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保活とは?スケジュール・保育園選びのコツ・審査基準など

保活とは?スケジュール・保育園選びのコツ・審査基準など polkadot_photo/Shutterstock.com
子どもを保育園に入れるために必要な「保活」。保護者の方の中には、いつから活動を始めるべきか迷われていることもあるでしょう。入所に向けたスケジュールや審査基準などを確認し、計画的に進めることで安心して活動を行うことができそうですね。保活の流れや保育園選びのコツなどを詳しく紹介します。

目次

    保活とは

    保活とは、子どもを保育園に入れるために保護者が活動することです。

    「保活はいつから始めればいいの?」、「復帰時期に保育園選びは間に合う?」と不安を感じる保護者の方もいるかもしれません。

    仕事の復帰時期が決定している場合は、出産前から保活を開始する方も少なくないです。中には「保活は大変!」と感じる人も多いようですが、まずはその理由について詳しく見てみましょう。

    保活が大変といわれる理由

    保育園を利用したくても定員がいっぱいで入れない

    近年、都市部を中心に保育園に入りたくても入れない児童(待機児童)がいることから、保活しても、なかなか保育園に入所できない方が少なくありません。

    2020年4月時点の待機児童数は全国で約1.2万人。

    東京都や兵庫県などでは希望しても入所できない方も多く、「保活を早めに始めなければ希望の保育園が見つからないかもしれない」と不安を感じて活動を開始する方もいらっしゃいます。

    子育てと「保活」の両立が大変

    希望の保育園に入るためには、通える保育園の情報収集や保育園見学をして、自治体に申請書を提出することになるでしょう。

    産休や育休などの手続きも必要になることを考えると、子育てを行いながら両立することが難しいと感じる方もいるようです。

    保活に疲れて体調を崩す方もいらっしゃいますので、スムーズに社会復帰するためにも、必要な情報集め、流れなどをよく理解して活動していきましょう。

    保育園の種類を把握しよう

    保活を始めるためにはまず、保育園の概要を知ることが大切になります。

    保育園には、「認可保育園」と「認可外保育園」の2つがあるので、どのような違いがあるのか見ていきましょう。

    認可保育園とは

    認可保育園は、一定の基準を満たし、都道府県が運営を認めた保育園のことをいい、公立や私立保育園、認定こども園や地域型保育園などがあります。

    入所するためには、お住いの市町村に必要書類を提出します。

    認可保育園の入所する場合の費用は、保護者の世帯所得をもとに計算される住民税の一部の金額(所得割課税額)に応じて決まります。

    2019年10月から保育・幼児教育無償化により、3歳児~5歳児の保育料は無料です。0歳児~2歳児の保育料は住民非課税世帯のみ無料となります。

    また、子どもが2人以上いる場合、0歳児~2歳児の保育料は安くなります。保育所などを利用する第1子を1人目とカウントしたとき、0歳児~2歳児の第2子は半額、0歳児~2歳児の第3子以降は無料としています。年収360万円未満相当の世帯に限り、第1子の年齢は不問とされています。

    認可外保育園とは

    認可外保育園とは、都道府県の認可を受けていない保育園のことをいい、託児所や企業主導型保育園やベビーホテルなどがあり、「英語教育に特化」、「延長保育に長く対応」など多様なサービスを提供しています。

    入所するためには、直接園と保護者が契約を結び、入所する場合の費用は園が設定した金額となります。

    保育・幼児教育無償化により、お住いの地域で「保育の必要性の認定」を受けることで、3歳児から5歳児までの子どもたちは月額3.7万円まで、0歳児から2歳児までの住民税非課税世帯の子どもたちは月額4.2万円までの利用料が無料になります。

    また、企業主導型保育園(民間企業が運営している保育所)は、認可保育園と必要書類を提出することで、同様の扱いを受けられます。

    認可保育園よりも認可外保育園のほうが費用がかかる場合があり、基本的には認可保育園の入園を目指して保活を行う方が多いようです。

    保活のスケジュール

    保育園の入園は基本的に4月となり、前年の10月~12月に入園申し込みを行うことが多いでしょう。認可保育園と認可外保育園にスケジュールを紹介します。

    保活スケジュール

    途中入園などもできますが、4月の時点で定員がいっぱいになる園も多いようです。社会復帰を考えている場合は早めに保活のスケジュールを確認し、活動を開始するとよいでしょう。

    認可保育園に入所できないことも考えて、お住まいの地域の認可外保育園を把握しておくとよいかもしれません。

    保活の流れ

    保活の流れを詳しく紹介します。

    ①情報収集を行う

    まず、お住まいの自治体から必要書類を入手し、入園案内や申請書類一式の確認を行いましょう。認可保育園に入るためには各ご家庭の事情などを「点数化」して、選考が行われます。

    あらかじめ、点数の計算方法などを詳しく聞いておくとよいかもしれません。

    自治体のホームページや情報サイトなどで、地域の認可保育園、認可保育園などがまとまっているものを確認するとよいかもしれません。保育園・幼稚園検索|子育て情報メディアKIDSNAでもお住まいの近くにある保育園や幼稚園を検索できます。

    また、待機児童の解消に伴い、認定こども園や地域型保育園、企業主導型保育園などが増加しているようです。

    こまめにチェックして情報収集を行い、地域の保育園事情を知りましょう。

    ②希望の保育園を絞り込む

    通園をイメージして、希望の園を絞り込みましょう。認可保育園の場合は、自治体によって第1希望から第6希望まで記載して提出するなど違いがあるので、事前に確認するとよいかもしれません。

    保護者の保育の必要性(点数加算など)に応じて保育園の入所が決定するため、希望の園に入所できない可能性もあるため、認可外保育園などもピックアップしておきましょう。

    ③保育園見学を行う

    希望の園を絞り込んだあとは、保育園に問い合わせを行い、園見学を行うとよいかもしれません。

    中には見学はせずに希望の園を決める方もいらっしゃいますが、数年通うことを考えると、一度訪れてどのような園なのかきちんと見ることが大切です。

    保育園見学を行う流れは以下の通りです。

    1.保育園見学の候補日を決める

    保育園によっては問い合わせをすると「いつ訪問されますか?」と聞かれるので、事前に候補日を決めておきましょう。

    2.保育園に予約する

    保育園に予約をして、見学の日程を決定し、当日の持ち物の確認や訪問人数も伝えておきましょう。また、希望者が殺到して予約の電話がつながらないことや、予約いっぱいで見学できないこともあるため、注意しましょう。

    3.保育園見学を行う

    園の雰囲気や保育方針などを確認し、どのような園なのかチェックしていきましょう。子どもが実際に通うことを考えて、通い方の確認などを行うとよさそうです。

    ④保育園の申し込みを行う

    保育園見学を終え、希望の園を決定後は保育園の申し込みを行いましょう。お住まいの自治体に申請を行うため、書類に不備がないか確認してから提出します。

    保育園の決定までの流れ

    1. 入園申し込みを行う
    2. 保育の必要性の認定を受ける
    3. 利用調整(選考)行われる
    4. 入所決定

    保育所選考に向けて自身の基準点数を確認したり、計算の仕方が間違っていないか自治体まで問い合わせするとよいかもしれません。

    ⑤保育園の決定を待つ

    保育園の決定を待つ間、入所できなかった場合のために、認可外保育園などを調べておくとよさそうです。

    認可外保育園に定員の空き状況の確認を行い、費用面や立地、保育方針などを見て選定していきましょう。

    認可保育園の入所に必要な保活の審査基準とは

    先ほどご紹介しましたが、認可保育園入るためにはまず、自治体から保育の必要性のを認定を受ける必要があります。

    まずは、保育の認定区分について見ていきましょう。

    認定区分

    認定区分1号:【子どもの年齢満が3歳~5歳】※施設と直接契約

    保育に必要な事由(保護者の就労、妊娠、出産、疾病、障害など)に該当しない場合に、4時間程度の教育標準時間で通園する際は、1号認定となります。

    認定区分2号:【子どもの年齢が満3歳~5歳】※自治体で選考後、入園決定

    保育に必要な事由(保護者の就労、妊娠、出産、疾病、障害など)に該当する場合に、保育標準時間(原則11時間以内)や保育短時間(原則8時間以内)で通園する際は、2号認定となります。

    認定区分2号:【子どもの年齢が0歳~3歳】※自治体で選考後入園決定

    保育に必要な事由(保護者の就労、妊娠、出産、疾病、障害など)に該当する場合に、保育標準時間(原則11時間以内)や保育短時間(原則8時間以内)で通園する際は、3号認定となります。

    認定区分には「1号、2号、3号」とありますが、認定区分が2号、3号の方は自治体に認定書の交付を受けたのち、選考が行われます。

    審査基準の点数

    保育園の必要性をポイント化したものを「点数」と呼び、以下の基準を基に点数化した合計を算出します。

    ・基本(基準)指数(就労状況・時間、ひとり親家庭、求職活動状況など)
    ・調整指数(兄弟姉妹利用、保育士資格の有無など)

    自治体によって点数内容が異なりますので、自治体のホームページなどを確認しましょう。

    入園に向けて基準点数を上げる方法としては、「働き方を見直し、フルで働くことを決めた」、「継続的に認可外保育園やベビーシッターサービスを利用しておくと、加点された」などさまざまなケースがあるようです。

    出典:よくわかる「子ども・子育て支援新制度」/厚生労働省

    保育園選びのコツ

    一通り、保活の流れを説明しましたが保育園を選び方に迷う方もいるかもしれません。

    ここでは選び方のポイントを紹介します。

    実際に通うことができるか確認する

    入所が決まると、保育園は毎日通園する方が多いでしょう。そのため、実際に通うことができるかきちんと確認することが必要です。

    車通勤の方は、お迎えの際に車を降りて迎えにいくため、駐車スペースの有無を調べることも大切になるでしょう。

    保育園の雰囲気を見る

    気になる保育園について、その園のホームページを見るだけでなく、見学に行くことで雰囲気を知ることができるでしょう。

    働いている保育士さんの子どもへの対応や園の衛生管理などきちんと確認して、ご自身が納得できる保育園を選ぶことが重要です。

    保育方針に賛同できる

    保育園には活動において、「音楽遊びを取り入れている」、「英語や水泳を楽しむ」など保育方針に違いがあることが考えられます。

    子どもが園の活動を楽しめそうという理由から、園を選ぶこともあるようです。

    保育方針をきちんと確認して、ご自身が賛同できる保育園を選ぶとよいかもしれません。

    保活で注意すること

    事前に入園までのスケジュールを確認する

    お住いの地域によって認可保育園の申請時期は異なるため、保活を開始する際にスケジュールをしっかり立て、計画的に進めるとよいでしょう。

    中には出産後できるだけ早めに職場に戻りたいという方もいるかもしれません。

    認可保育園が入れない場合に認可外保育園を利用するケースもあるため、情報収集を行い、復帰しやすい環境を整えていきましょう。

    地域の保育園情報をきちんと確認する

    待機児童問題が解消されない昨今、認可子ども園に移行や地域型保育園の増加などで保育園事情は日々変化しています。

    お住まいの地域の保育園事情も変わることが考えられるため、こまめに情報チェックを行いましょう。

    自身の精神的なケアを大切にする

    保活をする中で、「保育園選びが大変」、「手続きの書類の準備に忙しい」など、ストレスや悩みを抱える方も多いようです。

    子育てしながらの活動は大変なので、計画的に行い、体調が悪いときは無理をせず、ご自身の精神的なケアを大切にしましょう。

    保活で保育園が対応すること

    保護者の保活を支えるうえで、保育園からの対応は欠かせないものでしょう。

    園見学などでは、仕事復帰と子育ての両立で不安を抱える保護者の方もいるかもしれません。

    笑顔で対応することを心がけ、安心して保活できるように配慮していきましょう。

    また、保育園で働く保育士さん側も子どもたちの保育活動や健康管理などで多忙なことが考えられます。

    保護者の方は園に問い合わせする際は登降園の時間帯などは避け、お昼寝が予想される13時以降などに電話をかけるなど配慮しましょう。

    保活を通して希望の保育園を見つけよう

    保活は、スケジュール管理や入園決定の流れを理解して計画的に行うことが大切です。

    子どものお世話や社会復帰のことで頭がいっぱいになり、孤独感を感じる保護者の方も多いかもしれません。

    自治体の相談員や保育園の先生、周りの人々に相談しながら進めていきましょう。

    認可保育園に入所できなかったとしても、多様なサービスを提供する魅力的な保育園も増えています。

    どのような保育園があるのか情報収集を行い、希望の園を見つけていきましょう。

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