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午睡とは?年齢別の睡眠時間やガイドライン、午睡チェックセンサーの活用法
目次
午睡(ごすい)は「お昼寝」とも呼ばれ、保育園の保育活動中に子どもの睡眠時間を確保することをいいます。
午睡時間は一般的に昼食後の13時以降に1時間~2時間程度設けている園が多いよう。子どもたちの年齢や様子にあわせて、適切に設定することが求められるでしょう。
また、幼稚園の場合は3歳児以上が在籍し、教育時間が4時間と短時間の子どもがほとんどなので午睡時間を設けていないケースが多いかもしれません。
<午睡の目的>
午睡の目的は「睡眠を通して適度な休息をとること」です。
厚生労働省の「保育所保育指針」において、一日の保育活動の中で午睡は「生活のリズムを構成するうえで重要な要素」と記述されています。
保育士さんは子どもたちが安心して眠れる環境を整え、午睡中に事故やトラブルがないように見守ることが大切になります。
特に入園当初はなかなか環境の変化に慣れずに午睡時に寝つけない子もいるでしょう。子どもたちの様子にあわせて安心して入眠できるよう、きめ細やかな配慮が必要ですね。
一日の保育活動の中でどれほど午睡の時間が必要なのかと考える保育士さんもいるでしょう。
特に規定はないため、「未就学児の睡眠指針」の資料を基に子どもの年齢別の最適な午睡時間について考えていきましょう。
0歳児は月齢によって睡眠時間の差が大きく、一人ひとりの発達状況に合わせて午睡の時間を設定する必要があるでしょう。
基本的には2~3時間で起き、ミルクを飲むと眠るという時間を繰り返すため、個人差があるものです。
子どもの生活リズムに合わせた睡眠時間の確保が求められるため、様子をしっかり記録したうえで午睡時間を確保することが大切ですね。
6カ月以降になると6~8時間続けて眠ることが多くなり、昼と夜の区別がはっきりしてくることが考えられます。
午睡の時間は、一日で2~4時間が理想的です。午前中に1時間、午後に2時間と設定するとよいかもしれません。登園時間なども子どもによって異なるため、保護者と家庭での様子等も共有しながら、夜間も熟睡できるような睡眠リズムを整えていきましょう。
1歳~2歳児は夜泣きなどで起きる場合もありますが、夜間にまとめて睡眠をとることが多いようです。
午睡時間は1.5時間~3.5時間として、昼ごはん後に1回ほど午睡の時間を設定している園もあるようです。
保育時間が長く疲れている場合は、午睡時間を長くしたり、夜の眠りが浅い子には午睡時間を短くしたりと、一人ひとりの子どもの様子に合わせて対応することが求められるでしょう。
3歳児以上になると、午睡時間を設けていない保育園もあるでしょう。
ただ、保育施設で長い時間過ごす子どもの場合は疲れが見られることもあり、子どもの様子を見て適度に午睡時間を設ける必要がありそうです。
4歳児以上になると午睡の時間は3歳よりもさらに減少し、5歳になると昼寝を必要としない子どもが増えるでしょう。
また、睡眠時間について個人差があるため、午睡の時間を設けている保育園もあります。子どもたちの様子を見ながら適度な午睡の時間を考え、職員同士で共有することも大切ですね。
午睡における事故防止に向けて内閣府では「教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン」を策定しています。
ガイドラインでは子どもの人数や職員の人数に合わせて、定期的に子どもの呼吸・体位、睡眠状態を点検し、早期発見・重大事故の予防のための工夫を行うことが重要としています。
また、睡眠中の窒息リスクの除去の方法として
など具体的な事故防止のポイントも示しています。
午睡中の安全確保に向けてガイドラインを確認しておくとよいでしょう。
出典:教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドライン/厚生労働省
実際に保育士が午睡チェックを行う際の注意点を解説します。
7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠
※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
先述のガイドラインにも記載があるように午睡中の事故を防止するためにも、安全な睡眠環境の整備が重要です。
午睡時に起こりえる事故には、乳幼児突然死症候群(SIDS)の発症やうつぶせ寝による窒息が考えられます。
睡眠中の窒息予防のためにも「柔らかすぎる敷き寝具は使用しない」など寝具の調整を行いましょう。
子どもの中には「このタオルを抱きしめていないと、安心して寝つけない」などという理由から、違う寝具を使用する場合もあるようです。
その際は職員同士で子どもたちの寝具の情報共有を行い、安全管理の徹底に努めることが必要になります。
また、子どもたちが快適に眠れるように一人ひとりの所有面積をしっかりと取り、衛生管理においても、ほこりなどが舞わないように配慮することも大切ですね。
子どもたちが安心して眠ることができるように、呼吸や睡眠時間の管理は重要になります。
東京や大阪などでは保育施設に向けて睡眠チェックを促している自治体もあり、園独自でチェックシートを作成し、管理しているところも多いようです。
午睡のチェックシートを作成する場合は、以下の内容を参考するとよいでしょう。
基本的に0歳児は5分おき、1歳~2歳児は10分おきに呼吸チェックを行うなどして、こまめに子どもの様子を観察するとよいかもしれません。
保育園によっては午睡をする部屋の大きさや整備において違いがあるため、園独自で事故防止マニュアルを作成するとよいでしょう。
マニュアルがあることで「注意点を確認しやすい」「新人保育士への共有に役立つ」などのメリットがあります。
保育士同士で意見やアイデアを出し合って作成すると、現場の声を活かしたマニュアルができあがりそうですね。
また、保育士さんは子どもの午睡時間に連絡帳の記入やお便り作成など、交代で事務作業をこなすことも多いでしょう。
保育士の仕事は午睡の管理だけではなく、事務作業や行事企画、室内清掃など多岐に渡ります。
このような保育士負担を負担の軽減や子どもの安全な睡眠環境を管理するうえで、ICTシステムの「午睡チェックセンサー」が取り入れられています。
ICTシステムが午睡管理にどのように活用できるのかを見ていきましょう。
午睡チェックセンサーとは、直接園児に小型のセンサーを取りつけるものや布団などの下にセンサーがついているものなど、さまざまな形態があります。
午睡チェックセンサーを活用することで、どのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
午睡が始まると保育士は一定の間隔で子どもたちの姿勢や呼吸状態を観察し、手作業で記録していくことが求められます。
午睡チェックセンサーは手作業ではなく、自動で子どもたちの午睡時間を記入する機能が備わっているものもあり、午睡時間の管理の簡略化が期待できます。
保育士が保護者に午睡の様子を伝える際も、午睡チェックセンサーのデータを基にすることで、伝えやすいというメリットもあるでしょう。
午睡チェックセンサーは時間の管理だけでなく、子どもの姿勢や体温の変化などをアラートでお知らせする機能が備わっているものもあります。
危険を察知した場合は保育士さんにアラートで伝えることで、未然に事故を防ぐ役割も果たすことでしょう。
特に0歳児の寝返り時期などは寝返りを打ってもなかなか戻れずにうつぶせの状態が続いてしまう場合もあるため、注意が必要です。
このようなアラートがあることで安全な睡眠環境を保つことができ、保育士さんも心強いでしょう。
保育士さんは、子どもの命を預かる仕事として責任量が多い仕事です。
午睡を管理するうえでも、「しっかり呼吸をしているのか」「快適な室温が保たれているのか」などさまざまな配慮が求められるでしょう。
保育士さんの中には、午睡の合い間を利用して事務作業を行っている場合もあるでしょう。
このような状況の中で、責任量や業務量の多さから離職してしまうケースも少なくないようです。
そのため、午睡チェックセンサーのようなICTシステムを活用することによって、保育士さんの業務負担の軽減につながることが期待されています。
保育士人材が懸念される中、保育士がよりよい環境で働くためにもこのようなICTシステムの導入を検討することが重要でしょう。
午睡は子どもの健全な育成を支えるうえで重要な要素のひとつです。
保育士さんは子どもたちに安全な睡眠環境を提供するために、環境整備や記録管理などを行っていることでしょう。
このような業務を手助けするためにも「午睡チェックセンサー」のようなICTシステムの活用を検討するとよいかもしれません。
また、ICTシステムは午睡チェック以外にも、園児管理や職員のシフト管理、保護者へのお知らせ機能などが備わっている電子システムも存在します。
保育園それぞれの活用法に合わせて、ICTシステムの導入を検討するとよいですね。
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