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モンテッソーリ教育の特徴とは?子どもの家や一般的な保育園との違い
目次
モンテッソーリ教育とは、イタリアのマリア・モンテッソーリ博士が「子どもには自分自身で育てる力が備わっている」という「自己教育力」を中心に行う教育法です。
子どもは自立に向けて自ら歩いたり、言葉を伝えたりとさまざまな事柄を積極的に吸収する姿がみられます。モンテッソーリ教育では、さらにその自発性や個々の能力を発揮する力が養われるよう、周囲の環境を整えることの大切さを唱えています。
世界140ヵ国以上のさまざまな教育機関で取り入れられ、日本においては大正時代から実践されているようです。現在も保育園や幼稚園、障害児施設などで子どもたちの自発性を促す教育法として導入されています。
「子どもの家」は、その名の通り子どもが主人公の教育施設となります。モンテッソーリ教育を中心に活動が行われ、子どもの興味をひく道具や教材が豊富に用意されているようです。
子どもたちの自主性を尊重し、道具や教材を自ら選び、自由に活動することを大切にしています。幼稚園や認可保育園、認可外保育園、習い事としての教室など施設形態はさまざまな種類があるようです。
モンテッソーリ教育の3つの特徴を詳しく紹介します。
モンテッソーリ教育は、0歳児~3歳児までの前期と3歳児~6歳児までの前期にわけて環境を用意します。それぞれの発達段階を「敏感期」と呼び、自己教育を中心に教育を展開していきます。
敏感期とは子ども自身がひとつの能力を獲得するために、外の環境に敏感になり、自主的に関わっていく時期を指すようです。この考え方を中心に乳幼児期それぞれの時期にあわせた活動を行います。
モンテッソーリ教育は「教具」という独特の道具を使い、子どもたちはお仕事として「日常生活の練習」「感覚教育」「言語教育」「算数教育」「文化教育」の5つの分野に取り組みます。
子どもの好奇心や興味をひきだすために開発された教具は、子どもたちの自主性を促すうえで重要なアイテムとなります。視覚を刺激するカラフルな積み木や子どもが指先の運動機能を促すものなど、多種多様な教具があるようです。
モンテッソーリ教育を実践する際、周囲の大人は子どもたちを指導するのではなく、あくまでも「見守る」姿勢を大切にして活動に取り組みます。
子どもたちを適切にサポートできるように、専門的な知識を必要とすることから日本モンテッソーリ協会などが認定したモンテッソーリ教員資格免許があるようです。
免許を取得しなければモンテッソーリ教育を取り入れた施設で勤務できないというわけではありませんが、免許の取得に向けて学習することで、知識や技術を習得することができるでしょう。
次にモンテッソーリ教育の主な内容を5つ紹介します。
「コップに水を注ぐ」「ボタンをかける」などの日常的な動作から、料理や洗濯などの家事の練習を行い、指先のコントロールや身体機能を高めることを中心に活動します。子どもたちが日常的な動作の大切さを感じられるように、ひとつひとつていねいに取り組むことを重視しているようです。
7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠
※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
感覚器官を意識的に使用して教育活動を展開していきます。例えば、「聴覚で音の高低音感の認識するためにベルを使用する」「視覚を使って色の濃淡を把握できるよう、カードを並べる」などさまざまな感覚を刺激して、知性・情緒の発達を目指すようです。
「話す・書く・読む」などのステップを経て言葉を習得し、「て・に・を・は」の接続詞なども活用した文法も学び、積極的に言語を学習する機会を用意します。子どもたちの発達段階にあわせて、言葉遊びやカードゲーム、ドリルなどさまざまな教具として使用するようです。
数の基礎の他、簡単な計算などを学びます。数を合わせるパズルを使用したり、ビーズを使って単位を認識したりと教具で遊びながら、算数の楽しさを感じることができるようです。
地理、歴史や動植物や伝統など世界のさまざまな文化をふれるよう、教育活動を行います。教具は、地球儀や世界地図のパズル、カードなどを使用し、多様な文化に親しむことができる場を用意しています。
モンテッソーリ教育の園と一般的な保育園との違いとはどのような点が挙げられるのか、詳しく紹介します。
一般的な保育園は年齢別にクラスが設けられていますが、モンテッソーリ教育は異年齢交流を大切にするため、縦割り保育を行う園が多く、その点が大きな違いかもしれません。
年齢の違う子どもたちが兄弟姉妹のように活動を行うことで、自然と年上の子どもが年下の子どものお世話をすることもあるようです。子ども同士の関わりを通して、信頼関係を育み、協調性や社会性を学ぶ機会となるでしょう。
一般的な保育園では設定保育の時間を設け、製作や運動を行うことが多いかもしれません。一方、モンテッソーリ教育を取り入れた保育園ではお仕事の時間を設け、子どもたちが自分で好きな「お仕事」を選び、教具を使ってさまざまな活動を行います。
一般的な保育園とは違い、このような「お仕事の時間」を設けることが異なる点でしょう。
また、日常生活の中では、「子どもが危ないからガラスや陶器は使わない」など安全面を考えて危険なものを避ける場合もあるでしょう。しかし、モンテッソーリ教育では、大人と同じ「本物の道具」を使うことを大切にしています。そのため、子どもでも扱いやすいよう、形やサイズは調整した道具が用意して、「自ら物の取り扱い方」を学ぶことができるように環境を整えています。
最後に保育士さんや幼稚園教諭の方がモンテッソーリ教育の園で働く場合、どのようなメリットがあるのか紹介します。
子どもたちの自主性を大切にするモンテッソーリ教育に取り組むことで、自身の教育の幅が広がることが考えられます。
子ども一人ひとりが好きな「お仕事」に取り組み、自由に活動することから子どもたちの発想力や創造力を感じる場面も多いのではないでしょうか。
モンテッソーリ教育に使用する「教具」は、いままでの保育経験の中で使用したことのないアイテムもあるでしょう。子どもたちの環境の整備、教育の在り方について改めて考える機会になりそうです。
モンテッソーリ教育は縦割りの保育活動を行い、「お仕事の時間」を設けるなど一般的な保育園と異なる点もあるでしょう。
特に縦割り保育は年齢別の保育を中心に行ってきた保育士さんにとって、子どもたち同士のやりとりや子どもとの関わり方について改めて学ぶことができそうですね。
園児がお互いに教えあったり、励ましあったりする姿を見守りつつ、異年齢交流の大切さを感じることも多いかもしれません。
アメリカではモンテッソーリ教育を取り入れている施設が3000箇所以上あり、大人が「教える」教育ではなく、子どもが「自ら学ぶ力」を発揮できるよう、環境を整備しています。
日本においても全国各地でモンテッソーリ教育を取り入れた施設があるため、興味のある方は園見学や研修などに参加するとよいかもしれません。
モンテッソーリ教育の方針や内容にふれ、保育の幅を広げていきましょう。
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