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見立て遊びとは?電話遊びやお店屋さんごっこなど年齢別の変化

見立て遊びとは?電話遊びやお店屋さんごっこなど年齢別の変化 ucchie79/Shutterstock.com
子どもたちが何かを見立てて遊びを楽しむ「見立て遊び」。1歳~2歳前後に始まり、内容が変化してごっこ遊びに展開していくようです。保育園の活動の中でも想像性や社会性を養ううえで、見立て遊びを取り入れている園は多いことでしょう。遊びの内容や年齢別の具体例、保育園で取り組む際の流れなども含めて詳しく紹介します。

目次

    見立て遊びとは

    見立て遊びとは、子どもが実際には目の前に存在しないものに対して、何かを見立てて想像しながら遊ぶことを指します。

    積み木を電話に見立てて「もしもし?」と問いかけたり、ぬいぐるみにスプーンで飲みものを飲ませる仕草をしたりと、子どもが1歳~2歳頃から取り入れる遊びのひとつのようです。

    模倣遊びと呼ばれることもあり、保護者が日頃から行う行動を真似たり、好きなアニメの主人公になりきったりすることから、子どもの発想力や表現力を育むことにつながります。

    成長することで遊びの内容が少しずつ変わり、ごっこ遊びに変化していくことでしょう。年齢別にどのような見立て遊びが展開されるのか詳しく紹介します。

    【年齢別】見立て遊びの変化

    2歳~6歳までの見立て遊びの変化についてお伝えします。

    1歳~2歳

    1歳~2歳頃の子どもたちは、周囲の大人の動きを真似ることが多くなるでしょう。料理を作る仕草やご飯を食べるふりなど、普段の生活で観察した行動を模倣する時期かもしれません。

    保護者や保育士がいっしょに楽しむことで、さらに表情や動作を真似て、遊びの幅も広がるでしょう。

    3歳~4歳

    3歳~4歳頃にかけて、徐々にお人形やぬいぐるみなどを使い、絵本やアニメの一場面を真似るなど、ごっこ遊びを楽しむようになるようです。

    おともだちといっしょに遊ぶことも増え、やり取りをする中で上手くいかずに意見が衝突することもあるかもしれません。

    周囲の大人は子どもの主体性を大切にしながら、ときには仲立ちするなどして適切な援助ができるように心がけていきましょう。

    5歳~6歳

    5歳~6歳頃には自分の好きなものやお気に入りの遊びがはっきりして、好きなアニメの主人公の真似をしたり、変身したりしてなにかに「なりきること」を楽しむ子が多いかもしれません。

    子ども同士でアイデアを出し合いながら行う劇ごっこは、クラス全体で遊ぶ「集団遊び」へと発展することもあり、協調性や社会性を育むことにつながるでしょう。

    【年齢別】保育園で取り組む見立て遊びの具体例

    保育園で楽しめる見立て遊びの具体例を年齢別に紹介します。

    1歳~2歳:【電話遊び】

    「もしもし?」と電話をする仕草を楽しむ見立て遊びです。

    遊び方

    積み木や紙コップなどを電話に見立てて、子どもたちとの会話を楽しんでみましょう。
    「もしもし、○○ちゃんですか?」や「かわいい声が聞こえてきますね。○○くん!」など話す素振りをしてみます。

    この時期は同じ遊びを何回も繰り返す、「繰り返し遊び」を好む子も多いかもしれません。電話をとって話しかけるなど一連の動作を何度も行うことで、遊びに見通しつきやすくなります。予測がつくことで、子どもは安心して遊ぶことができるようです。

    保育士の援助ポイント

    保育士は、子どもたちのペースをみて笑顔で応答しながら電話遊びを楽しみましょう。

    1歳~2歳頃は言語の習得が著しい時期かもしれません。電話に見立てたものを「これはピンク色だね。」、「かっこいい電話だね。」と積極的に話し、さまざまなものに興味がもてるよう、コミュ二ケーションを大切にしていきましょう。

    3歳~4歳:【お店屋さんごっこ】

    お客さんとお店屋さんに分かれてやり取りを楽しむ見立て遊びです。

    遊び方

    クラス全体でお店屋さんごっこを楽しみましょう。売るものは、紙コップやストローなど身近な材料で園児が手作りしたものを用意すると一層も盛り上がりそうです。

    お客さんとお店屋さんに分かれて、お金を用意し、「売る」「買う」というやり取りを楽しんでいきましょう。

    お店屋さんの種類は子どもたちからアイデアを募集すると、「花火屋さんがいい」、「絵本屋さんで好きな本を売りたい」などさまざまな意見が出て、自主性を育むきっかけになりそうですね。

    保育士の援助ポイント

    お店屋さんごっこは子どもたちの創造性や協調性を養う題材として、多くの園で取り入れている遊びでしょう。

    保育士は園児同士でやり取りを楽しめるように活動を見守り、状況に応じて仲立ちしていきましょう。

    また、お客さんを「年少組」、お店屋さんを「年中組」と設定し、いっしょにお店屋さんごっこをすると、異年齢同士の交流にもつながりそうです。

    5歳~6歳:【劇遊び】

    絵本の世界を子ども一人ひとりが再現する見立て遊びです。

    遊び方

    グループ単位で絵本の中の一場面を再現して、劇遊びを楽しみましょう。グループそれぞれで好きな絵本を選び、どの場面を劇にするか、だれがどの役を演じるのか、話し合いを行います。

    練習日や発表日を設け、仲間と共に一つのものに取り組む楽しさを知ることができるでしょう。

    保育士の援助ポイント

    劇遊びは演じる子どもたちが楽しく参加することが大切です。そのため、保育士はできるだけ園児がのびのびと遊びを展開できるよう、見守ることが重要でしょう。

    中には「恥ずかしくて自分の意見を言えない子」、「演じることが苦手な子」もいるでしょう。その際は、個々の子どもに応じた声かけを行い、個性を大切にしながら援助していきましょう。

    保育園で見立て遊びを取り組む際の流れ

    保育園のクラス活動で見立て遊び際の流れを紹介します。

    ①年齢別に遊びの題材を決める

    見立て遊びといっても「人形遊び」や「ごっこ遊び」などさまざまな種類があります。
    子どもたちの年齢に応じて、クラス活動の中で楽しめる題材を決めて取り組んでいきましょう。

    また、外遊びでは「どんぐりを食べ物に見立てて料理ごっこを楽しむ」、「砂場をプールに見立てて落ち葉をお魚として泳がせる」など自然物を活用することで、子どもたちの想像性を育むことにつながりそうですね。

    ②指導案作成

    見立て遊びの題材が決まったら、指導案を作成していきましょう。遊びの展開を具体的に示すため、主に日案に内容を記載することが多いかもしれません。

    日程やねらい、環境構成、子どもの予想される姿、援助ポイントなどを記入していく中で、「文章が上手くまとまらない」、「どのような進め方がよいのかわからない」など、不安を抱く保育士さんもいるでしょう。

    その際は先輩保育士さんに相談したり、過去の文例を参考にしたりして指導案作成に役立てられるとよいですね。

    記録を残す

    見立て遊びの終了後は、子どもたちの様子や遊びの展開について記録を残していきましょう。

    「どのような場面で盛り上がったのか」、「子どもたちが興味関心を抱いた点」などを客観的に捉え、保育記録などに記載するとよいかもしれません。

    園によって手書きで残す場合もあれば、パソコンやタブレットを活用するケースもあるでしょう。

    特に最近では、「保育ICTシステム」を利用して活動の様子を残している園も多いようです。システムで記録内容を一括管理すると、職員同士で共有しやすく、今後の保育活動に役立てることもできるかもしれません。

    次に見立て遊びなどの活動を行ううえで、保育ICTシステムを活用するメリットについて詳しく見ていきましょう。

    見立て遊びに保育ICTシステムを活用しよう

    保育ICTシステムは、保育士さんの業務の効率化や削減を目的とした電子システムです。

    園児の個人情報管理、職員の労務管理、保護者への一斉配信などさまざまな機能が備わっているため、保育活動全体を支えることに役立ちます。

    保育士が見立て遊びの記録を残す場合にシステムを活用することで、入力や修正作業が簡単になるだけでなく、活動の様子を写真に残し、画像と共に記録することも可能です。

    情報を一括管理できるため、各クラスの保育内容を振り返る際も、資料として参考にしやすいかもしれません。

    保育園で見立て遊びを楽しもう

    見立て遊びは子どもたちの創造性や表現力などを育むうえで重要な遊びのひとつです。

    保育園でさまざまな見立て遊びを取り入れ、ごっこ遊びなどに展開すると友だちと関わる楽しさを知るきっかけになるかもしれません。

    また、遊びの場を作り出す保育士は計画をきちんと立て、活動を振り返ることでこれからの保育に活かすことができるでしょう。

    保育園で見立て遊びを楽しみ、子どもたちの遊びの幅を広げられるとよいですね。

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