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男性保育士の現状や給与は?働くメリットや男性特有の悩み

男性保育士の現状や給与は?働くメリットや男性特有の悩み milatas/Shutterstock.com
人材不足の保育業界において、男性保育士の登録者数は増加傾向にあります。しかし、厚生労働省の調査によれば女性の保育士に比べ、男性保育士はわずか5%以下(2020年時点)。職場環境の整備が追いついていないことが要因のひとつのようです。男性保育士を取り巻く現状や平均年収、働くメリットなどを詳しく紹介します。

目次

    男性保育士を取り巻く現状とは

    保育士はかつて「保母」と呼ばれ、女性が行う仕事というイメージがありました。1999年の男女共同参画社会基本法が策定された影響により、「保父」として男性も業務に携わることが増え、現在は男性も女性も「保育士」として就業しています。

    女性が中心に働くイメージが根付いている中で、男性の保育士登録者数は年々増加しているものの、全体の5%以下と少ない状況が続いています。

    【保育士登録者数(2020年4月1日 時点)】

    保育士の登録者数

    このような現状においても「子どもが好き」「子どもと接する仕事に就きたい」という想いから、男性保育士になりたいと考える方もいるでしょう。

    人手不足が深刻化する保育業界では、男性の保育士の活躍を推進するプランを策定している自治体もあるようです。

    男性保育士の平均年収や働くメリットなどを把握し、保育現場での就業について考えてみましょう。

    出典:保育士登録者数等(男女別)/厚生労働省

    男性保育士の平均年収

    保育士は「仕事量が多い」「給与が安い」など性別にかかわらず、マイナスなイメージをもつ方も多いでしょう。

    2019年に厚生労働省が発表した保育士の平均年収は以下の通りです。男性保育士の年収は389.2万円と女性の保育士よりも27.1万円高いことがわかりました。

    保育士の平均年収

    上記は公立・私立保育園で働いている保育士の給与を示しています。公立保育園は地方公務員の給与が適用されていることから、私立保育園よりも給与が高く設定していることが考えられます。

    そのため、実際の私立保育園の平均給与は少ない可能性もあるでしょう。

    国は保育士の処遇改善策として、全職員の月額6000円程度の昇給や役職による5000円~4万円の昇給に取り組んでいます。しかし、子どもの命を預かる責任の重さと仕事量を考えると、現状に満足しない方もいるかもしれません。

    出典:保育士の現状と主な取組p39/厚生労働省

    出典:保育士等の処遇改善の推移p2/厚生労働省

    男性保育士になるメリット

    女性が中心となる職場だからこそ、男性保育士が活躍できる場面もあるかもしれません。働くうえでどのようなメリットがあるのか紹介します。

    男性保育士ならではの保育活動を行うことができる

    男性保育士は比較的女性よりも身長が高く、体格がしっかりしていることが考えられます。保育活動は鬼ごっこや縄跳びなど身体全体を使った遊びも多いことから、男性保育士の体格を活かし、ダイナミックに遊べることもあるのではないでしょうか。

    保育士は子どもをおんぶしたり、抱っこしたりと体力を使う職種のため、体力面においても活躍が期待されます。

    また、散歩や園外活動などがあるときには男の子のトイレを使う際、女性保育士が援助しづらいケースもあるでしょう。男性保育士がいるとスムーズに対応でき、頼りになる存在になりそうですね。

    保護者とのコミュニケーションが取りやすい場合がある

    保護者とのやり取りは、母親と保育士が行うことが多いものですが、父親が送り迎えしたり、イベントの手伝いを行ったりすることもあるでしょう。

    父親とは同性ということもあり、男性保育士が関わりやすい場面があるかもしれません。

    保育園によっては父親中心のサークルを作ってバーベキューをしたり、お祭りを企画したりと保護者の集いの場として楽しむこともあるようです。

    男性保育士も参加することでよりいっそうイベントが盛り上がることも考えられますね。

    男性保育士が抱く悩み

    男性保育士として働いた場合、人間関係や保護者対応などでさまざまな悩みについて詳しく紹介します。

    職場の人間関係に戸惑う

    男性保育士の中には、現場での人間関係に戸惑うこともあるようです。女性の職員同士がお互いの意見が合わず、感情的になったり、言い合ったりするとどのように立ち振る舞えばよいのかわからないこともあるかもしれません。

    また、女性が多いことで雑談に入れなかったり、どのように声をかけてよいのかわからなかったりする場面もあるようです。

    笑顔で対応するものの、悩みを相談できずにストレスがたまることも考えられます。

    保護者から警戒されることも考えられる

    保護者の方の中には、保育士は「女性の仕事」とイメージされる方もおり、子どものオムツを変えないでほしい、トイレはいっしょに入らないでほしいなど男性保育士が業務に携わることに不安を抱く方もいるようです。

    保護者から警戒されることで、どのように子どもと接するべきかわからず、精神的に辛くなることもあるかもしれません。

    園側の配慮も大切になるため、保育園に応募する際はそのような場合にどのような対応を行っているのかなどきちんと確認したうえで就業を決めることも大切になります。

    男性向けに職場環境が整っていない可能性がある

    園内は女性が働くことを前提に作られていることも多く、トイレや更衣室が男性保育士用に用意されていない園もあるかもしれません。

    中には男性保育士向けに職場環境を整えている園もありますが、「着替えはトイレで行う」など改善されない場合もあるようです。

    このような状況は多くの園で起こることが予想されるため、男性保育士が働きやすい社会を作り上げるためにも、環境の整備に取り組む必要があるでしょう。

     

    男性保育士が活躍できる環境を作り上げよう

    未来を担う子どもたちの育ちを見守ることができる保育士はやりがいを感じられる仕事でしょう。

    男性、女性と性別にかかわらず、働きやすい環境を作り上げることができるように、園側も受け入れ態勢を整えることが必要になります。

    男性が「保育士」という仕事に魅力を感じ、就業を希望する方を増やすためにも、社会全体で活躍できる場を作り上げていきましょう。

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