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ICTシステム導入に保育園・幼稚園が躊躇してしまう懸念点はどこ?

ICTシステム導入に保育園・幼稚園が躊躇してしまう懸念点はどこ? milatas/Shutterstock.com
近年、保育士の負担軽減や業務の効率化を目指し、ICTシステムの導入する保育園・幼稚園増加しています。ICTシステム導入に向けて自治体の補助金制度も確立されていますが、躊躇してしまう保育施設もあるようです。なぜICTシステム導入に向けて動きだすことができないのか、懸念点の改善に向けた取り組みについても紹介します。

目次

    幼稚園や保育園がICTシステム導入に消極的な理由

    幼稚園や保育園などでICTシステムを導入すると、園児の管理の簡略化や保育士の事務作業の効率化など、さまざまなメリットがあります。

    保育士の人材不足が懸念される今、業務負担の軽減できる保育のICTシステムの導入は、多くの保育施設で検討する必要があるでしょう。

    しかし、さまざまな不安要素から、ICTシステム導入に消極的な保育施設もあるようです。

    実際に躊躇してしまう懸念点としては、

    • 日々の施設運営に追われてICTシステムの導入を考える余裕がない
    • ICTシステムの導入に対してマイナスなイメージがある
    • ICTシステム導入に向けた職場環境の整備が不十分
    • ICT導入後のサポート体制に不安がある
    • 補助金制度など利用に関するメリットが明確化していない

    などが挙げられます。

    具体的な内容についてみていきましょう。

    ICT導入の懸念点:導入を考える余裕がない

    保育人材が不足している中、日々の施設運営に追われ、導入を考える余裕がない園は多いのかもしれません。

    経営者の方は、園の状況の把握だけでなく、職員配置や採用活動、会議の進行、他園との交流などさまざまな仕事があることから、新しいシステムの導入に消極的な方もいるでしょう。

    特に保育士人材が不足している園は、採用活動に重点を置いているため、ICTシステム導入に向けて手が回らない場合が考えられます。

    ICT導入の懸念点:マイナスなイメージがある

    「ICT」という言葉の意味をあまり知らないことから、難しいイメージをもってしまう経営者の方もいるでしょう。

    「ICT」とは、通信技術を活用して人と人がインターネットを通してつながる技術のことをいいます。

    一般的には、「メール」「チャット」「SNS」などが挙げられ、身近な存在として多くの方が活用しているものなのです。

    しかし、実際に保育園や幼稚園の導入に向けて「ICTシステム」と言葉を聞くと、「操作が難しいのではないか」、「導入に時間がかかるのではないか」と、漠然と不安を感じる方はいるかもしれません。

    このようなマイナスなイメージが先行してしまうことで、導入の検討に至らないケースもあるでしょう。

    ICT導入の懸念点:職場環境の整備が不十分

    近年は様々な電子機器の普及によって、インターネット環境が整っている園が多いことでしょう。

    しかし、ICTシステムを導入するにあたって、作業できるタブレットやパソコンの端末の不足や端末を設置する場所がないなどの懸念点もあることから、なかなか前向きになれない園もあるかもしれません。

    電子機器の設置場所を考えると、小規模の保育園や保育施設はスペースを確保することが難しい場合もあるでしょう。

    また、インターネット環境が整っていても、通信が安定していないことから、まずは整備することから始めなければならず、なかなか導入まで至らないケースも考えられます。

    ICT導入の懸念点:詳しい職員が少ない

    ICTシステム導入によって、操作などに向けて専門的な知識が必要と考える方は多いでしょう。その際に、操作に詳しい人物が必要であるものの、担う人が見つからない場合もあるようです。

    使い慣れた「携帯電話」の操作はできても、ICTシステムの操作となると二の足を踏んでしまう保育士の方もいるかもしれません。

    このようなことから実際に導入しても、上手く活用できないのではないかという思いから、導入に躊躇してしまうのではないでしょうか。

    ICT導入の懸念点:導入後のサポート体制に不安がある

    実際にICTシステムを導入したとしても、サポート体制に不安を抱く経営者の方もいるかもしれません。

    システム導入後に自園でどのように活用していくのか、トラブルがあった場合はどのようなサポートが保障されているのかなど、さまざまなことが心配になり、導入に至らないケースもあるようです。

    また、ICTシステムの運用において、電子機器の専門的な知識を必要とすることから、自園で対処できる人材が見つからず、導入に迷う運営者の方もいるでしょう。

    ICT導入の懸念点:メリットが明確化していない

    ICTシステムの導入にあたり、主に認可保育所、認証保育所、小規模認可保育所、認定こども園などを対象とした補助金制度があります。

    各自治体によって補助金額に違いがあるため、お住いの自治体に確認が必要となります。

    その中には補助金を活用し、ICTの導入が本当に自園のメリットがあるのかと考える経営者の方もいるのではないでしょうか。

    また、補助金制度があることを知っていても実際にどのような内容なのか、詳細を知らない場合もあるかもしれません。

    そのため、ICTシステムを活用するメリットが明確化せず、導入まで至らないケースが考えられます。

    ICT導入の懸念点の解消に向けての取り組み

    保育園や幼稚園でICTシステムを導入する際に、さまざまな点ICT導入の懸念の解消に向けた取り組みとして、どのようなことが考えられるのでしょうか。

    ICT導入のメリットを知り必要性を判断する

    子どもを預かる保育施設にとって、保護者、子ども、保育士とのつながりは大切なものでしょう。

    子どもを健全に育成するためにも、日々の保育活動のうえで相互の連携や協力が必要となります。

    そのうえで「ICTシステムの導入は自園にメリットはあるのか」、「今までの作り上げてきた仕組みを変える必要があるのか」など、導入に前向きになれない経営者の方もいるかもしれません。

    しかし、現在、保育士の一人ひとりの過度の業務負担、文書作成や事務作業の多さによる長時間労働、保護者との連携時のトラブルが多い・・・さまざまな理由から保育士の離職率が高い傾向にあることも事実です。

    このような現状を踏まえたうえで、「保育士の業務負担を減らすにはどうすればよいのか」、「保護者との連携をバックアップするために必要なものは何か」などの観点から、今一度ICTシステム導入を検討する必要性を考えてみてはいかがでしょうか。

    ICTシステム=人と人とつながりを重視して、効率的に円滑に作業を行うことができるシステムです。

    園児の情報管理だけでなく、文書作成、保護者へのお知らせ機能などさまざまな機能があるため、自園の運営内容と照らし合わせて、導入を検討してみましょう。

    ICT導入の際に活用できる補助金制度を把握する

    ICT導入をする際は、国からの補助金制度を利用することが可能です。

    厚生労働省の2020年度 保育関係予算概算要求の概要によると、保育士の業務負担軽減を図るため、ICT化を行うために必要なシステムの導入費用の予算要求を行っており、ICT導入に力を入れていることがわかります。

    補助金額の上限については自治体によって異なり、1施設あたり100万円を上限にするなど規定があるため、把握する必要があります。

    補助金の内容は基本的にリース料、工事費、備品購入費など対象が幅が広いというメリットもあるため、システムの導入を検討してみましょう。

    ICT導入に向けてサポート体制が整った企業を選ぶ

    ICT導入を全て自園で行うことに不安を感じる経営者の方もいるでしょう。

    また、実際に導入した後に、サポート体制が万全に整っていなければ、上手くシステムを活用できずに、業務負担が増えることも考えられます。

    ICT導入に伴ってしっかりとしたサポート体制が確立している企業を選び、導入の手助けを希望することも大切でしょう。

    サービス内容はもちろん、サポートに伴う費用など総合的に判断して、自園に合った企業を選定するとよいかもしれません。

    ICT導入計画の作成する

    ICT導入のために「計画」を作成することは、重要です。

    自園の運営方針と照らし合わせて、ICTシステム導入に関して計画をしっかりと立てていきましょう。

    基本的なICTシステム合導入スケジュールについては、

    1. .ICTシステム導入の検討開始(情報収集、サービスの比較、企業選定、補助金制度の確認)
    2. ICTシステム導入の決定、申し込み
    3. 職員へ説明、研修(マニュアル提示又は独自のマニュアル作成)
    4. ICTシステム運用開始
    5. ICTシステム運用ミーティング(問題点や課題の話し合い)

    などの手順が挙げられます。

    システムの運用にあたっては職員が不安にならないようにシステムの説明をしっかり行いましょう。

    企業にサポートを依頼する場合は、説明会の同席、説明の進行役をお願いするとよいかもしれません。

    運用後もシステム導入に対して、不慣れな保育士に向けて援助できるような体制を整え、定期的に問題点や課題の話し合いの機会を設け、持続的なICTシステムの活用を目指すとよいでしょう。

    出典:2020年度 保育関係予算概算要求の概要/厚生労働省

    キズナコネクトでICTシステムの導入を検討しませんか?

    経営者の方の中には、今まで積み重ねてきた運営や保育活動について、ICTシステムの導入を行うことで、仕組みの変化に抵抗を感じる方もいるかもしれません。

    しかし、待機児童解消に伴い、地域型保育園の増加や幼稚園と保育園が一体となった「認定こども園」の移行や増設など、保育環境は目まぐるしく変化しています。

    変化を求める今だからこそ、「ICTシステムの導入」を検討するべきではないでしょうか。

    また近年は携帯電話が普及し、電子機器を利用した保護者との連携は「預かる側」も「預ける側」にとっても活用しやすいでしょう。

    ICTシステム導入によって子どもの様子を伝えるだけでなく、園児の安否確認や園便りの一斉配信など幅広い機能を使用することで、連絡が取りやすくなり、保護者との結びつきも一層強いものとなるかもしれません。

    各園に合った機能を役立てることができるように、ICTシステムの導入は「キズナコネクト」が支援致します。

    導入に対して、懸念点などがある場合も相談を承りますので、ぜひご検討ください。

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