日々の保育業務に関するお役立ち情報を配信しています。
保育所保育指針とは?「5領域」や「10の姿」の内容!最新の改定ポイントを徹底解説
目次
「保育所保育指針」とは、保育のねらい、保育内容や保育への考え方を定めたものです。厚生労働省より、2008年から10年ぶりに大幅に改定され、2018年4月1日から施行されています。
子どもたちの保育の質を保つために一定水準の指針を設けており、保育現場に携わる方は内容を把握することが大切です。
保育士試験においても保育所保育指針にふれて出題されることが多いようです。これから保育士として働く学生の方は概要をしっかり理解して、実習や試験対策などに活用していきましょう。
「保育所保育指針」は5章で構成されています。
上記それぞれの章について、「規範性を有する基準」として保育に活用します。しかし、内容によっては厳守しなければならないものもあれば、各保育所の裁量や創意工夫を許容するものがあります。各施設が保育所保育指針を基盤として、保育の質の向上に取り組む必要があるでしょう。
保育所保育指針を理解する際、「保育所保育指針解説書」を読むとよいでしょう。保育所保育指針についてわかりやすく解説されており、役立つ内容となっています。
保育所保育指針の記載に対して「なぜこの内容が必要なのか」「どう保育に取り入れていくべきなのか」なども具体的に説明していることから、実践的な指南書として活用できるでしょう。
保育所保育指針の第2章「保育所保育指針」では子どもたちの健全な育成を支えるために「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」といった5領域をもとに展開されています。
保育の基盤となることから、「指導案」や「保育記録」などと照らしあわせながら子どもと向き合うことが大切になります。
5領域については、「1歳以上3歳未満児向け」「3歳以上児向け」と分けて示されているため、子どもの年齢に合わせてねらいや内容を把握して、保育に活かしていきましょう。
2018年に改定された保育所保育指針では以前の内容とどのような点に違いがあるのか、見ていきましょう。
女性の社会進出による共働き家庭の増加もあり、0歳児~2歳児の入園が増えています。そのため、保育所保育指針では乳児・1歳以上3歳未満児、3歳以上児の各時期に分けて具体的にねらいや内容を記載しています。
0歳児~2歳児までは特にハイハイしたり、立ったりと身体の発達が著しい時期でしょう。また、身の回りのことが自分で少しずつできるよう、声かけやサポートの仕方を工夫することも大切になります。
保育園は子どもたちの生活全般を支える施設、幼稚園は教育を中心に行う施設というイメージを持つ方も多いかもしれません。2018年の改定では、保育園も幼稚園や認定こども園と同様、『教育施設である』と位置づけられました。
小学校との連携を図る3つの柱である「知識及び技能の基礎」「思考力・判断力・表現力などの基礎」「学びに向かう、人間性など」を基盤として、子どもたちによりよい教育を提供できるように努めることが重要になります。
7次締切分:2024年10月8日 (火) → 交付決定日:2024年11月22日(金) 予定
追加公募対象枠:通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠
※確定している募集回のスケジュールになります。以降のスケジュールは随時更新いたします。
※一般的に公募が遅くなるにつれて、通過(採択)率が下がるとされているため、お早めの申請をおすすめしております。
※手続きに時間がかかるため、締切は弊社ヘルプデスクの受付締切日を記載しております。
社会情勢に伴い、子どもたちの環境は日々変化しています。
その中で子どもたちの健康な体づくりをサポートするためには、食育の推進や食物アレルギーへの対応などが求められます。
保育士が園内での事故防止に十分配慮しつつ、危機管理対策の強化することも2018年に改定された内容に盛り込まれています。自然災害に対する内容も記載され、地域の消防署や防災センターと協力して、定期的に避難訓練などを実施することも大切になります。
2008年では「保護者に対する支援」について明記されていましたが、2018年には、「子育て支援」と改定されました。「保護者」は保育園を利用する家庭であるため、「保護者に対する」という位置づけは限定的な内容となってしまいます。
一方「子育て支援」では、子どもを育てている全ての方を意味します。地域の支援施設などもふくめ、円滑にサポートすることが求められています。
保育園は0歳児~5歳児の子どもたちの保育・教育活動を行う施設になります。そのため、健全な育成を目指して、保育の質の向上に取り組む必要があるでしょう。研修会などを積極的に設け、必要な能力を身につけていくことが重要になります。2018年の改定では、厚生労働省が定めた「保育士等キャリアアップ研修ガイドライン」の活用を推進し、保育士としての成長を支えることを示しています。
保育所保育指針の中で新しく示された内容が「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」です。保育園、幼稚園、認定こども園など多くの保育施設の共有指針となります。
「10の姿」は小学校への接続を考えられた内容となり、項目は以下の通りです。
子どもたちは乳幼児期を経て小学校に入学することから、保育・教育に関わる周囲の大人が共通認識をもち、子どもと関わることが求められます。10の姿は子どもたちが環境の変化に適応できるよう、「幼児期の終わりまでに育ってほしい能力や資質」が具体的にまとめられています。
出典:幼児教育部会における審議の取りまとめ/文部科学省からの抜粋
保育所保育指針解説書では、保育活動の指針だけでなく、子どもたちをサポートする保育士の資質向上・業務の効率化などについても言及しています。
人材不足の中で保育士が働きやすい社会を作ることは重要な課題のひとつでしょう。
ICTシステムとは、職員の労務管理や園児の情報管理をパソコンやタブレットで一括管理するシステムです。保育の質の向上を目指すためには、保育士の業務負担を減らし、保育に集中できる環境を作り上げる必要があります。
ICTシステムなどを積極的に取り入れると、職員に働きやすい環境を提供することができるでしょう。
保育の質の向上を目指して、職員の研修会を開くことは大切なことです。解説書では厚生労働省が定めた「保育士等キャリアアップ研修ガイドライン」の活用はもちろん、職員同士の意見交換の場や外部研修などを積極的に取り入れることが必要性を示しています。
保育士としての成長できる場を用意して、人材の育成に取り組んでいきましょう。
保育所保育指針は保育に携わる方にとって重要な指針となります。
社会情勢の変化に伴い、これからも数年後に改定が予想されます。
保育所保育士指針の解説書を活用したり、自身でポイントをまとめたりと内容を把握して、未来を担う子どもたちの成長を支えていきましょう。
ご入力のメールアドレスに資料を
お送りいたします。
こちらの記事もおすすめ