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保育士の有給は取りやすい?平均取得率の実態とICTシステムの活用
目次
有給休暇とは正式的には年次有給休暇といい、一定期間勤続した労働者が有給で賃金が減額されずに休みを取得することができるものです。
2019年4月より、労働者が有給休暇を取得することが義務化されたことから、ルールに基づいて勤務先で年5日以上の有給休暇の取得が可能となっています。
労働者の心身の健康やリフレッシュを目的としている休暇であり、多忙な業務に追われる保育士さんにとっては必要なものでしょう。
有給休暇の取得における条件や対象者について詳しく見ていきましょう。
有給休暇は働いてすぐに取得できるというものではありません。
付与される条件については以下の内容となります。
上記の2点を満たさなければ、有給休暇は取得できないため、早期離職などを考えている方はその点に注意しましょう。
有給休暇の取得については、正社員だけではなく、パートやアルバイトなどさまざまな雇用形態の方も対象となります。
条件を満たした方の付与対象者の日数については、以下のように原則10日が付与日数となります。
出典:リーフレットシリーズ労基法39条P1/厚生労働省からの抜粋
また、週の労働日数が週4日以下かつ30時間未満の労働者の場合などは、以下のように付与日数に違いがあります。
出典:リーフレットシリーズ労基法39条P1/厚生労働省からの抜粋
勤務先の方が有給についてあらかじめ説明を行う場合もありますが、自身でどのくらい有給を取得できるのかを所定労働日数と照らし合わせて確認するとよいかもしれません。
保育士さんは多忙な業務の中で運動会や生活発表会などの行事もあり、休日を取得しづらいといったイメージをもつ方も多いでしょう。
2016年の全国保育協議会の実態調査報告書によると、私立保育園で勤務している正職員の方で全体の30.7%が10~15日、27.2%が7~9日、23.9%の方が3~6日の有給休暇を取得しているという結果となりました。
また、公立保育園で正職員の方の平均取得日数が全体の 34.2%が6日以下となっており、私立保育園よりも取得しにくい状況となっているようです。
私立保育園と公立保育園で違いがあるものの、このような結果から保育士さんだからといって有給休暇を必ずしも取得できていないという状況ではないことがわかります。
2019年の義務化に伴い、さらに取得しやすくなることも考えられるでしょう。
しかし、中には人材不足や園の雰囲気によって有給休暇を取りづらい場合や勤務後の持ち帰り残業が多く、有給休暇をとる暇がないというケースもあるようです。
保育士さんが有給を取得しやすい職場環境にするには、どのように環境を整備すればよいのかを考えてみましょう。
有給休暇の義務化により、職員の休日の取得についてどのように取り組むべきかと考えている事業者の方も多いでしょう。
園によって保育園の行事が多い時期は準備が多く、なかなか有給休暇を取得しにくい状況となる可能性があります。
あらかじめ、園の保育計画や年間行事スケジュールなどに沿って、保育士さんの雇用スケジュールをきちんと立てるとよいかもしれません。
保育士さんもあらかじめ雇用スケジュールを確認しておくと、「この時期は忙しいから有給は〇月に取ろう」、「閑散期に連休と有給を合わせて旅行に行こう」など計画を立てやすいでしょう。
保育士さんが有給休暇を取得しやすいように、事業者の方が積極的に有給の説明を行うことは大切でしょう。
多忙な業務の中で有給休暇をとりたいと思いながらも、自分がどのくらい取得するべきなのか知らない保育士さんもいるようです。
しかし、事務員などがいない保育施設では休暇について誰に相談してよいのかわからず、園長先生にも聞きづらいという場合もあるかもしれません。
有給休暇の取得を推進するためにも、職員会議などで詳しく概要の説明をして保育士さんが気兼ねなく取得できるような環境を整えていきましょう。
7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠
※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
職員同士のチームワークがよく、和やかな雰囲気の保育施設では有給休暇の相談、取得などがしやすい環境となるでしょう。
保育士さんは異年齢クラスとの保育活動や行事の企画、運営などで他の職員と協力して行うことも多いものです。
お互いの意見がぶつかったり、保育観が合わなかったりと連携が上手く取れない場合もあるでしょう。
普段から保育士さん同士の交流会や話し合いの場を積極的に作り、コミュニケーションをとる機会を設けるなどして、働きやすい職場づくりを心がけるとよいかもしれません。
出典:社会福祉法人全国保育協議会 「会員の実態調査報告書 2016」
保育士さんが積極的に有給休暇を取得できるように、職場環境を整備することが求められるでしょう。
近年の保育業界では、保育士さんの働きやすい職場づくりに向けてICTシステムが注目されています。
ICTシステムとはインターネットを通じて情報の伝達や管理などを行う、コミニュ二ケーションツールです。
保育現場において園児の個人記録や登園管理、職員の労務管理、保護者へのお知らせ配信などさまざまな機能を活用することができ、業務を円滑に行うことができます。
有給休暇におけるICTシステムを活用は、保育現場にどのような変化をもたらすのでしょうか。
ICTシステムを活用すると職員の出勤、休日、有給休暇日数などの勤怠簡単に管理できるため、保育士さん一人ひとりの有休取得率も一覧で表記可能となるでしょう。
また「変形労働時間制」や「フレックスタイム制」、「短時間勤務制度」などさまざまな勤務体系が適用している保育施設もあるかもしれません。
このような勤務制度を活用するにあたり、有給休暇の取得日数などの計算が複雑化することも考えられますが、ICTシステムの自動計算機能を使用すれば、簡単に算出することができるようです。
ICT化によって職員同士で有給取得日数が確認もしやすいことから、有休取得率が高まることが考えられます。
保育士さんの仕事内容は保育活動の他に、保育記録の指導案やお便り作成、日常製作の準備など手作業で行う業務が多いものです。
勤務時間内に終わらずに仕事を持ち帰ることも少なくないため、有休の取得について積極的になれない保育士さんもいるでしょう。
ICTシステムの機能を活用すると、あらかじめ備わっている園児記録表、登園管理、保護者へのお便りなどのテンプレートを入力するだけで作成でき、業務時間の短縮につながるかもしれません。
手作業で行う業務負担の軽減が可能となれば、有給休暇を取得しやすい職場環境の整備に役立つでしょう。
保育士さんが有休を気兼ねなく取得するために、日々の業務負担の軽減や和やかな人間関係を作り上げることに目を向ける必要があるかもしれません。
また、ICTシステムの導入などで手作業で行う業務を効率的に行うことが可能となれば、有給取得率が高まることも考えられるでしょう。
保育士さんが働きやすい職場となるように「キズナコネクト」もお手伝いさせていただきたいと思いますので、ぜひ気軽にご相談ください。
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