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保育業務にRPA導入!自治体での活用事例や利用するメリット

保育業務にRPA導入!自治体での活用事例や利用するメリット aijiro/Shutterstock.com
従来、手作業で行っていた定型の業務を自動化し、仕事の効率化を図る「RPA」。総務省の資料によれば、長野県塩尻市で保育業務(入園受付・処理など)にRPAを導入すると、職員の業務が年間2,090時間削減したことが報告されています。このような事例をもとに、民間の保育施設での活用を検討することも大切かもしれません。RPAの概要や自治体の導入事例、保育園や幼稚園などで利用するメリットを解説します。

目次

    RPAとは

    RPAとは、コンピュータに定型的なプログラムを取り入れて作業を自動化することです。事務や経理といった幅広い分野で活用され、報告書や帳票発行業務などの作成に利用されています。

    自治体の業務においてもRPAの導入が開始されています。個人番号や児童手当の申請・管理、ふるさと納税の寄付データの受付処理などが自動化され、公共サービスの充実・職員の業務効率化への取り組みが進められています。

    自治体の保育業務にRPA導入へ

    多くの自治体でRPAが導入される中で、保育業務への活用も期待されています。

    待機児童問題の解決に向けて認定こども園や地域型保育事業の増設など、保育の受け皿が整備される一方、保育施設の利用者数も増加しています。そのため、地域によっては保育業務(利用受付・申請処理など)が増え、職員への過度な負担が大きな課題となっているようです。

    例えば、長野県塩尻市では、保育園窓口の担当課の残業時間について、全庁平均の約5倍というデータが報告されています。

    特に認可保育園の入園受付が開始される10月〜2月が多忙になることから、状況の打開策としてRPAの導入が進められているのです。

    自治体の保育業務RPA導入事例〜長野県塩尻市〜

    ここでは、実際にRPAを保育業務に導入したことで、どのような効果が得られたのか、総務省の「自治体におけるRPA導入のすすめ」の資料をもとに事例を紹介します。

    導入内容

    1. 入園申込を紙から電子申請サービスの受付に変更
    2. 職員が申請内容のチェックを行い、完了した申請データをダウンロード
    3. RPAによって保育システムへの入力・利用調整が必要な児童一覧を自動作成

    以前は全て紙の入園申請でしたが、RPA導入にあわせて電子申請サービスに変更されました。その結果、全体の97%の利用者が、このシステムを活用したことが報告されています。

    効果

    • 保育園受付窓口業務について年間2,090時間の削減に成功
    • 入園受付〜決定通知の発送期間が約3.5か月から約2.5か月に短縮

    RPAを導入したことで職員の業務削減に加え、サービスの充実にもつながったようです。

    このように自治体のRPA導入に関して、有効な効果が実証されました。資料の中では、この内容をモデルケースとして、全庁へ業務改革として展開することについても言及しています。

    こういった自治体への導入が進められる中、保育園や幼稚園などへのRPAの活用に目を向けることも大切かもしれません。

    保育士不足によって一人ひとりの職員負担が増え、気力や体力が続かずに辞めてしまう…といった悪循環に陥っている施設もあるようです。労働環境の改善を図るためにも、RPA導入を検討している施設も多いようです。

    次に保育施設にRPA導入することで、具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

    出典:自治体におけるRPA導入のすすめ/総務省

    出典:保育業務におけるRPA・AI等の活用~保育業務改革プロジェクト~長野県塩尻市/内閣府

    保育施設にもRPA導入!メリットとは?

    保育士の働きやすい環境を構築

    保育士は子どもの生活のサポートや遊びの指導、保育記録の作成、行事の企画運営といった多種多様な業務をこなす職種です。特に指導案や連絡帳、園だよりなど書きものが多い仕事といわれています。

    小規模の園の中には、保育士や園長先生が保育料計算や職員のシフト調整などを行っている場合もあるようです。その際ににRPAを活用したICTシステムを導入すれば、パソコンやタブレットに必要なデータを入力するだけで自動計算・調整ができ、業務時間の短縮・削減が可能となるでしょう。

    その他にも子どもの出欠確認や検温集計など自動化できる作業を精査して利用すると、保育士の業務支援につながり、働きやすい環境の構築に役立ちそうですね。

    保育の質の向上

    先述の通り、保育施設のさまざまな事務作業をRPAで自動化することで、保育士の負担軽減につながることが考えられます。

    事務作業に関する時間を短縮できれば、保育記録の作成や子どもへのフォロー対策など、保育の振り返りを行う時間が増えるのではないでしょうか。

    その結果、保育の質の向上にもつながり、保育士自身も仕事へのモチベーションが高まるでしょう。

    子どもが好きという気持ちを持ちながらも、過度な業務負担から保育士を辞め、転職する方も少なくありません。保育士が自身の仕事にやりがいを持ち、安心して仕事を継続できるよう、RPAを活用したICTシステムの導入を検討してみましょう。

    保育施設にRPA導入を検討

    自治体の業務負担の軽減に向けてRPA導入が進められていますが、保育施設についても保育士の業務支援として、活用を検討してみるとよいかもしれません。

    中には、「どの業務をRPA化すればよいかわからない」「導入する際の費用は?」と不安や疑問を抱く方もいるでしょう。

    キズナコネクトでは、導入に関する質問や国の補助金制度の活用法などさまざまな相談を承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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