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幼稚園で定員超過した場合はどうなる?問題の要因や利用定員の考え方
目次
待機児童問題の解決に向けて認定こども園や企業型保育園の増設などが行われ、子どもたちを取り巻く保育環境は目まぐるしく変化しています。
幼稚園(認定こども園を含む)の中には定員割れに悩むケースがある一方、都市部では定員よりも多くの児童を受け入れる施設があるようです。
幼稚園における利用定員数問題は地域によって違いがあるものの、なぜそのような事態が起きてしまうのでしょうか。利用定員数の概要を抑え、幼稚園の定員超過や定員割れに関する対応策について整理していきましょう。
幼稚園が特定・教育施設として認可を受け、国からの補助金を受給するためには、まず園の認可定員を設定する必要があります。
「認可定員数」とは施設が認可基準を満たしていると認められた定員数のことを指し、その園が受け入れられる子どもの最大人数のことを意味します。
一方、「利用定員数」は実際に利用する児童数のことを示し、各施設・事業の認可定員の範囲内で設定します。園側は市町村に向けて利用児童数の実態を報告する必要があります。
出典:認可定員を超過している私立幼稚園への対応について/厚生労働省
都市部では幼稚園での認可定員数に対して利用定員数が超過している場合があり、以前から問題視されていました。
幼稚園の超過定員の問題が起こる理由として以下の2つの要因が挙げられます。
上記の他に共働き世帯が増加し、定員超過の問題に直面している園もあるようです。
しかし、利用定員数が超過すれば「子どもの安全が確保できない」「保育の質が低下してしまう」といった状況を招きかねないため、問題解決に向けて取り組む必要があるでしょう。
原則、幼稚園の定員超過は認められておらず、市町村が設定した利用定員の範囲内で受け入れる必要があります。園で定員超過が常態化した場合は給付の減算措置が適用されるケースもあるため、注意が必要です。
ただ上記で要因を説明した通り、定員超過はどこの園でも起こりうる問題です。
そのため、定員超過への対応は各市町村と幼稚園間で検討、調整を行う必要があります。
市町村の中には認可定員の増大などを行う地域もあるため、こまめに園の実情を自治体へ共有することも大切になるでしょう。
出典:自治体向けFAQ
定員超過や定員割れなどにも対応できるよう、園側は運営管理を徹底することが大切です。特に園児の利用数の把握、毎日の出席管理などが重要となるため、ICTの活用なども検討するとよいかもしれません。
ICTを活用すれば、機器にICカードをかざすだけで児童の出席打刻が可能です。また、自動集計機能も備わっていることから管理しやすいというメリットもあります。
市町村から監査が入った場合も一括管理したデータをまとめて提出できるため、報告や相談がしやすいでしょう。
幼稚園の定員超過問題が懸念される一方、地域によっては定員割れでなかなか児童が集まらない園もあるようです。
「都市部に人口が集中している」「少子化の影響」などさまざまな問題がありますが、このような問題と向き合うことも必要になるでしょう。
認定こども園に移行していない私立幼稚園は教育時間が4時間と短く、行事が多いというイメージをもつ方も少なくありません。そのため、働くママの中には子どもを長時間預けられる保育園を利用したいと考える方も多いでしょう。
定員割れの幼稚園に対して認定こども園への移行の推進、支援対策の策定などを行うことも大切になりそうです。
幼稚園や保育園は子どもたちの健全な育成を支えるうえで必要不可欠な施設です。
しかし、都市部や地域によって抱えている問題に違いがあるため、地域の実情に合わせた取り組みが必要となります。
定員超過や定員割れについての問題を把握し、子どもたちを取り巻く環境の整備に目を向けていきましょう。
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