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0歳~5歳の保育日誌の実例文保存版!項目別の書き方やねらい・活動内容・反省
目次
保育日誌とは「その日の活動内容や子どもたちの様子を記録し、保育士として適切な援助方法を振り返るもの」です。
子どもたちの成長を支えるための重要な記録となります。
また、保育日誌を記入する目的は、日々成長する子どもたちを見守る中で
「一日一日の保育記録を残して振り返り、保育の質の向上を目指すこと」です。
記録を積み重ねることで、保育のねらいに対して「子どもたちがどのような様子だったのか」「援助方法は適切だったのか」を考え、指導計画(月案・週案)の作成に活かすことが大切ですね。
また、保育実習生の方は「保育実習日誌」を作成します。子どもの様子や保育士さんの援助内容などをよく観察したうえで一日を振り返り、自身の行動もふまえて記載すれば、反省点が見えてくるものです。その積み重ねが子どもたちの育ちを見守る「眼」を養い、保育士として必要な資質を育むことにつながるでしょう。
基本的な保育日誌の項目内容は以下の通りです。
各保育施設で日誌の内容に違いがあるため、項目を確認してから作成するとよいでしょう。
保育日誌の書き始めは言葉遣いに悩んだり、どのように書けばよいのか迷ってしまったりすることも多いようです。
初めから完璧な日誌を作成するのは難しいもの。
少しずつ書くことに慣れていくと保育活動中に「今の状況を記録するとよさそう」「子どもを上手にサポートできたから忘れずに記入しておこう」などと自分自身で記載ポイントに気づいていくことでしょう。
先輩保育士さんからの添削内容や書き方のポイントなどを参考に作成できるとよいですね。
保育日誌の項目の中の「ねらい」「子どもの活動内容(様子)」「保育者の援助内容」「反省と感想」の書き方がわからないという場合もあるでしょう。
項目別の書き方のポイントは抑えて記入時に活用してみてくださいね。
ねらいは前日の子どもの姿から子どもの興味や関心、環境などを考慮して記載します。保育士さんの中には「同じようなねらいが何日も続いてしまう…」と悩むこともあるでしょう。
月案や週案の内容を見返したり、「保育所保育指針解説」を参考にしたりしてねらいを作成するとよいですね。
実習生の方は「保育のねらい」の他に「実習生の目標」を書くことが多いようです。前の日の自分の保育を振り返って『子どもの生活リズムを把握する』『子どもと手遊びや歌遊びを通して充分にスキンシップを図る』などと記入し、具体的に目標を設定していきましょう。
子どもの活動内容の欄にはその日の子どもの姿を記入しましょう。遊びの様子だけでなく、生活習慣として身についたことなどを記載することも大切です。
書き方については『・排泄する・手洗いうがいをする』のように子どもの姿を箇条書きで短く記入するケースもあれば、『〇ちゃんと〇ちゃんが好きな遊びを見つけて笑顔で遊んでいた』などと詳しく書く場合もあります。
一日に起こった全てのエピソードを書くことは難しいため、成長を感じたエピソードや子どもたちそれぞれの個性が表れた内容などを記入するとよさそうです。
保育者の援助や配慮の欄では保育者の行動や言葉がけ、その内容の意図を詳しく記入します。時系列にあわせて記載することがポイントです。読み返した後に様子が目に浮かぶよう、具体的に書くことを意識しましょう。
「子どもに~させる」「子どもに~にしてあげた」という記載はNGです。「気持ちよく過ごせるように配慮する」「スキンシップを大切にする」など「~する」という表現を用いるとよいですね。
日誌の最後には子どもに対する気づきや反省、今後の課題をまとめて記入しましょう。「活動時間は適切だったか」「子どもが楽しく過ごせていたか」など多角面から振り返って書くことも大切です。
次の「保育のねらい」につなげることを意識して記入するとよいですね。
次に0歳~5歳の保育日誌の実例集を紹介します。保育日誌を作成する際に参考にしてみてくださいね。
0歳児は、ミルクやオムツ替えなどのタイミングはそれぞれの子どもに違いがあるでしょう。個々の様子を観察しながら、活動を行い「どのような変化が見られたのか」という点を保育日誌に記入するとよいかもしれません。
7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠
※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
保育者とのスキンシップを楽しんでいたが、途中で泣いている子もいてなかなか子どもの表情を見る余裕がなかったため、どのような仕草や表情をしていたのかきちんと観察していきたい。
子ども同士で互いにスキンシップをとる時間が増えてきたので「爪などがのびていないか」などを確認して安全面に充分注意して見守っていく。
1歳児になると歩行する子も多く、行動範囲が広がることも考えられます。子どもたち一人ひとりの興味や関心のある遊びを観察するなどして、保育日誌に記入するとよいかもしれません。
自由遊びでは丸いおもちゃだけを用意したが、いろいろな形のおもちゃを用意することで指先の運動能力を高め、おもちゃの形を楽しめるように工夫する。
また、おもちゃを入れる容器をびんなどにすると出し入れしたときの音も楽しめるため子どもたちが興味をもてるように、遊びを展開できないかと環境設定を考えていきたい。
2歳児は言葉が増えることも考えられ、子ども同士でコミュ二ケーションをとる機会も多いかもしれません。
互いに興味をもてるような活動を設定し、子どもたちの様子を保育日誌に記録するとよいでしょう。
公園遊びでは一人ひとりが思い思いに自然を感じて楽しんでいた。
電車ごっこではまだ遊び足りないという様子だったので、トンネルや駅などを作り、子どもたちが楽しめるように遊びを工夫していきたい。
少しずつ生活習慣が身についてきたので褒めることを大切にしたい。また、簡単なルールが守れるように引き続き知らせていきたい。
3歳児は道具を使った遊びやごっこ遊びなど、遊びの種類も増える時期かもしれません。友だちと遊ぶ楽しさも芽生え、食事や排せつなどを1人で行うなど自立心を感じる場面もあるでしょう。
自我がはっきりしてくる子もいる中で、うまく表現や行動に表すことができない場面もあるかもしれません。子どもたちの様子を観察しながら、言動や行動の変化を保育記録に記載できるとよいですね。
手紙に絵を書く時間があまりなかったので、製作の時間とごっこ遊びの時間を分けて設定したほうがよかったと思う。
封筒にスタンプを押す役割を増やすなどして、現実の郵便屋さんを再現できるように工夫していきたい。
また、挨拶や身の回りのものの片づけなど生活習慣が身につけられるよう、繰り返し伝えていく。
4歳児は衣服の着脱など身の回りのことができる子が増えたり、気の合う子同士でグループができたりと、成長を感じる場面も多いかもしれません。
遊びを自ら展開するなど発想や表現力が高まる可能性もあるため、自発的に取り組む遊びを増やしながら、その様子を保育日誌に記録していきましょう。
身近なものを使って楽器を作る楽しさを知り、「家でも楽器を作ってみたい!」という子もいた。
子どもたちの自発性や表現力を大切にするため、導入の時点で参考となる楽器を見せなかったことで製作に対しての自由度が高く、個性豊かな楽器が完成した。
いままでは製作の際に、参考にとなる製作物を初めに見せていたが、これからは徐々にその機会を減らし、子どもたち一人ひとりの個性が表現できるように工夫していきたい。
5歳児は、食事や衣服などの基本的な習慣は、ほとんど自立し、自分自身でできるようになるでしょう。
異年齢の子のお世話や子ども同士で助け合う姿なども見られ、一つ一つの活動に対して、自分がやらなければならないことや、決まりやルールの大切さを確認する姿も見られるでしょう。
保育日誌では子どもたちの自主性や自立生などを記録に残し、子ども同士の協力する姿や話し合う姿などを具体的に記入するとよいかもしれません。
自分の意見を言える子や言えない子などさまざまな様子が見られたため、お互いの意見を聞く大切さを伝えながら話し合いを続けることができた。
これからも積極的に自分の意見を言えない子もいるので、周りを見ながら話し合いを進められるような声かけを意識したい。
最近、挨拶の声が小さく、元気のない様子の子どももいるので挨拶の大切さを伝えていく。大きな声で一日をスタートできるよう、引き続き声をかけていこうと思う。
最後に保育日誌の書き方のコツを紹介します。
保育日誌を書く際に「その日の行動が思い出せない」という方も多いのではないでしょうか。
特に保育実習生の方は実習初日や2日目などは緊張で「保育に参加することでいっぱいいっぱい」と感じることもありますよね。
まずは時系列ごとにメモをとることを意識するとよいでしょう。
「10時 自由保育開始 〇〇ちゃんと〇〇くんがボール遊び ケンカ」 など単語を並べておけば、その日のエピソードを思い出しやすくなります。
保育中は長文を書く時間がとれないため、このように単語を意識して記入するとよいですね。
また、保育実習生はクラス担任の方にその日の大まかなスケジュールを聞いておくとメモしやすいかもしれません。
あらかじめ項目別にメモを取るタイミングなどを考えておくと、日誌もスムーズに作成できそうです。プライバシー保護の観点から、保育日誌に個人名を記入しないルールを設けている園もあるため、記入ルールの確認も必要ですね。
保育日誌提出後、先輩保育士さんに誤字脱字や言葉遣い、感想の視点などの赤入れが入ることでしょう。
赤入れの内容やアドバイスを箇条書きにしてまとめておけば、次回書く際に役立ちます。
また、アドバイスの内容を今後の保育に活かして「その後どのように対応したか」を反省や援助ポイントに記入することも大切ですね。
保育日誌は今までの保育活動を振り返り、保育の改善に向けて取り組む際に大切な指標となるものです。
しかし、文章がなかなかうまくまとまらず、書くことに時間がかかる方もいるでしょう。
普段から子どもたちの様子や自分の考えたことなどを文章に起こすなどして、「文章を書く」ということに慣れておけばスムーズに保育日誌を作成できるかもしれません。
また、近年ではパソコンやタブレットなどで保育日誌を作成できるICTシステムを導入している園もあり、保育士の業務の効率化に向けて取り組んでいるようです。
ICTシステムを活用する際も文章のまとめ方や書き方のコツを把握しておくことで、質の高い保育日誌を作成することにつながるでしょう。
子どもたちの健全な育成を支えられるように読みやすい保育日誌を作成し、保育の質の向上に向けて取り組めるとよいですね。
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