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レディネスとは?学ぶための基礎を作って学習効率を上げること

レディネスとは?学ぶための基礎を作って学習効率を上げること maroke/Shutterstock.com
子どもたちの学習意欲を高めることに役立つ「レディネス」。教育現場や使われることが多く、保育園などで活用しているケースもあるかもしれません。幼児期からレディネスに取り組むことで、子どもたちの学習の習得に効果をもたらすといわれています。レディネスの具体例やメリット・デメリット、保育園で導入する際の注意事項などを紹介します。

目次

    レディネスとは

    レディネスとは、学習するための心身の準備状態を指します。アメリカの教育学者であり、心理学者であるエドワード・L・ソーンダイクが提唱した言葉です。

    人はなにかを学ぶときに心や身体が整った状態で学ぶと、知識や技術をより効果的に習得することが可能となります。

    レディネスを教育現場で活用することで、子どもたちの学習力を育み、より大きな成果が期待できるようです。

    ここでまず、幼児期における保育園でのレディネス学習の具体例を見ていきましょう。

    【子どもがひらがなの読み書きを覚える】

    園児がひらがなの読み書きを覚える際はこのような流れになるでしょう。

    1. 音韻を意識する
    2. 音を文字に変換する
    3. 音と文字を覚える
    4. 読み書きをする

    上記の流れをただもくもくとこなすだけでは、子どもたちはひらがなに対して興味や関心を抱くことが難しいかもしれません。

    そこでレディネス学習を導入し、学ぶまでの「準備」が整うよう、意識してみることが大切になります。

    ひらがなを学ぶ前に、まず保育士が普段の園生活で使う物の名前や子どもの好きな動物などのクイズをひらがなを使って出題したり、歌の歌詞をひらがなと絵で紹介したりします。

    すると、自然と園児が生活の中で「学ぶ前の準備ができている」状態を作り出すことができるでしょう。

    その結果、ひらがなを習得する際に、「この文字見たことがある!」、「先生が紙に書いていたよね!」など生活の中での経験を活かして意欲的に学習に取り組むことが期待できます。

    このように、幼児期からレディネス学習は教育現場などでさまざまな場面で展開されており、子どもたちの学びの場を支えるうえで重要なものになります。

    レディネス学習のメリットとデメリット

    次にレディネス学習を導入するメリットを紹介します。

    メリット

    レディネスの大きなメリットは、学習を習得する際に効果的に身につけることが可能となる点でしょう。

    レディネスができた状態で学習を始めると、子どもたちは学ぶ土台が整い、興味や関心をもって取り組み、学習意欲を高めることにつながります。

    しかし、レディネスが整っていない状態で学習を始めると、興味がもてなかったり、積極的取り組む姿勢が見られなかったりと、効果が得られない可能性もあるでしょう。

    そのような経験が苦手意識となり、学ぶことに対してマイナスイメージを抱いてしまうことも考えられます。

    デメリット

    レディネスを意識するためには、学習の習得までの準備が整うよう、子どもと関わる保育士や教師が計画的に行う必要があるでしょう。

    どのような準備をすることで子どもたちの学びへの意欲を高めることができるのか」という課題と向き合い、効果的な方法を模索することが大切になります。

    経験を積むことで次第にアイデアがひらめくこともあるようですが、他の業務が多忙なあまり、余裕がなく、考えが浮かばないという方もいるかもしれません。

    職員同士で意見交換やお互いの事例を発表する場などを用意して、常に学ぶ意識を大切にレディネスに取り組むことが求められるでしょう

    保育園でレディネス学習を活用してみよう

    保育計画や指導案を通してレディネス学習を展開している園は多いかもしれません。

    幼児期から、ひらがなやカタカナの読み書き、英語の単語を覚えるなど、さまざまな学習の課題を用意し、小学校の就学に向けて学ぶ意欲を高めることも大切かもしれません。

    特に近年、日本では小学校からの外国語教育に積極的に取り組んでいます。いままで「聞くこと」や「話すこと」が中心だった外国語学習が、「読むこと」や「書くこと」に対しても重点的な取り組みが始まっています。

    保育園や幼稚園などでも保育活動の中で、英語と触れ合う機会を増やし、小学校へのつながりも意識するとよいかもしれません。

    出典:小学校外国語活動・外国語研修ガイドブック/文部科学省

    保育園でレディネス学習を導入する際の注意事項

    目的や課題を明確して計画を立てる

    保育園でレディネス学習を意識するうえで大切なのは、目的や課題を明確にして計画を立てることでしょう。

    例えば、園児に対して縄跳びを跳ぶことを目標を設定した場合は、保育活動の中で「真上に跳ぶ、遊びを取り入れる」、「縄を使って海の波や蛇を表現して縄に慣れ親しむ」など、縄跳びに興味を抱きやすいように、さまざまな準備を行うことが考えられます。

    このようなアイデアを職員同士で話し合い、遊びが展開される中で「縄跳びを跳ぶ」という最終目標が達成できるように計画を立てることが重要です。

    園児が興味や関心を抱くように声かけを行う

    保育士は園児に「友だち同士で関わる楽しさを伝えたい」や「身体を動かす喜びを知ってほしい」など、保育方法についてさまざまな想いを抱きながら、子どもと向き合っていることでしょう。

    レディネスの観点においても、園児が遊びや学習に意欲的に取り組むことができるような工夫が求められます。

    子どもの興味や関心を抱くための声かけの仕方を考えて、実践していきましょう

    保育ICTシステムの活用を検討する

    レディネス学習を取り入れるうえで、計画を立てることも大切ですが実際の子どもたちの様子などを記録を残すことも重要です。保育内容の振り返りにも役立つことから、手書きで書き留める方も多いかもしれません。

    記録を残すうえで活用しやすいのが「保育ICTシステム」です。

    パソコンやタブレットにシステムを導入することで、園児情報だけでなく、職員の労務管理や保護者のお知らせ配信などを行うことができ、利用している園が増えています。

    レディネス学習においても、園児の様子や保育士の援助内容を詳しく入力しておくことで今後の改善点などを職員と話し合うきっかけになるでしょう。

    保育ICTシステムの導入する場合は、国からの補助金制度も活用できることから、一度検討してみるとよいかもしれません。

    保育園にレディネス学習を取り入れよう

    保育園でレディネス学習を取り入れることは、幼児期の豊かな学びの場を提供でき、学習意欲を高めることにつながるのではないでしょうか。

    保育士は子どもたちの健全な育成を支える大切な存在です。

    レディネス学習について把握し、日々の保育活動に役立てていきましょう。

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