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保育の現場にICTシステムを導入する課題やハードルはある?
目次
保育現場では、保育士の業務負担を軽減させるさまざまな取り組みが行われています。
保育現場のICT化が進み、保育業務を自動化させ、保育士の仕事量を削減するとして、
ICTシステムの導入を検討している園が増えているようです。
しかし、その一方で、保育現場へのICT化に対する課題や、
導入におけるハードルもあり、保育現場へICT化が進んでいない現状もあるようです。
保育現場のICT化が進まない理由には、
などが挙げられ、このような課題を払拭させる対策が必要となりそうです。
保育現場のICT化が進まない現状について、課題やハードルに着目してくわしく解説していきます。
そもそも基本的に保育施設は、保育料などの公定価格内で運営しているため、
ICTシステム導入の費用を賄うこと自体が難しいといえるでしょう。
そのため、保育現場をICT化したいと考えていても、導入時の初期費用、月々にかかる金額、
システムによってはサポート費用が別途発生するなどコスト面を考えると、導入を躊躇してしまうようです。
また、ICTシステムの導入は、補助金制度があるものの、条件があります。
ICT補助金の場合は、自治体によって違いはありますが、
基本的には認可保育所、認証保育所、小規模認可保育所、認定こども園が対象となります。
その他の補助金についても、対象施設の種類や規模などの満たさなければいけない条件が細かく決まっているため、
自分の園が対象かどうかなどを確認する必要があります。
保育現場のICT化では職場環境の課題を感じる意見が多いようです。
職場環境の課題としては、
などといった課題が挙げられています。
それぞれの課題についてくわしく解説します。
インターネット環境がなければ、保育現場へのICT化は難しいでしょう。
インターネット環境にしたいとなっても、インターネット回線の申し込みや手続き等が必要となるため、
手間がかかると感じ、導入に至らないケースもあるかもしれません。
作業できるパソコン端末が少ないと、ICTを導入しても一台に作業が集中してしまい、効率よく業務を進めることができません。
また、パソコン端末が少ないと、対応していたパソコン端末が故障、もしくは不具合が発生してしまった場合に、
代替用がないため作業が滞ってしまう可能性があります。
ICT化をするにあたり、専用の機器等を設置します。
そのときに、設定場所が確保できなければ、ICTを導入することは難しいでしょう。
特に小規模保育園や保育室など、部屋の大きさが小さかったり、広くスペースが確保できない場合もあるため、
設置場所を懸念して導入ができない…といった場合もあるようです。
このように、保育現場のICT化にあたり、職場環境に課題やハードルを感じる意見が多いようです。
保育現場のICT化をすると、導入前後で一時的な業務負荷が発生することが予想されるでしょう。
ICT導入前後に考えられるのは、
などといった業務負荷に関するハードルがあります。
それぞれの課題について解説します。
保育現場にICTシステムを導入するにあたり、
通常業務を行いながらICTへの切り替えや対応を行わなければいけません。
ICTシステム導入前後で考えられる作業としては、
などが挙げられるでしょう。
通常のときでさえ仕事量が多いといわれる保育士にとって、
ICT化導入に伴う前後の対応を並行で行うというのは、一時的であっても業務負担につながってしまうでしょう。
さらに、ICT操作に慣れるためには、毎日ICTシステムに触る時間をつくるなど、コツコツ操作を習得していく必要がありそうです。
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※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
職員のなかには、パソコン操作が得意な方と苦手な方がいるでしょう。
そのなかでICTシステムを使用すると、パソコン操作が得意な職員がほかの職員へ教えながら保育業務を行わなければならないなど、
新たな業務が発生してしまう場合もあるでしょう。
付随業務が発生すると、どの職員もICTシステムへの対応ばかりに集中してしまい、
などといった問題も考えられており、残業が続いたり、保育の質が低下してしまうなどといった影響も懸念され、
なかなか保育現場のICT化を進められないといった意見もあるようです。
先ほど解説したように、保育現場のICT化には、付随業務が発生してしまうといった課題が挙げられます。
特に、少人数の子どもを扱う小規模保育園や保育室などといった保育施設の場合は、職員の数も限られているため、
ICT化に伴う業務の切り替え等の対応を行う「職員の確保」をすること自体が難しいとされるでしょう。
このように、施設形態によっては、ICT化への対応が可能な職員を確保することがむずかしい場合もあり、
導入におけるハードルが高いとされているようです。
保育現場のICT化では、導入にかかるコストや職場環境、一時的な業務負荷における課題があることがわかりました。
さらに、このような課題に加えて「職員の心理的なハードル」も課題とされています。
職員が抱える心理的なハードルとは、どのようなものか解説していきます。
保育現場をICT化するにあたり、
「パソコンに関する用語がわからない」「パソコンの操作方法がわからない」といった懸念点もあるようです。
このような懸念点があると、
などのイメージにつながり、ICT化に対する抵抗感や不安を感じる要素となってしまい、
導入におけるハードルが高くなってしまうようです。
ICTシステムはすべて画面上で管理するため、操作に慣れていないと作業に大幅な時間がかかるといった課題が挙げられます。
特に、パソコン操作が苦手という職員にとっては、基本的な操作から覚える必要があるので、
作業に時間がかかってしまうといったハードルがあるようです。
また、用途に応じて使い分けることのできるICTシステムは、機能が増えたり、アップデートされることもあるため、
操作項目が増えたり、操作方法が多少変更になる場合もあります。
そのため、手順の覚えにくさや、
一度やっただけでは忘れてしまうなどといったことから「新しい手順が覚えにくい」といった課題もあるようです。
ICTシステムを導入するにあたり、
など、作業している上でミスが発生したときの不安が大きく、導入にハードルを感じる意見もあるようです。
不具合が起こったときや故障してしまうことを考えると、画面上での管理に抵抗感を感じてしまうようですね。
保育現場をICT化するうえで、さまざまな課題があることがわかりましたが、
そもそも職員や園の運営に関わる全員が、保育現場をICT化する意味や、
ICTシステムを活用することでのメリットを理解できていないと、
導入しよう思える状況をつくることができないでしょう。
保育現場をICT化する目的やメリットが不明確だと、
とマイナスなイメージだけが増えていってしまいます。
また、ICTに関する知識がないと従来のやり方に強いこだわりを持っていることから、
ICT化の導入に対して否定的な考えを持つ可能性も考えられるため、導入が進まない原因につながってしまうでしょう。
保育現場へのICT化は、今後も推進されていくでしょう。
ただし、導入にかかるコストや、職場の環境、職員への理解など、
ICTシステム導入への課題やハードルが多く残されている状況にあります。
しかし、このような課題が明確になれば、改善策や対策を練ることもできるので、
どうすれば導入が進むのかを考えられるヒントにもなります。
導入時のコスト面で心配な場合は、ICT補助金やIT導入補助金などの助成金について、自分たちの園が対象かどうかを確認したり、
年度によっていろいろな補助金制度が導入されているので、こまめに情報を確認するようにしましょう。
また、職場環境の整備や職員の理解が必要な場合は、
「自分たちの園では何をしなければいけないのか」「導入において必要なことやものはなにか」を
明確にすると導入しやすい環境に近づけることができるでしょう。
ICT化・ICTシステムのメリットを理解しながら、それぞれの園における課題を明確にし、
保育現場へのICT化につなげていきましょう。
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