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月案の書き方!いつ作る?ねらいや保育士の援助方法の文例

月案の書き方!いつ作る?ねらいや保育士の援助方法の文例 milatas/Shutterstock.com
子どもたちの健全な育成を支えるうえで重要な指導案「月案」。「書き方がわからない」「いつも月末ギリギリに書いてしまう」など作成方法に悩む保育士さんもいるかもしれません。いつ頃作り始めるべきなのかも、気になりますよね。月案の作成スケジュールや作成時期、書き方のポイント、0歳児の月案の文例を詳しく紹介します。

目次

    月案とは

    月案とは、年間保育計画をもとに、保育士さんが毎月作成する指導案のひとつです。前月の園児の様子をふまえて、ねらいや活動内容、予想される子どもの姿、保育士の援助や配慮などを記載します。

    また、それぞれの保育園で違いはあるものの、年間保育計画や月案は長期的な指導案、週案や日案は短期的な指導案として考えられることも多いようです。

    そのため、月案は子どもたちが1カ月でどのような能力を育むのか、園生活のすごし方などを大まかに設定する必要があるでしょう。

    月案では全体の大枠を決めて、週案や日案でさらに具体的に書くことを意識するとよさそうです。

    月案はいつ、どこで作成する?

    月案は子どもたちの年齢やクラスの様子、園児それぞれの個性などを考慮して書くことから、作成に時間がかかる保育士さんもいるかもしれません。

    次に月案の作成スケジュールや作成場所について紹介します。

    月案作成スケジュール

    基本的に月案は、前月の第3週目や月末に書き始める保育士さんが多いかもしれません。

    子どもたちの様子を振り返り、次月にどのようなねらいや活動内容を設定するべきかを考えることから、前月の初旬などに書くのは難しいでしょう。

    「月末の職員会議までに作成する」「大まかな計画を作成して月初に主任へ報告する」といった園全体のルールに基づいて作成することもあるようです。

    月案を計画的に書くことができるよう、メモをまとめるのは〇日まで、下書きは〇日までなど、細かなスケジュールを設定するとよいかもしれません。

    月案の作成場所

    月案の作成場所は「勤めている職場」と考える方もいるでしょう。しかし、実際は業務が多忙なあまり、自宅に持ち帰って作成する保育士さんも少なくありません。週案や日案の持ち帰り残業が、当たり前になっている園もあるでしょう。

    月案の他にも連絡帳やクラスだより、連絡帳など作成する書類が多いことから、保育士の業務の効率化や削減は大きな課題のひとつでしょう。

    月案は重要な書類ですが、精神的にゆとりをもって対応できるよう、作成方法を工夫することも大切になりそうです。

    月案の書き方のポイント

    次に月案の書き方のポイントを紹介します。

    箇条書きで文章をまとめる

    保育士さんの中には、月案の作成が苦手な方もいるでしょう。文章を書く前に内容を整理する際、「子どもたちが成長したこと」「保育士の援助方法として必要なこと」などを箇条書きでまとめるとよさそうです。

    また、保育活動中に気づいたことがあった場合はメモを取り、月案の作成に活かしましょう。難しい場合は、保育活動後にパソコンやタブレットなどに入力しておくと、あとで確認しやすいかもしれません。

    各月の行事を意識する

    各月ごとに運動会やお泊まり会、お祭りなどさまざまな行事が行われることでしょう。特に生活発表会は練習する期間が長く、月案で、「子どもたちが行事を通してどのような能力が育まれるのか」を詳しく記載することもあるようです。

    行事の内容やスケジュールをきちんと把握したうえで、作成していきましょう。

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    パソコンやICTシステムを活用する

    指導案は、手書きの方もいれば、パソコンで作成する方もいるでしょう。

    近年では、ICTシステムといった園児情報や職員のシフト作成などを一括管理できるシステムを導入している園も増加しています。その中で、指導案作成機能が備わっているものもあるようです。

    このシステムを活用すると、さまざまな書類を一括で管理することから、職員同士の共有もしやすくなるようです。月案の作成する際も、手書きでは修正に時間がかかる可能性があるため、システムの利用を考えてみましょう。

    【4月・0歳児】月案の文例

    次に0歳児クラス向け、4月の月案の文例を紹介します。

    4月は年度初めとなることから、慣らし保育が始まる子どもも多いでしょう。新しい環境に馴染むことができるよう、ねらいや保育士の援助ポイントなどを抑えたうえで、月案を作成することが必要ですね。

    前月の子どもの様子

    4月に入園する子どももいれば、以前から保育園に在籍している子もいるでしょう。在籍している子どもの前月の姿を振り返り、月案に活かせるとよいですね。

    例文は以下の通りです。

    • 「あー」、「うー」など喃語を話して自分の気持ちを表現する姿が見られた
    • 眠る時間やミルクを飲む時間が一定になり、少しずつ生活リズムが整う
    • 保育者に欲求を泣いて知らせ、満たされると笑顔になることが増えた

    子どもたちのありのままの姿を記入して、月案の作成時に活用しましょう。

    ねらい

    ねらいの文例を紹介します。

    • 保育者とスキンシップを図り、安定した人間関係を育む
    • 新しい環境に少しずつ慣れ、保育士の欲求を伝える
    • 身の周りの物や音に興味や関心を持つ

    子ども一人ひとりが保育士との信頼関係が育み、生活リズムを整えられるよう、ねらいを定めましょう。

    活動内容

    活動内容の文例を紹介します。

    • ミルクを飲んだり、眠ったり、欲求にあわせて気持ちよくすごす
    • さまざまな物や玩具にふれ、感触を楽しむ
    • 保育者とのふれ合いを通して運動遊びや音遊びを楽しむ

    行事や避難訓練など特定の活動がある場合は、その内容も記入しましょう。

    環境構成

    環境構成の文例を紹介します。

    • 子どもたちが安全にすごすことができるよう、環境を整える
    • レジャーシートやクッションシートを広げ、それぞれの感触を知る
    • 室内の気温を調整するため、定期的に換気を行う

    子どもたちが快適に園生活を送ることができるよう、環境構成を設定しましょう。

    予想される子どもの姿

    予想される子どもの姿の文例を紹介します。

    • 泣いたり、笑ったりと自分の気持ちを表現する
    • 保護者と離れるときに、泣いて後を追う姿が見られる
    • お気に入りの玩具で遊び始める
    • 音楽に合わせて手や体を動かす姿がある
    • ミルクや食事を口に運ぶと、自ら口を開ける

    普段の子どもたちの様子を見て、想定される姿を記入していきましょう。

    保育士の援助方法

    予想される子どもの姿の文例を紹介します。

    • 子どもそれぞれの生活状況や健康状態に配慮して、食事やミルク、睡眠、遊びの時間を確保する。
    • 手や体を使うリズム遊びを取り入れ、子どもとスキンシップを楽しむ
    • 天気のよい日は散歩に出かけて外気浴をする

    月齢によっては、ハイハイやつかまり立ちなど行動範囲が広がる子どももいるでしょう。こまめに声かけをして体を動かす楽しさを伝えることも大切になります。

    家庭との連携

    家庭との連携についての文例を紹介します。

    • 登降園の際、積極的に保護者とコミュニケーションをとる
    • 保護者が心配事や不安なことがあった場合に、気持ちに寄り添う

    慣らし保育が始まり、不安を抱く保護者の方もいるかもしれません。保育士としてどのような配慮が必要なのか記載しましょう。

    食育

    食育についての文例を紹介します。

    • 笑顔でミルクや食事を与え、給食の時間が楽しいひとときであることを伝える
    • 「いただきます。」「ごちそうさま。」など、食べ物をいただくことへの感謝の気持ちを込めて挨拶をする

    乳児期から食べ物に興味や関心をもてるように、食事をすることの大切さを伝えていきましょう。食材に関する歌や手遊びを取り入れる旨を記載してもよいですね。

    月案の書き方を把握して保育活動に役立てよう

    月案は、保育士が健やかな子どもたちの成長を見守るうえで、重要な指導案のひとつになります。

    ただ、多忙なあまり月案を書く時間が確保できないという場合もあるでしょう。

    ICTシステムのフォーマットを使ったり、過去の文例などを参考にしたりして、効率よく作成する方法を身につけることも必要かもしれません。

    子どもたちが快適な園生活を送ることができるよう、月案をスムーズに作成していきましょう。

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