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シュタイナー教育とは。特徴やメリット・デメリット、一般的な教育との違い

シュタイナー教育とは。特徴やメリット・デメリット、一般的な教育との違い Lightcube/Shutterstock.com
約100年もの歴史があり、世界60か国で取り入れられている「シュタイナー教育」。発達段階にあわせて「身体」「心」「頭」をバランスよく育てることを大切にしています。日本各地の教育機関で取り入れられ、小中高一貫教育なども行われています。シュタイナー教育の特徴、取り入れる際のメリットやデメリット、一般教育との違いについて紹介します。

目次

    シュタイナー教育ってなに?

    シュタイナー教育とは、子ども一人ひとりが最大限に能力を活用できるよう、個性の尊重を重視した教育法です。

    哲学者であるルドルフ・シュタイナー博士が提唱し、1919年にドイツで創立した『自由ヴァルドルフ学校』において取り入れられました。

    その後、ドイツを中心にヨーロッパやアメリカなど世界60カ国、1000校以上が実践し、約100年もの歴史があります。

    1980年代に日本においても不登校児童生徒の居場所であるフリースクールで取り入れられ、現在ではさまざまな幼稚園や小中高等学校などで、シュタイナー教育を中心とした教育活動が行われています。

    シュタイナー教育の特徴

    次にシュタイナー教育の特徴を紹介します。

    発達段階を「7年周期」として3段階に分けて教育する

    シュタイナー教育では、人は7年ごとに成長の節目を迎えるとして0歳~21歳までを3分割し、発達段階に合わせた教育方法を提案しています。

    • 第一【0歳~7歳】 (身体)意思を育てる時期
    • 第二【8歳~14歳】 (心)感情を育てる時期
    • 第三【15歳~21歳】(頭)思考を育てる時期

    「身体」「心」「頭」を育てる時期に分け、この3つをバランスよく成長させることを大切にしているのです。段階別の教育活動について詳しく見ていきましょう。

    第一(0歳~7歳)

    0歳~7歳までは、身体を動かす遊びなどを取り入れ、健康な身体を作り上げることを重視しています。子ども一人ひとりの興味や関心を大切に「多様な遊びを楽しむ」ことをメインに教育活動が行われているようです。

    第二(8歳~14歳)

    8歳~14歳には、さまざまな芸術に触れ、感情豊かに成長することを大切にしています。子どもそれぞれが芸術体験を通して自ら表現力や創造力を養うことができるような活動が取り入れられています。

    第三(15~21歳)

    15歳~21歳には、「論理的に物事を考える力」「自らの意思で判断し行動する力」など思考力を養うことを重視して教育活動が行われます。

    世界のさまざまな文化や自然活動などに関してのプログラムが用意され、自立性が育まれるように取り組みが行われているようです。

    オイリュトミーとフォルメン

    シュタイナー教育では3段階の成長を支えるうえで、オイリュトミーとフォルメンという教育の柱をもとに活動が行われています。

    オイリュトミー

    オイリュトミーとは、音楽に合わせて身体を動かし、表現することで他者との調和を大切にした取り組みを行うものです。0歳~7歳から言葉の音やメロディーなどの感じて身体を動かすことで、健康な身体や豊かな感性を育むことを中心を活動します。

    フォルメン

    フォルメンとは、直線、曲線、非科学模様などを描くことで芸術的な感性や集中力を養うという取り組みです。8歳~14歳の期間に行われ、将来的に数学や美術の基礎学習力も身につくと言われています。

    シュタイナー教育と一般的な日本の教育の違い

    縦割り教育と同一担任制

    シュタイナー教育を取り入れている保育園や幼稚園は基本的に縦割りのクラスで編成され、異年齢の子どもたちが共に活動します。一般的な幼稚園や保育園では年齢別のクラス編成となるため、その点が大きな違いかもしれません。

    また、シュタイナー教育の小中学校では、基本的に8年間の一貫教育となり、小学1年生から中学3年生まで同じクラスの仲間と学ぶようです。一人の担任が8年間同じクラスを担当するため、一般的な学校とはこの点に違いがあるでしょう。

    エポック授業

    シュタイナー教育が行われる小中高校での授業では1時間目を110分間として、「エポック授業」を取り入れています。全ての学年が、国語、算数、理科、社会などにあたる教科のいずれかを2〜4週間の期間に集中して学びます。

    エポック授業では優劣をつけるテストを行なわず、レポート提出や担任との受け答えで評価することから、通常の授業とは異なるようです。

    一般的な公立小中高校では、小学校で1単位45分、中学校で1単位50分と授業時間が決められています。また、公立高校においては1単位50分のところもあれば、90分のところもあるようです。

    シュタイナー教育を取り入れた教育機関とでは、このように授業時間についても違いがあることがわかります。

    出典:「教育内容」関連資料/首相官邸ホームページ

    日本におけるシュタイナー教育

    日本におけるシュタイナー教育の取り組みの一例を紹介します。

    2024年IT導入補助金 7次追加公募受付開始

    7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定

    追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠

    ※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
    ※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
    ※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。

    補助金に関するお問合せ

    一人ひとりの個性を大切にした「幼児教育」

    シュタイナー教育を取り入れた幼稚園では、1日、1週間、1年の園生活を呼吸のようにゆったりと進めることができるように、子どもたちの「生活リズム」を大切にしています。一定の生活リズムの中でさまざまな遊びに触れ、「健康な身体を作りあげること」を重視しています。

    活動内容は、自然物を使った遊びや雨の日はレインコートを着て散歩するなど、戸外遊びも積極的に取り入れています。オイリュトミーといわれる音楽遊びも楽しみ、友だちと音にあわせて楽しく身体を動かす遊びも行っているようです。

    学年ごとの発達段階にあわせた「小中高一貫教育」

    シュタイナー教育の発達段階にあわせた教育方法を取り入れる中で、12年間のカリキュラムを用意して小中高一貫教育に取り組む小学校があるようです。

    エポック授業を取り組んだあとは、中休みの休憩時間として「おやつを食べる」「校庭で遊ぶ」時間を設けています。自尊心や自己肯定感を育てるために、初等部では評価を行わないといった取り組みも行われているようです。

    上記は日本におけるシュタイナー教育の一例となり、この他にも小中一貫校やフリースクールとして運営している学校など、さまざまな施設があるようです。

    全国各地でシュタイナー教育を取り入れている施設があるため、それぞれの地域でどのような教育機関があるのか確認するとよいかもしれません。

    シュタイナー教育のメリット・デメリット

    最後にシュタイナー教育のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

    メリット

    シュタイナー教育は自らの個性を伸ばすことができるように周りの環境を整えることを大切にしています。

    そのため、子ども一人ひとりが自己肯定感をもちながら、自立心を育むことができるかもしれません。

    また、音楽や美術など芸術に関する活動も積極的に取り入れることから、感受性や表現力、創造力豊かな人材に育つことが期待できそうです。

    デメリット

    公立校とは学習内容や進み方に違いがあることから、転校などをした場合に学習面で心配になることがあるようです。

    ただ、シュタイナー教育を取り入れている小学校ではテストがない場合があり、周りの子と自分の学力を比べずに劣等感を感じにくいという利点もあるでしょう。

    シュタイナー教育を通して「教育」の多様性を知ろう

    シュタイナー教育は子どもの個性を尊重し、「生きる力」を大切にする教育方法となります。学習面だけでなく、感受性や表現力、社会性など総合的な人間力を高めることを重視しています。

    子どもたちが自らの未来を切り開くことができるよう、シュタイナー教育のようなさまざまな教育法を知り、これからの「教育」の在り方について考えてみましょう。

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