗い出し、どのような対策が必要なのか職員同士で話し合う必要があるでしょう。

    各園によって課題はさまざま。

    園の実状にあわせたうえで業務負担の削減に向けた取り組みが求められます。

     

    有給休暇の取得の工夫

    例1

    1時間単位の有給休暇制度を取り入れ、就業時間内の通院や学校の授業参観などに抜けられるように配慮して人材の定着化、働きやすい環境の構築を目指した。

    例2

    全職員が1年間に1回、有給休暇と休日を組み合わせ、7日間連続で休暇を取れるように工夫した。年度初めに全職員から休暇の希望を聞き、年間の休暇計画を立てている。

    有給休暇を上手に活用して職員が用事を足せたり、リフレッシュできる環境をつくったりとさまざまな工夫をしています。

    有給休暇を取りやすいように誕生日休暇を設定したという園もありました。

    多様な働き方の導入

    例1

    それぞれの雇用形態や役職について実状を把握した。常勤と非常勤の他、補助者なども加え、役割を細分化・職務を明確に示したことでキャリアアップにチャレンジする道筋が作られた。全体の保育の質も向上した。

    例2

    地域の保育士資格を持っている方について保育所でリストを作成し、いつでも声かけできる関係を構築している。

    正社員のみならず、パートやアルバイトなどさまざまな雇用形態で募集し、間口を広げることで人材の確保に役立てることができるでしょう。

    保育士が不足している今、現在現場を離れている「潜在保育士」の職場復帰の支援も必要ですね。「園見学会」などを開催し、子育て中の保育士さんや異業種に転職してしまった保育士さんへの職場復帰の後押しなども積極的に行っていきましょう。

    ICTシステムのフル活用で保育士の働き方が変わる

    保育士の働き方改革において注目を集めているのがICTシステムの活用です。

    保育士さんの環境を整備するためにはまず、労務管理をきちんと行わなければなりません。

    出退勤時間はいつなのか」「休憩は取れているのか」「残業時間が長くなっていないか」などしっかり把握したうえで、働きやすい環境を整備する必要があります。

    保育士バンク!コネクトでは保育士さんの労務管理に特化したICT支援システムをご提案させていただきます。

    シンプルかつ簡単な操作で労務管理だけでなく、園児の個人情報の管理機能や保護者へのお知らせ配信機能も備わっています。

    シフトや有給休暇取得状況なども一覧で表示でき、変形労働時間制への対応も可能。

    補助金の申請についても専任スタッフがサポートします。詳しくはサービス資料をご覧ください。

    資料はこちら

    保育士が働きやすい社会へ!「働き方改革」の推進を

    人手不足が深刻化する中で、保育士さんのために働きやすい環境を作り上げる必要があります。

    ICTシステムの活用の他、職員が相談しやすい環境の整備など園の実情に合わせてさまざまな課題と向き合っていきましょう。

    参考文献:保育士が働きやすい職場づくりの手引き/厚生労働省

    参考文献:保育の現場・職業の魅力向上に関する報告書/厚生労働省

    参考文献:働き方改革関連法に関するハンドブック/厚生労働省

    参考文献:フレックスタイム制のわかりやすい解説&導入の手引き/厚生労働省

    参考文献:保育士の現状と主な取り組み/厚生労働省

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