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保育士の平均年収は362万円!施設や役職別の月額給与
目次
保育士さんの平均年収や施設別の給与額を知りたいと考える方もいるでしょう。
内閣府の「2019年度幼稚園・保育所・認定こども園等の 経営実態調査集計結果<速報値>」によると、常勤で働く保育士さんの平均年収(平均勤続年数が11.1年)は、362万9616円となっています。
国税庁の2018年度の資料によると、常勤で働く女性の平均年収(平均勤続数が10.1年)は386万円です。
平均勤続年数に違いはあるものの、全体の平均年収と比べて保育士さんの収入が低い結果となりました。
また、厚生労働省の2019年度の「賃金構造基本統計調査」においての常勤で働く保育士さんの平均年収は363万円前後のため、内閣府の調査との大きな違いはないようです。
出典:幼稚園・保育所・認定こども園等の 経営実態調査集計結果<速報値>p7/厚生労働省
出典:「民間給与実態統計調査」/国税庁
内閣府の資料をもとに、保育士や幼稚園教諭の施設別の給与月額の違いについて見ていきましょう。
※ 1人当たり給与月額(賞与込み)の金額については、2020年度の3月分の月額給与の平均を表しています。
また、常勤職員の給与には、月額給与の他、2019年度分の賞与の1/12が含まれています。
今回の調査に関しては、家庭的保育所の職員が358,988円と一番平均給与が高いことが分かりました。アンケートに回答した職員の平均勤続年数16年と、他の施設の職員よりも平均勤続年数が長いため、収入が高くなったことが考えられます。
このように施設によって給与に違いがあるものの、保育士の平均勤続年数が10年前後にも関わらず、一般的な平均年収の方よりも「給与が安い」という状況は改善されていないようです。
命を預かるという「責任量」と、保育活動以外の事務作業や行事の企画運営などの「仕事量」による業務負担が考えると、仕事内容に見合う給与の増額が必要かもしれません。
保育士の給与月額は、公立と私立で変わるのでしょうか。
内閣府の資料をもとに、保育園、幼稚園、認定こども園、の公立・私立の給与月額についてみていきましょう。
上記のように保育園の場合は、公立と私立の給与月額にさほど違いはないようです。
しかし、主任保育士や施設長などに昇進した場合に、以下のように公立保育園の方が給与が高い傾向にあるようです。
施設長の月額給与は、公立と私立との差額は約67000円あるため、公立保育園に勤務した場合の方が高収入となることが期待できるでしょう。
保育士の方の中には、幼稚園教諭資格を取得している方もいるでしょう。
保育園と比べて、幼稚園は公立と私立で約90000円の違いがあるようです。
また、以下のように園長や主任教諭に就任した場合は、公立幼稚園の方が給与の増額が期待できます。
公立の幼稚園教諭は国の制度により、定期的に昇給することが決まっていることから、勤続年数が長いほど給与が高くなる傾向にあるようです。
認定こども園については、私立よりも公立の方が約7000円ほど給与が高いものの、さほど違いはないようです。
しかし、以下のように保育園や幼稚園同様、私立の施設よりも、公立の施設で昇進した方が給与の増額が期待できます。
保育園、幼稚園、認定こども園の公立・私立の違いについては、公立が私立よりも昇進する際に給与の増額の幅が大きいことがわかりました。
保育士の年収は、施設、役職によって違いがありますが、給与を上げるためにはどのような点に目を向ければよいのかを考えていきましょう。
保育士として給与を上げるためには、私立の保育園よりも待遇のよい公立の施設に就職することが一つの方法です。
民営化により、公立の保育園は減少傾向にありますが、公務員試験に合格することで好待遇の園に就職することが期待できます。
公務員保育士は地方公務員となることから、各自治体によって募集要項が異なる可能性があるでしょう。
公務員試験は狭き門といわれているため、各自治体の募集人数や採用試験の流れを確認し、試験に向けてスケジュールを立てて、勉強することが重要かもしれません。
7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠
※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
保育士として昇給するためには、役職に就くことが大切でしょう。
以前は保育士の役職といえば、「園長」、「副園長」、「主任保育士」の3パターンしかありませんでしたが、キャリアアップ研修制度の導入により、「副主任保育士」や「専門リーダー」などの新役職ができました。
専門リーダー・副主任保育士として研修を受けると、月額最大4万円程度の手当が受けられるようです。
各保育施設によって役職手当がつく職員数は決められているため、昇給に向けて経験を積むことが必要となるでしょう。
保育士として給与を上げるためには一つの園で長期間勤務し、役職に就くことも大切ですが、給与が高い施設に転職する方法もあるでしょう。
近年では、地域の保育業界を把握している人材紹介会社や派遣会社が誕生しているようです。
人材紹介会社などに登録し、さまざまな園の待遇や保育方針などを見て転職することで給与の昇給が期待できるでしょう。
保育施設は保育園や幼稚園以外にも企業型保育園や院内保育所などさまざまな種類があるため、どのような勤務先が自分に合うのかを考えながら、転職を視野に入れるとよいかもしれません。
出典:保育士のキャリアアップの仕組みの構築と 処遇改善について/厚生労働省
保育士は「給与が低い」、「労働時間が長い」などマイナスなイメージが多い職種のひとつかもしれません。
しかし、未来を担う子どもの成長を見守ることができるやりがいのある仕事といえるでしょう。
給与の昇給に向けて待遇のよい施設に転職する方法もありますが、働きやすい職場を見極めることも大切でしょう。
例えば、保育士の事務作業や連絡共有の負担軽減に向けて、ICTシステムなどを導入している園もあるようです。
ICTシステムの活用により、さまざまな業務を効率的にこなすことができれば、キャリアアップに向けても意欲的に取り組めるかもしれません。
これから保育士として経験を積み、役職に就くためにも待遇や職場環境などさまざまな施設の状況を把握して、働きやすい職場を見つけていきましょう。
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