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縦割り保育とは?ねらいやメリット・デメリット、簡単な遊びアイデア

縦割り保育とは?ねらいやメリット・デメリット、簡単な遊びアイデア ANURAK PONGPATIMET/Shutterstock.com
異年齢の子どもたちが集まり、交流を深める「縦割り保育」。協調性や社会性を育むことから、全国各地の保育園で取り入れられています。縦割り保育のねらいやメリット・デメリットとは、どのようなものが挙げられるのでしょうか。異年齢交流に適した遊びアイデア、縦割り保育を支えるうえで必要なこともあわせて紹介します。

目次

    縦割り保育とはどんなもの?

    縦割り保育とは、異年齢の子どもを同じクラスに集めて保育活動を行うことをいいます。

    一般的な保育園では、「0歳児クラス、1歳児クラス~」というように年齢ごとでクラス分けを行い、共にすごします。一方で、縦割り保育は2歳児や5歳児など、さまざまな年齢の子どもたちが同じ保育室で活動することから、「異年齢保育」または「混合保育」と呼ばれています。

    イギリスやアメリカといった多くの国で取り入れられており、注目されている保育方法のひとつです。

    また、縦割り保育といっても以下のようにさまざまな形式があります。

    • 0歳児~5歳児の子どもたちを混合し、異年齢クラスを構成する
    • 低年齢クラス(0歳児~2歳児)、高年齢クラス(3歳児~5歳児)に分ける
    • 基本的には年齢ごとに活動をするが、一日の保育活動の中で縦割り保育の時間を設ける
    • お祭りや運動会などのイベントの際に異年齢の交流の場をもつ
    • クラス分けなどがなく、園児全員ですごす(企業型保育園、託児所など少人数制の園で行う場合が多い)

    このように保育園の方針によって取り入れ方に違いがありますが、延長保育や預かり保育といった通常の保育活動以外の時間帯の場合も、ひとつの保育室で縦割り保育を行うことが多いようです。

    縦割り保育のねらい

    次に縦割り保育を取り入れる際の目的について紹介します。

    • 異年齢交流の中で人との接し方を学ぶ
    • 異年齢同士の関わりの中で社会性や協調性を身につける
    • 他者とのコミュニケーション能力を育む

    近年は核家族化、少子化が進み、主に子どもたち同士の交流の場は通園する保育施設となっています。同年齢の子どもとすごす時間も多く、異年齢で遊ぶ場面は減少しているでしょう。

    このような社会変化に伴い、異なる年齢の子どもたちが共に遊び、助け合う場を提供するためにも縦割り保育は重要な活動のひとつになります。

    幼児期から異年齢交流の場を設ければ、お互いの価値観の違いや他者への思いやりの心を育み、総合的なコミュ二ケーション能力が培われるでしょう。

    縦割り保育のメリット・デメリット

    次に、縦割り保育のメリット・デメリットをみていきましょう。

    縦割り保育のメリット

    縦割り保育のメリットは単に「異年齢の子どもたちの交流の場となる」というだけではありません。子どものさまざまな能力が育まれる可能性があります。

    年上の子が年下の子のお世話をしたり、友だちの幅が広がることで遊びの発想力が豊かになったりとプラスになることも多いものです。

    具体的に言えば、「ケンカした場合に年下の子が年上の子同士の関わりを見て、仲直りの仕方を学ぶ」「年下の子の成長を見守ることで、年上の子の思いやりの気持ちが培われる」といった例が挙げられます。

    縦割り保育を通して、子どもたちの感性や他者を慈しむ気持ちが自然と育まれていくことでしょう。

    また、高年齢の子は「年下の子のお手本として、自分の身の回りのことは自分でやろう」といった思いを抱き、自立心を育むきっかけになるケースもあるようです。

    デメリット

    縦割り保育のデメリットといえば、安全性の確保が難しい点が挙げられるかもしれません。年上の子が年下の子といっしょに活動していても、つい力加減がわからずにケガをさせてしまうこともあるかもしれません。

    また、成長段階によってさまざまな配慮が必要なことから、活動を支える保育士は事前にサポート内容を明確にすることが大切になります。

    そのため、指導案や保育計画などの立案を行う際に「異年齢の子どもたちが楽しむことができる遊びなのか」「低年齢の子どもが取り組むことが可能な内容か」など適切な保育運営ができるよう、配慮する必要があるでしょう。

    また、保育園側は職員が業務に集中できるよう、職員同士の協力体制の強化、スキルの向上などを目指し、環境を整備することも重要になりそうです。

    縦割り保育に取り組む際の注意点

    保育士さんの中には縦割り保育を取り組む際、どのような点に注意すればよいのか迷うこともあるでしょう。主な注意点を以下にまとめました。

    • 安全性を確保するため、環境を整える
    • 年上の子が年下の子のお世話する際、過度な負担がかからないように気をつける
    • 活動の約束事を明確に伝えて確認する
    • 子ども一人ひとりの様子を観察して適切なサポートを行う
    • 保育士さんが率先して手を貸しすぎず、子どもが主体的に互いの信頼関係を築けるように援助する

    保育活動を見守る保育士さんは安全面への配慮は必要ですが、その思いが強いと子どもたちに「○○ちゃんはまだ小さいのだからその抱っこの仕方は危険だよ!」「○○くんはもう5歳なのだから力加減に気をつけて。」などといった声かけをしてしまう可能性もあるでしょう。

    「こういう風に抱っこすると危なくないね。」「○○ちゃんは力持ちで頼りになるよね。小さい子と手をつなぐときは優しくしようね。」というように声かけの仕方を工夫して、子どもたちが楽しく活動できるよう、配慮するとよいですね。

    すぐ役立つ!縦割り保育の遊びアイデア

    縦割り保育に取り入れる遊びは、年齢に関わらず遊ぶことができるよう、ルールが簡単なものを選びましょう。ここでは遊びのアイデアを紹介します。

    ボール送りリレー

    チーム戦でボールを送るリレーです。

    遊び方

    1. 5~6人のチームを作り、一列に並びます。
    2. 「よーいスタート!」の合図後、前から後ろにボールを渡し続けます。
    3. .最後にボールを渡された子は用意したかごにボールを入れます。
    4. 制限時間内にかごへ多くのボールを入れたチームの勝ちです。

    ポイント

    ボールの代わりにときには新聞や風船など渡すものを変えると、「面白い!次はどんな物がくるのかな?」と子どもたちがワクワクすることでしょう。また、ボールの数を決め、かごに全て入れ終わったチームが勝ちなど、ルールを工夫すると遊びの幅が広がりそうです。

    動物の顔の福笑い

    動物の顔の福笑いを楽しむゲームです。

    遊び方

    1. 保育士さんが事前にねこやうさぎ、ライオンなどの福笑いを用意します。
    2. 少人数のグループを作り、順番に目隠しをして福笑いを楽しみます。

    ポイント

    簡単な福笑いのゲームを楽しめば、「目はこっちにおくといいよ」「鼻が頭のてっぺんにある!」などさまざまな声が聞こえてきそうです。また、高年齢の子が福笑いを製作して低年齢の子が遊ぶなど、取り入れ方を変えると、よりゲームが盛り上がるかもしれません。

    自然物で壁面製作

    公園に遊びに行き、自然物を拾ってみんなで壁面製作を楽しみましょう。

    楽しみ方

    1. 公園に行き、グループごとに自然物を集めて持ち帰ります。
    2. 保育士さんが動物の顔や花や葉っぱなどの枠組みをかいた画用紙をグループに配ります。
    3. のりやマスキングテープなどを使って自然物を(2)の画用紙に貼ります。

    ポイント

    公園遊びを発展させ、製作活動につなげましょう。「木の枝が目みたい!」「笑っている顔にしたいよね。」など話し合いながら楽しめそうですね。子どもたちの発想力や創造力を養うことにもつながりそうです。

    縦割り保育を支えるために必要なこと

    縦割り保育を行ううえで、その活動を支える職員に対し、保育園側が働きやすい環境を作り上げることも重要でしょう。

    保育士さんが業務に集中するために、必要なことを紹介します。

    ICTの活用

    まず、環境を整備するうえで必要なのが保育士さんの業務の削減、効率化への取り組みです。その際に活用可能なシステムが、「ICTシステム」です。職員の労務管理や園児情報の管理などさまざまな機能が搭載されており、導入する園が増加しています。

    特に縦割り保育を取り入れている園では、クラスの子どもたちの通園時間がバラバラなことも多く、園児の登降園の管理などが難しいケースもあるのではないでしょうか。

    ICTシステムを導入すれば、配布されたICカードを保護者の方が打刻機にかざすだけで正確に記録することができます。自動集計も可能なため、職員の方の手間も省けるでしょう。

    このようなシステムを活用することも検討し、環境を整備することも重要になります。

    定期的に研修を行う

    縦割り保育を取り入れている場合、異年齢児向けの活動に対して、悩みを抱える場面もあるかもしれません。

    「保育の進め方に問題はないか」「子どもたちへの接し方が適切か心配だ」など、不安を抱く職員もいるでしょう。

    そのため、職員一人ひとりの精神的なケアはもちろん、定期的な研修を行い、保育の質の向上の機会を設けることも大切になります。

    「異年齢交流の在り方」や「活動内容の工夫」など現場に根ざした内容を話し合う場をつくりましょう。職員一人ひとりの仕事へのモチベーションを高めることにもつながるため、積極的に研修会を開催できるとよいですね。

     

    縦割り保育を通して子どもたちの成長を支えよう

    縦割り保育は他者を尊重する大切さを育み、協調性や社会性を培う保育方法のひとつになります。

    保育園側は縦割り保育を取り入れるうえで、職員の環境の整備にも目を向け、ICTシステムの導入や研修制度の確立などを考えることも重要でしょう。

    また、小学校入学後は基本的に同年齢クラスでの教育となります。そのため、保育士さんは小学校との接続を意識したうえで縦割り保育の活動に従事することも必要かもしれません。

    子どどもたちが充実した園生活を送り、一人ひとりの個性が育まれるよう、縦割り保育を通して成長を支えていきましょう。

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