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ドルトンプランとは?子どもそれぞれの能力を引き出す教育方法
目次
ドルトンプランとは別名「子どもの大学」と呼ばれ、1908年にアメリカのヘレン・パーカースト女史が提案した教育方法です。
子どもたち一人ひとりの能力に合わせて、課題やテーマなどを選び、自主的に学習する意欲を進めることを提唱しています。
アメリカでは幼稚園や小・中・高等学校などの教育機関で、ドルトンプランが取り入れられ、個性を尊重する取り組みが行われているようです。
日本で導入している教育現場は数少ないものですが、子どもたちの学習環境を整えるうえで、注目されている教育法のひとつになるでしょう。
ドルトンプランの原理には、「自由の原理」「協同の原理」の2つがあります。ここでどのような内容なのか、詳しく見ていきましょう。
子どもの個性やペースを重視して教育活動を展開する「自由の原理」。創造性や研究心、自分で考えて行動するための思考力などを身につけることを大切にしています。
自主性を育むことで子どもたちの能力を高めるだけでなく、課題に取り組み、持久力や集中力なども養うことを提唱しているようです。
さまざまな人との交流を通して他者とのコミュ二ケーションを図る「協同の原理」は、多様な価値観に触れ、社会性や協調性を育むことを表しています。
また、子どもたちが集団活動の中で、他者への思いやりや意思の疎通の大切さを学ぶことの重要性を示しているようです。
ドルトンプランは2つの原理と「ハウス」「アサイメント」「ラボラトリー」の3つの柱から成り立っています。それぞれの意味について見ていきましょう。
ハウスとは「家庭的な教室」のことを指し、担当教諭はハウスアドバイザーと呼ばれています。担当教諭は子どもたちの学びの場を支え、保護者や地域の方々などへの気配りも大切に、コミュ二ティーのコーディネータとしての役割も担うようです。
アサイメントは、学習への意欲を引き出すために、子どもと担当教諭が交わす「約束」になります。
それぞれの年齢に応じた課題に対して、子どもたちに期限までに約束を守る責任の大切さを伝えるものです。日本の教育現場でもよく取り入れられている方法でしよう。
ラボラトリーとは研究室(実験室)という意味があり、専門的な内容をより深く学習する機会を設けることを指します。
子ども一人ひとりの興味に応じたテーマを専門的に研究し、自らが意欲的に学習するよろこびを感じることを大切にしています。
知的な興味や探求心が育まれるよう、幼児期からさまざまなテーマに取り組むことも重視しているようです。
ここで、「ドルトンプラン」を幼児教育の現場で取り入れた際の2つの実践例をみていきましょう。
ドルトンプランを取り入れている教育現場では、さまざまな遊具や教材の中から自分で遊びを選び、自由に展開する時間を設けています。
遊具は子どもの知的好奇心や興味を育む効果が期待できるものを用意することが多く、なかには担当教諭が教材を手作りすることもあるようです。
日本の幼稚園や保育園においても「自由保育」といって、子どもたちが自主的に遊びを楽しむ時間があるため、フリープレイに通ずるものがあるかもしれません。
7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠
※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
ドルトンプランでは、「プロジェクト」という時間を設け、子どもたちがひとつのテーマを担当教諭と共に取り組む活動を大切にしています。
言語や文化、コミュニケーションなどさまざまなテーマに触れ、学習に対しての興味や関心を高めることができるでしょう。
日本の歴史や理科の実験といった学びの場も提供しています。子どもたちが幼児期からたくさんの課題と向き合い、「自ら好きな分野を学ぶ意欲」が育まれるような環境づくりに取り組んでいるようです。
ドリトルプランの概要がわかったところで、実際に教育現場に取り入れるメリットやデメリットを見ていきましょう。
ドルトンプランは子どもたちそれぞれの個性を大切にする教育方法のため、子ども自身が幼児期から興味があるもの、関心があることを見つけやすくなるでしょう。
魅力を感じた遊具やテーマなどに触れることで、集中力が培われ、遊びを展開する「思考力」も身につくというメリットもあるようです。
日本ではドルトンプランを取り入れている教育現場は少なく、実際に活用内容を見ることが難しいかもしれません。そのため、担当教諭の育成を図るうえで、国際的な交流の場を提供することが大切になるでしょう。
ただ、日本の教育現場の指針とドルトンプランの2つの原理や3つの柱を照らし合わせた場合に、「自立心や協調性を身につける」「他者への思いやりを大切にする」など、共通する部分も多いかもしれません。
たくさんの教育者がドルトンプランの教育方法に触れ、日本の現場にどのように取り入れていくのかを考えることで、子どもの可能性の幅を広げることに役立ちそうですね。
ドルトンプランという言葉に耳慣れない方もいるかもしれませんが、子どもたちの自主性や社会性を育むうえで注目されている教育方法のひとつになります。
幼稚園や保育園など幼児期から子ども一人ひとりの個性を伸ばし、さまざまな活動を通して興味や関心を高めることは大切なことです。
ドルトンプランのような多文化の中で培われた教育方法を知り、子どもそれぞれの能力を引き出せるように教育活動の幅を広げていきましょう。
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