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保育所児童保育要録とは?項目別5つの例文・書き方マニュアル
目次
保育所児童保育要録とは、小学校の入学に向けて「子どもの様子」や「発達状況」「特性」、「留意事項」などを詳しく記載した引継ぎ資料のことを指します。
年長クラスの担任が書き、子どもが入学する小学校に提出します。卒園後も小学校で適切な教育や指導を受けられるよう、保育施設ですごした内容をわかりやすく記入することが大切です。
保育所児童保育要録の様式は以下の2つです。
・入所に関する記録
・保育に関する記録
入所に関する記録は子どもたちの基本的な情報を書き、保育に関する記録は子どもたちの育ちを具体的に記入する必要があります。
厚生労働省示した「様式」の内容です。
様式にあわせて入所に関する記録を正確に記入します。
文章から子どもたちの保育所ですごした内容をイメージできるように具体的に記入していきます
記録を記入する際は、厚生労働省が定めた「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」の内容を確認しておきましょう。年長児が保育所で育みたい資質や能力を示したものです。
幼稚園や認定こども園といった保育施設の大切な共通指標となります。
厚生労働省の「保育所保育解説p73~p96」の中でも内容が詳しく記載されているため、チェックしておくとよいですね。
出典:幼児期の終わりまでに育ってほしい幼児の具体的な姿(参考例)/厚生労働省
保育に関する記録は個人記録や連絡帳、保育計画・日誌などを参考に作成しますが文章がうまくまとまらずに悩む方もいるでしょう。
ここでは項目別に例文を紹介します。
年度当初の全体的な計画をもとに長期の見通しの中で重点とした内容を記載します。
子どもたちが1年間を通して「どのようなねらいや目標に向けて、園生活をすごしているのか」を記入していきましょう。
【例文】
1年間を振り返り、対象の子どもについて保育士さんが重視した指導内容を記入します。
保育記録をもとに作成し、普段の保育活動の中でどのような言葉がけを行っていたのかを振り返りながら、子どもの特性を意識して要約するとよいでしょう。
【例文】
7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠
※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
年長児一人ひとりの様子について、養護と教育に関する事項の一体化を考慮しつつ、子どもの発達や特性などの向上について著しいと思われるものを記入します。
小学校で子どもたちを受け持つ先生が「どのような点を配慮しながら子どもと関わるべきなのか」指導の参考となるように、記載するとよさそうです。
「幼児期にまでに育ってほしい姿」を活用して客観的に対象園児の園生活を振り返りながらエピソードをまとめてもよいですね。
【例文】
子どもの入所当初から最終年度までの育ちについて重要と思われる点を記載します。
対象園児の保育記録などを振り返りながら、今まで担当した保育士さんに子どもの様子を確認するとよいでしょう。
「0歳児のときは~」など子どもの具体的な年齢を記載したうえで成長や変化を記入するとよいですね。
【例文】
保育に関する記録では、子どもたちの性格や個性を文章で伝えられるよう、園生活の中でのできごとをふまえてまとめられるとよいですね。
子どもたちそれぞれの特性をふまえて書くことから、保育要録の記入には時間がかかることが想定されます。
卒園時期は卒園製作や卒園式の練習などで忙しい保育士さんもいるかもしれません。
文章をまとめる際は以下の点に注意して書き方を工夫するとよいでしょう。
小学校の先生にとって保育要録はそれぞれの子どもの乳幼児期を知ることができる大切な資料になります。
そのため、提出する保育士さん側は子どもたちの乳幼児期を紹介する気持ちを大切に、わかりやすい言葉で表現することを心がけましょう。
次に保育要録を作成する際の書き方マニュアルとして4つの手順を紹介します。
まずは個人記録や連絡帳、保育日誌などの資料を集めましょう。その際に整理するための収納袋や箱を用意しておくとよいかもしれません。
また、今まで担当した保育士さんに話を聞くことも重要です。年齢ごとの子どもたちのエピソードを詳しく聞いて性格や特性を記録しておきましょう。
資料が集まったらスケジュールを作成していきましょう。
全体の資料の読み込みにどのくらい時間がかかるかは記録を集めてからでないとわからないものです。
また、今までの担当保育士さんが子どもたちについて簡単にまとめているものがあれば、それを参考に記入することもできるでしょう。その際は時間をかけずにスムーズに作成できるかもしれません。
そういった点などもふまえて、普段の仕事とのバランスを考えながらスケジュールを調整していきましょう。
次に箇条書きに内容をまとめていきます。過去に作成した保育要録を参考にすると書きやすいかもしれません。
成長したことやその子が苦手だったことも記入していきましょう。ただ、ネガティブな表現はNGなので、「~の一面もあった」「~の姿が見られた」など客観的な視点で書くとよさそうです。
手書きよりもパソコンやタブレットで作成したほうが入力・修正作業が捗るでしょう。箇条書きにまとめた文章をもとに下書き、または本番を作成します。
パソコンやタブレットで活用する場合は文章のミス・誤字脱字などをチェックできるシステムが備わっている場合もあります。
音読したり、作成後時間を置いて読み直したりと修正点がないか確認していきましょう。
保育要録を作成後、学年主任や園長先生などに提出し、チェックしてもらうことが多いでしょう。
その際にそれぞれの子どもの性格や個性について質問されることもあるかもしれません。すぐに応対できるように資料をまとめておくことも大切ですね。
幼児期と学童期をつなぐ大切な指標となる「保育所児童保育要録」。
子どもたちの幼児期を小学校の先生に伝えるための重要な書類です。
作成に時間がかかることも予想されるため、あらかじめ計画を立てたうえでスケジュールを調整する必要もあるでしょう。
また、紙による書類提出が考えられますが、今後はICTシステムの活用やペーパーレス化が進み、保育所、小学校間でパソコンやタブレットでの送付が定着化するかもしれません。
ICTシステムを活用した園では、園児情報を一括管理しているため、保育要録に使用する資料を集める際も保育士さん同士で簡単に共有することができるでしょう。その際は、使用方法などを職員同士で確認し、効率的に文章をまとめられるとよいですね。
小学校教育への引継ぎがスムーズに進むよう、保育所児童保育要録を作成していきましょう。
ご入力のメールアドレスに資料を
お送りいたします。
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