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保育現場におけるPDCAとは?保育の質の向上や業務効率化に有効
目次
「PDCA」とは、業務の改善や効率化をするためのプロセスを示し、以下の4つの内容の頭文字を取ったものです。
一般的に「PDCAサイクル」とも呼ばれています。
「Plan<計画>→Do<実行>→Check<評価>→Action<改善>」のサイクルを繰り返し行えば、業務の見直しや質の向上に役立つため、多くの企業や医療現場でも取り入れられています。
保育施設においてもこのPDCAサイクルの技法を活用することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
次に保育現場に焦点をあて、PDCAの必要性について考えてみましょう。
保育現場では、気づかないうちにPDCAを取り入れている施設もあるかもしれません。
なぜなら「保育計画を行い、実行して保育活動を振り返る」というサイクルは日常的に多くの園で行われているものだからです。
PDCAの観点から保育活動を当てはめると以下のような流れになります。
具体的な実践例を詳しく見ていきましょう。
保育計画は保育指導案とも呼ばれ、ねらいや内容を記載し、子どもたちの保育活動を明確化します。
長期的な計画(年間・月案)と短期的な計画(週案・日案)の立案を行い、目標を達成するための道筋を作成します。
また、運動会や生活発表会、クリスマス会など行事ごとに内容を話し合って計画を立てることも重要です。この際に保育士同士で役割分担を行い、行事担当を割り振る園も多いかもしれません。
次に保育計画をもとに保育活動を展開していきます。生活全般のサポートはもちろん、製作や運動遊び、公園探索などさまざまな活動を行い、子どもたちが充実した園生活を送ることができるように援助します。
集団生活の大切さを伝えるために約束事を確認したり、友だちとの仲直りの方法をいっしょに考えたり、きめ細かな配慮が必要になります。
また、運動会や生活発表会の行事は子どもたちの成長を保護者とともに分かち合う場でもあるため、スムーズな行事の進行を意識して取り組みます。
保育活動後は子どもたちの様子を記録し、職員同士で共有する時間を設けます。体調や発達段階、成長したことなど、保育士が気づいた内容を記録必要があります。
子どもたちがどんなことに困っているのか、どのような遊びを用意すれば楽しくすごせるかなど、保育士同士で振り返る場を設け、現状を把握していきます。
最後に計画の見直しや修正を行い、改善案を提案します。
特に乳児クラスではねんねの時期の子もいれば、つかまり立ちにチャレンジする子もいます。発達段階に違いがあることも多く、常に子どもたちを観察して適切な保育ができるように配慮する必要があるでしょう。
また、保育士は子ども一人ひとりの個性を育むために、それぞれの興味や関心ごとを察知することも重要になります。
そのため、担当クラスの子どもの様子にあわせてスケジュールを組み立て直したり、遊びを選定したりしながら改善案を提示していこうことが大切になります。
こういったPDCAの手順を繰り返し行うと、次の保育活動に活かすことができるでしょう。日々子どもたちの成長と向き合う保育士さんにとって、PDCAサイクルは重要な技法のひとつといえますね。
先述の通り、自然にPDCAを取り入れている園もありますが、実際にPDCAサイクルを活用すれば、どのようなメリットがあるのか整理してみましょう。
7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定
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※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
0歳〜6歳児を預かる保育施設にとって、子どもの健全な育成を支えることは大切な役目です。そのためには、それぞれの子どもの育ちを観察し、記録に残したうえで計画の練り直しを行うことが必要になります。
例えば、
「今日初めてハイハイができたから、次の日は広い保育室に移動して運動を促してみよう」
「クラスの中で野菜嫌いな子が多いため、野菜を題材にした絵本を読んで食育についてふれよう」
といった工夫を行えば、子どもたちの成長にあわせた保育を実現できるのではないでしょうか。
PDCAを意識的に取り入れることで、「子どもたちの立場に立って何が必要なのか」を考えるきっかけとなるでしょう。
その積み重ねが保育の質の向上につながり、保育士としてのスキルアップにも役立ちそうですね。
保育士には保育に関する基本的な考え方を定めた「保育所保育指針」という指標があります。保育園の共有の指標となることから、重要な内容が記載されています。
2018年に改訂が行われた際、新たに「全体的な計画の作成」の重要性がつけ加えられました。子どもたちの乳幼児期だけを見て計画するのではなく、小学校への接続も見据えたうえで全体的に計画することの大切さが示されたのです。
そのため、「幼児期の終わりまでに育ってほしい『10の姿』」という指標も新たに策定され、幼稚園や保育園、認可子ども園の共通指針となりました。
PDCAサイクルを普段の保育活動に取り入れることで、このような小学校の接続を見据えた全体的な策定につながっていくものでしょう。
計画立案から問題点の洗い出しを繰り返し行えば、小学校入学を迎える子どもの目標や課題の明確化にも役立ちそうです。
出典:「保育所保育指針」
保育現場でPDCAを取り入れる必要性について解説しましたが、PDCAの効果をあげるためにも、運営者は職員が保育に集中できる環境を用意することが大切になります。
しかし、近年は園の衛生管理の徹底や事務作業による業務過多などで保育士一人一人に負担が増えている園も多く、職場環境の改善が取り沙汰されています。
その改善策として有効的な手段として注目されたのが「ICTシステム」です。
ICTシステムは「園児の情報管理」や「保育士の勤怠管理・シフト調整」「保護者へのお知らせ機能」など多種多様な機能が備わっている電子システムです。ひとつのシステムを通して、保育士同士の情報共有も行えるため、多くの施設で幅広く活用されています。
ICTシステムを導入すれば、充実した職場環境の中で、PDCAサイクルを実践することができるでしょう。保育士が安心して子どもたちへのサポートや指導に取り組むことができれば、保育の質の向上にもつながります。
ICTシステムを導入する際は、国から最大100万円の補助金制度も利用できることから、検討してみるとよいでしょう。
出典:2022年度保育関係予算概算要求の概要P5/厚生労働省
PDCAサイクルの活用は保育の質の向上に役立つだけでなく、保育士のスキルアップにも有効な手段といえるでしょう。
その際にはICTシステムの導入などもふまえて、職場環境の改善に取り組むことも重要です。
子どもと保育士が笑顔になる環境の構築に向けて、改めてPDCAの活用について考えてみましょう。
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