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送迎保育ステーションとは?駅前で預けて遠くの保育園に通える

送迎保育ステーションとは?駅前で預けて遠くの保育園に通える beeboys/Shutterstock.com
待機児童問題解消に向けて、都市部などの駅前に開設されている「送迎保育ステーション」。郊外の保育園に向けての送迎や、一時預かり施設としても活用できることから需要が高まっています。送迎の保育ステーションの概要や設置している自治体例、実際に利用する際の一日の流れなどを詳しく紹介します。

目次

    送迎保育ステーションとは

    送迎保育ステーションとは、駅前などの利便性の高い場所に設置され、郊外の複数の保育園への送迎、それに伴う保育活動を行う事業です。

    朝や夕方に園児が在籍する園に登園するまでの間や、降園してから保護者が迎えに来るまでの間に一時預かりを行っています。

    施設によって違いはあるものの、基本的な仕組みは以下の通りです。

    1. 朝に保護者が自宅から送迎保育ステーションまで園児を送る。
    2. 在籍する保育園にバスで送るまで保育室ですごす。
    3. 専用のバスで園児を通園する保育施設に送迎する。
    4. 保育活動の終了後、園児は専用バスで送迎保育ステーションに戻り、保護者が迎えに来るまでの時間をすごす。
    5. 保護者が迎えに来て帰宅する。

    送迎保育ステーションは、地域の実情に応じて行う保育サービスのひとつのため、設置している自治体も増えているようです。

    送迎保育ステーションが増えている理由

    待機児童問題が改善されない今、東京などの都市部では、利便性が高い駅前の保育園に入りたい子どもが施設を利用できない状況が発生していました。

    送迎保育ステーションを設置すると、保護者の代わりに郊外の保育園に子どもを送迎を頼むことが可能で、空き定員のある施設に入所しやすくなりました。

    また、仕事の勤務時間と保育園の希望の保育時間、開所時間が合わなかった保護者も、ステーションの一時預かりを利用でき、これからも需要が高まることが考えられます。

    送迎保育ステーションがある自治体例

    送迎保育ステーションがある自治体例を紹介します。

    東京都町田市

    東京都町田市では、2017年10月より小田急線町田駅近隣に送迎保育ステーションを開設し、指定の保育園などへ園児の送迎、保育活動が行われています。

    対象児童

    送迎対象施設に入所するクラス年齢1~5 歳児 (2、3号認定こども) 定員 32名

    利用料金

    月額2000円
    延長保育150円/30分
    月額上限6000円

    引用:町田市 送迎保育ステーション/町田市からの抜粋

    送迎先の保育園の確認や申し込みについては、HPで確認する必要があるでしょう。

    千葉県流山市

    千葉県流山市では、2007年7月に流山おおたかの森と南流山駅の近隣において送迎保育ステーションが開設され、指定の保育園などへ園児の送迎、保育活動が行われています。

    対象児童

    1.流山市内の保育所(園)に入所(園)している満1歳以上
    2.自分でリュックサック等の荷物を持ち、かつ歩けること
    3.送迎中、バス車内のシートに座っていることができること
    4.送迎対象園に入所中であること(一時保育は不可)
    5.教育・保育給付認定の標準時間認定を受けていること

    利用料金

    月額2000円
    1日100円
    ※延長保育の場合は料金設定あり

    引用:流山市 送迎保育ステーションのご案内/流山市からの抜粋

    上記の他に自宅から保育園までの距離が700m以上離れているなどの利用条件があるため、HPなどで確認する必要があるでしょう。

    出典:町田市 送迎保育ステーション/町田市
    出典:流山市 送迎保育ステーションのご案内/流山市

    送迎保育ステーションを利用時の1日の流れ

    送迎保育ステーションの利用時の一日の流れの一例を紹介します。

    送迎保育ステーションのバス

    自治体によっては、保護者が保育園とコミュニケーション取ることができるように、週に一度は直接保育施設までの送迎をお願いしているところがあります。

    送迎保育ステーションのメリット&デメリット

    送迎保育ステーションのメリット、デメリットを紹介します。

    メリット

    保護者が働きやすくなる

    保護者が働きたくても駅前の保育園が定員に達していたり、保育園の保育時間と仕事の調整が難しかったりすることで社会復帰を見送るケースもあるでしょう。

    しかし、送迎保育ステーションがあることで、仕事と育児が両立しやすくなり、送迎時間の短縮にもつながりそうです。

    また、都市部では車を所有せずに交通機関を利用して通勤しているご家庭も多いことから、駅前に送迎保育ステーションがあると便利でしょう。

    保育園の選択肢の幅が広がる

    保育園を選ぶときは、自宅近くやオフィスの近隣など通園しやすい場所を考えるため、施設数は限られるでしょう。

    しかし、送迎保育ステーションから保育園への送迎をお願いすると、選択肢が広がり、定員に空きがある園や保育方針に賛同できる園など、複数の園から選びやすくなります。

    社会復帰を考える保護者にとって、選択肢が広がるというのは大きなメリットのひとつでしょう。

    デメリット

    バス登園の心配がある

    送迎保育ステーションでの送迎は、専用バスを利用します。

    順番によっては子どもが長時間バスに乗る可能性もあり、乗り物に酔わないかなど体調の変化に不安を抱く保護者の方もいるかもしれません。

    また、交通事故が起こる心配がありますが、悪天候などのときはバスの方が便利だ、という考えもあるようです。

    保育園との連携が不足する可能性がある

    一般的に保育園は徒歩で通うことが多く、登降時に保育士と普段の子どもの様子や行事の確認などを行うことがあるでしょう。

    大切なコミュニケーションの機会ですが、送迎保育ステーションを活用すると送迎はステーションの保育士さんが行うことから、保護者が直接保育園の職員と関わる場面が減ることが考えられます。

    そのため、連絡帳や電話などを活用し、できるだけ保育士さんと連絡し合う機会を設けるなどして、連携不足を補う必要がありそうです。

    送迎保育ステーションを活用しよう

    送迎保育ステーションは、社会復帰を目指す保護者にとって心強い施設でしょう。

    特に都市部は待機児童問題が解消されず、いまだ1000人以上の子どもが保育所への入所を望みながらも利用できていない状況にあります。

    郊外には定員に空きのある保育園もあることから、送迎保育ステーションを上手に活用して復職を目指していきましょう。

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